秩父鉄道には上州へ遠征した07年8月25日の翌日26日に乗っている。前日上毛電鉄とわたらせ渓谷鉄道に乗って、JR両毛線~宇都宮線を乗り継いで大宮まで戻り、大宮で一泊して次の日の秩父攻略に備えて早めに眠った。翌日は予定では早起きしてあけぼのの撮影に再チャレンジして、埼玉新交通の乗り潰しを朝一でして、熊谷に乗りこむつもりにしていた。しかし、早く寝たにも関わらず前日の疲れが相当だったのか、はたまた前週よく働いたのか、または前々日のムーンライトながらでよく眠れなかったのか(これが一番大きい)、自分でもよくわからないが、私にしては珍しく寝過してしまい、あけぼのどころか、予定していた秩父鉄道の行程にもぎりぎりという時間に目が覚めてしまった。仕方なくホテルを出て急いで大宮駅まで行って、予定より1本遅い高崎線電車に乗り込んだ。1本遅くても熊谷で時間調整の範疇という行程を組んであったのが幸いした。やっぱり乗り鉄も撮り鉄も余裕時分をたっぷり取っておくことが大事だ。ここはJR西日本よりもJR東日本を見習っておいた方がよいといったところだろうか。少しの余裕があったので、熊谷の駅そばで朝飯(朝そば?)を食べる。関西ではうどんを好んで食べるが、関東に来て黒出汁のうどんは喰えんということで、関東では好んでそばを食べる。そばだと何となくうまいからおかしなものだ。うどんもひと頃は関東風の出汁ばかりで見るからに黒いうどんが多かったが、近年は讃岐うどん流行りや関西人の東京流出が進み、うどんの方は関西風が多くなってきているように思う。関西風うどんがお笑い界のように関東を席巻する日も近いのでは?と思うのは私だけだろうか。
そばでお腹を膨らまして、秩父鉄道の改札へ向かい土日限定発売のフリー切符を購入して改札に入る。とりあえず羽生までの乗り潰しをして、折り返し三峰口まで向かう行程を組んでいたので、羽生行き普通に乗る。ホームにはリュックを背負ったハイカーらしき人が多く見られ、三峰口方面の電車に乗り込んでいた。秩父は関東では有数のハイキングや軽い登山を楽しめる地なのだろうか?羽生行きは非常に空いており、日曜なのに高校生の姿が見られるローカル線の風情が見られるような路線だった。東武伊勢崎線の都会風の2面4線のホームが隣接する羽生駅は真新しい橋上駅舎で、自動改札がないのが不似合いなぐらい新しい駅舎だった。一旦改札を出て、急行券を購入して、再び改札に入り、折り返しは専用車両が用意されている急行で三峰口を目指す。鉄っちゃんシートでかぶりつきを試みるが、運転室直後の窓が高すぎて座ったままではとてもかぶりつける代物ではなかった。急行料金を取るのだから、少しは全面展望が楽しめるような構造にして欲しかった。羽生からはほとんど乗客もなく、車掌の急行券のチェックもなく熊谷に着いた。羽生の改札でチェックをしていると言えばそれまでだが、後続に普通もあるので、羽生でのチェックには限界がある。途中の行田市や熊谷までの利用はミスミス急行券を取り逃すことになるのではないかと思う。短距離利用は眼中にないのかもしれないが、それなら羽生~熊谷間は急行券不要など公の処置を取ってほしいものだ。今のままでは中途半端な感じがする。私が乗った列車がたまたま検札に来ないだけだったのかもしれないが…。
熊谷から大量の乗車を予想していたが、ホームにあふれんばかりの人がいた割に、乗ってきたのは想像を絶するほど少なかった。後続にSLパレオエクスプレスが運転されるので、大半の人はそれに乗るようだった。ホームでカメラを構える人が多いわけはこれだったのだ。とりあえず隣席も空いたまま快適な道中を過ごすことができた。道中SLの撮影地はないかと探しながら景色を眺めていたが、好撮影地にはSL追っかけ族が早くも陣取っていて撮れる箇所がすぐにわかるぐらいだったが、いずれも駅からは遠そうな所ばかりだった。終点三峰口まで行って、秩父鉄道車両公園(無料)を見物して、折り返し電車に乗って、次の駅白久で降りて、ネットで探し当てた駅から近い撮影地まで少し歩いた。付近には既にSL追っかけ族が少し離れた所に陣取っていた。まぁまぁの撮影地と言えるが、駅から近いので文句は言えない。結果は…まぁまぁの出来だが、SL追っかけ族が写ってしまったのが玉に瑕といったところか?撮影後は三峰口でSLの折り返し作業を見ることも考えたが、この時は妙に疲れがたまっていたのでそそくさと退散して、御花畑で西武に乗り換えて東京方面へ戻って行った。