上毛電鉄は07年8月25日の上州遠征の際に乗り潰した。ムーンライトながらで東京に着いた時から雲行きが怪しかったが、前橋に着いた途端に雨が降り出す不運。JR前橋から上毛電鉄の始発駅中央前橋まで雨の中を徒歩移動。推定徒歩15分といったところで地図を見ていたが、迷うことはなかったが、目と鼻の先というわけではなく、目に見えぬ目的地へ行く時は実際かかった時間以上に体感所要時分はかかったように思える。往復歩けば、体感以外の実際の所要時分もつかめるだろうが、一回歩いただけでは歩いて何分と言い切るのは難しい。撮影地ガイドで徒歩何分という記述を参考に撮影地へ出向いてみると想像以上に遠いことが多い。帰りに歩くとなるほどそんなもんかと思うことが多々あるが、行きは初めてで撮影したい列車の時間に合わせて焦りながら歩くということもあるので、やはり体感所要時分が掴み辛いところはある。乗り鉄も撮り鉄もこの辺りは共通で、初めて訪れる地では焦ることがないように時間に余裕を持ってなおかつ事前準備を万端にして行動するのがベストと言える。書くだけ書いておいて全く事前準備ができていないので、最近現地で困る事態が間々ある。
この時は何とか中央前橋に余裕を持って到着できて、予定よりも1本早い電車に乗ることもできたが、駅でゆっくりしようということで1本見送って次の電車に乗り込んだ。地方鉄道ではおなじみの元京王3000系が使用されており、次発の電車には車内に風鈴が付けられた風鈴電車が充てられていた。到着した電車からは自転車を押した“おかあちゃん”や高校生が降りてきた。自転車ごと乗車が近年地方鉄道で流行っており、熊本などでもナマで見たことはあったが、空いているからできる技なのかなという気がいつもしている。混んでいる電車に自転車を乗せるのは…論外だろう。高校生などは通学電車に自転車が乗せられたら便利という子もいることだろうに。
上毛電鉄の印象は乗車前には上州の一ローカル私鉄というイメージしかなく、特に思い入れもなかった。実際乗ってみても雨が降って景色がよく見えないということもあり、あまり印象的なところはなかったが、途中東武と連絡していることもあり、乗り継ぎ用のパスモの読み取り機があったのが唯一印象に残っている。上毛電鉄自体がパスモに参加しているわけではないが、これを足掛かりに導入という向きにまで行けばしめたものだろう。