「私の通勤読書メモ」様からのメッセージ
拙著『日本の独立-主権者国民と「米・官・業・政・電」利権複合体の死闘』についての書評を紹介させていただく。
多くの皆様に貴重な時間を割いて拙著をご高読賜り、そのうえで、本当に身に余るお言葉を賜り、本当にありがたく感謝申し上げます。日本の現状を打破し、すべての市民のための政治を実現するために、『日本の独立』を一人でも多くの皆様にご高読賜りますよう謹んでお願い申し上げます。
日本の独立
著者:植草一秀
販売元:飛鳥新社
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「私の通勤読書メモ」様
「『日本の独立』植草一秀」
「ご存じの方は多いと思いますが、この本の著者である植草一秀氏は刑事事件で有罪判決を受けた経済学者です。著者本人はこの事件での有罪を、冤罪であると主張しています。私にはこの事件の真相はわかりません。ネット上のいろいろな情報を見ると、どうも国策捜査の臭いはします。
Wikipediaにも、植草氏がりそな銀行のインサイダー取引疑惑を調べていたことが原因であると記されており、事実、この本にもりそな銀行の疑惑については驚くべき内容が書かれており、もしかすると──という思いもよぎります。
ただ、この本を読むときは、そのような偏見を排除して読むように心がけるべきでしょう。いや、心がけなくとも、読み進める内に、そのようなことは読者にとっては些末なこと(植草氏にとっては人生を狂わせた大きな出来事でしたが)だと感じるようになります。
結論を述べますと、この本は、日本に暮らす有権者である者にとっては必読の書です。それほど重要なことが書かれています。
但し、同時にこの本を読むときは、日本の闇を垣間見る覚悟も必要になります。
その覚悟は、映画マトリックスで主人公のネオ(トーマス・A・アンダーソン)が自分の暮らす世界に違和感を感じ、モーフィアスなる人物から、世界の本当の姿を見ることができるとして渡された赤い薬を飲むときの覚悟を想像させます。その薬を飲めば、もはやマトリックスの世界を信じていた自分には戻れない、という覚悟です。
その代わり、読み終えたとき、世の中(特に政治・経済・報道)で起きている事々の意味が、はっきりとした輪郭を伴って見えるようになります。
この国に経済学者や経済アナリスト、経済評論家を自称する人たちは多くおりますが、そのほとんどが財界の、あるいは政界の、あるいはマスコミの提灯学者ばかりです。あるいは論理構築力が薄弱な三流のエコノミストだと思われます。
しかし、この著者の植草一秀氏は、非常に優れた経済学者(個人的にはアナリストと呼びたい)であり、全くどのような利益団体にも媚びておりません。その意味では非常に希有の、また貴重な存在です。
また、著者の頭脳の明晰さは、本来であれば、専門的で解読が困難になりがちな高度な内容を、私の様な凡庸な頭にも腑に落ちるような平易な文章で説明できていることでしょう。
そしてこの著書に貫かれているのは、政治家や官僚たちが忘れてしまった正義であり、日本国民(特に庶民)へのあふれるばかりの慈愛です。
この本を執筆している著者の思いを行間に感じるたびに、熱い思いがこみ上げてくるのを抑えながらページをめくりました。
この国の国民は、この著書にふさわしい国民だろうか、とまで思いました。
本自体も500ページを超える厚みのある本ですが、その物理的な質量以上に、本の重みを感じざるを得ません。
米国、官僚、大資本などの洗脳と呪縛による隷属から解き放たれていない国民が暮らすこの国は、まだ独立を果たしていないのです。
ですから、この著書のタイトルは『日本の独立』なのです。」