EXPRESS DIARY~鉄人日記~

鉄道に関することを日々徒然なるままに書いて行こうと思います。

2008年の鉄道を振り返るJR編

2008年12月30日 | 近畿

081214sanyos0r6815  2008年は鉄道界にとってはかなり変化が大きい年だったように思う。とりわけ近年動きが激しい関東圏の鉄道に比べ、なりを潜めていた感が大きかった関西圏の鉄道の動きが激しかった1年だったように思う。JRでは3月15日のダイヤ改正でのブルトレの改廃に始まり、来春廃止080312kyotoef651118ginga2 予定のはやぶさ・富士を含めて、夜行列車の本格的な淘汰が見られた。全般的な傾向で言えば、会社内で完結する列車や2会社間のみに渡る運転にとどまる列車は存続し、3社以上に渡って運転される列車はほとんど姿を消す事態になっている。東海道山陽筋からはブルートレインに区分けされる列車は全て姿を消すことになり、サンライズ瀬戸・出雲が夜行として唯一残る存在となった。九州からもブルートレインが姿を消し、九州特急と呼ばれるほど隆盛を誇った東京~九州間の夜行列車もいよいよ来春終焉を迎えることになる。関西ではあかつき・なは、日本海2・3号、銀河の廃止が行われ、春先には沿線各所で別れを惜しむ(中には喜んで撮影しているように見える人たちもいる)ファンが詰めかけた。来春は東京~静岡県、山口県、九州の各所に別れを惜しむファンが集結することだろう。080816sanyoef6653hayafuji

080315osakah2012  3月15日のダイヤ改正ではアーバンネットワークエリアで大改正が行われた。放出~久宝寺間のおおさか東線が部分開業し、天王寺駅の阪和線~大和路線間の短絡線が複線化されたことによるダイヤ改正がアーバンエリア南部にて行われた。おおさか東線は部分開業で、普通列車は大和路線普通と共通運用のため、201系6連と103系6連が使用されている。毎時4本の運転が基本で、久宝寺でのホーム運用の兼ね合いで完全な15分毎にはなっていない。朝夕には4本ずつ奈良~尼崎間の直通快速が設定されている。同列車は大和路線初乗り入れの223系6000番台が使用されている。223系6000番台は4両編成が基本で、これを2本つないだ8両編成で直通快速に運用されている。所属は宮原で、改正後当初は直通快速にのみ限定運用されていた。増備が完了した後には6月からJR宝塚線の丹波路快速や快速にも運用されるようになっている。おおさか東線の直通快速はどう見ても利用率はよくない。当初計画では尼崎から先、宝塚や神戸方面への延伸も考えられていたようだが、今のところその計画が実行される向きはない。時間帯の設定などの問題もあるだろうが、基本的にこの需要の落ち込みを見る限り、阪神なんば線開業後も近鉄~阪神ラインに対抗して直通快速を昼間にも設定するというようなことにはならないように思う。

080501hanwa223e4242  一方、天王寺連絡線の複線化により阪和線も大きく変わった。223系2500番台が大量に増備され、既存の編成も全て4連に組み換えられ、関空紀州路快速が毎時3本大阪環状線に直通するようになった。また、朝ラッシュ時の大阪環状線直通も強化され、環状線内各駅に停まる直通快速が毎時6本程度運転されるようになった。このため223系使用の快速は大幅に増えており、一部は紀勢本線にも直通するようになっている。しかし、天王寺発着の快速には221系が従来通り残っており、113系も少ないながらも早朝の新大阪直通など数本が残存しており、全ての快速が223系になっているわけではない。103系も健在で、阪和線も大きく変わったのは基幹の関空紀州路快速のみといっても過言ではない。なお、同改正にてJR難波発着の関空快速は廃止になっている。080501hanwa1132

080315kyotoshimamoto3  南アーバンではかなりの変化があった3月15日ダイヤ改正だったが、北ではJR京都線に島本、JR神戸線に須磨海浜公園、JR山陽本線にはりま勝原の新駅が開業したのがトピックスと言える。JR京都線には秋に桂川駅も開業しており、今年は新駅開業ラッシュでもあった。ダイヤ上はほとんど変わっておらず、321系投入によるお釣りを全て使い果たした格好になっており、ゆとりダイヤが維持されているのかどうかは疑問が残るところもある。新駅は取り急ぎは明石~西明石間に新駅設置計画がある以外は、ほとんど計画を消化している。今後は逆に並行私鉄で新駅設置の動きがあり、JRに対抗してくることが考えられる。今後は攻めから守りに回る施策も考えられる。

080823fukuchiyama223f92  本線でも223系の増備は続いており、それと宮原への223系6000番台投入に伴う玉突き転配が行われ、網干から京都へ221系の転属が始まっている。これは当初計画通り、嵯峨野線の複線化への布石であり、同線園部複線化の際には221系や223系を運用することが考えられている。嵯峨野線での221系の運用は改正後から行われており、共通運用となる湖西線にも221系が顔を出すようになっている。また、夏には嵯峨野線で福知山地区に投入された223系5500番台も運用されるようになっており、221系と223系5500番台の併結運転も見られるようになっている。223系5500番台は福知山線にも投入されており、これにより長年悪評されていた113系3800番台は全車が引退している。福知山地区はほとんどの列車が223系5500番台に置き換わっており、一部残っている115系なども今後の車両施策次第では置き換わっていくものと思われる。

050320sanyoshinkansen0r10hikari3  JRでは新幹線にも大きな変化が起こっており、N700系の大量増備により、500系のこだま格下げ、0系の引退などが行われている。中でも0系引退はファンのみならず世間一般も含めた一大ブームになり、0系引退当日を含めて、さよなら運転などのイベントでも0系を一目見ようと集まった人の数はものすごいものがあった。あれだけファンに愛され、世間の人に評価された車両もないだろう。0系は日本の誇りと言える。その誇りを受け継いで未来の新幹線は今後も走り続けていく。0系のよき伝統を守って…。来春にはおそらく500系の東海道撤退がおこなわれるものと思われる。今のところ正式発表はないが、こだまへの格下げ改造などを考えると春以降の定期運転はおそらくないものと見てよいだろう。0系とは違った魅力を持つ個性派新幹線の500系もいよいよ主役の座から降りる時が来たようだ。500系のDNAはN700系に受け継がれている。もちろんそのDNAには新幹線の祖である0系のDNAも入っている。N700系、さらにはそれに続くであろう未来の新幹線の活躍を期待したい。N700系では九州新幹線の7000番台も登場しており、今後、同車が山陽新幹線の700系7000番台ひかりレールスターを置き換えていくものと思われる。東海道よりも遅れていた世代交代の波がいよいよ山陽新幹線にも押し寄せてきている。100系、300系の見納めは意外に早い時期に来るかもしれない。080816sanyos500w1