福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

きょう護国寺の大般若会を参拝してきました。

2017-01-03 | 法話
きょう護国寺の大般若会を一族郎党で参拝してきました。
遅めについたので,堂内は数百人の信者さんで埋め尽くされていました。横の方にたっていると「正座できる人は前にきて正座してもいいですよ」と僧侶の方のにいわれたので図々しくも一番前に座らせていただきました。法則に従って法会が進み式衆のかたが散華をされたのを隣の老婦人が拾って孫にくださいました。なんとも有難い事でした。

大般若会とは、『大般若経』六百巻を転読することによって、書かれている真理「空」の力で、除災招福・五穀豊穣・国家安寧がなるように祈念する大法要です。密教辞典には大般若会について「・・中国で大般若経600巻の翻訳完成の663年に斉会をもうけて講讃したのがはじまり。わが国でも古くから勅令でおこなわれ,大寺では恒例とする。大安寺は4月6から7日、東大寺は9月15日。浩瀚なため7日から数か月にわたるか、百僧、六百僧など多人数で行われたが、のちには各巻の表題と数行のみを読誦してあとは折本をさらさらと開き流して次へ進む転読の方法をとるから大般若転読ともいう」とあります。

 大般若経を転読する際に《諸法皆是因縁生。因縁生故無自性。無自性故無去来。無去来故無所得。無所得故畢竟空。畢竟空故是名般若波羅密、南無一切三宝、無量広大、発阿耨多羅三藐三菩提》 《諸法は皆是れ因縁より生ず。因縁生の故に自性なし。自性なきが故に去来なし。去来なきが故に所得なし。所得なきが故に畢竟空なり。畢竟空なるが故にこれを般若波羅密と名付く 》と唱えます。
 大意は「この世の中の一切の現象はみな因と縁により生じており、すべては相互依存関係にあって何一つとして独立して確固たるものはない、すべて不変の実体というものはなく、もとのそのまたもとをたどっていくと業も不可得となる、ということです。このように一切法の「空」を観ずることができるというのは「般若波羅密」の力であり、この法力は宇宙に無限にひろがっているのだ。」とでもいうところでしょうか。
この大般若会には本堂中央須弥壇上に十六善神様の掛軸をお祀りしています。この十六善神様は大般若経を守護するとともに、信者をも守護してくださる仏様です。この掛け軸の一番前の方には16年かかり天竺から唐に大般若経をはじめ657部の経典を招来され法相宗の開祖となられた玄奘三蔵法師が描かれています。


法会がおわると岡本管主さまが法話をしてくださいました。玄奘三蔵法師のご苦労、大般若経のエッセンスは空であること等をお話しくだされた中で、「ここのご本尊如意輪観音のお蔭を頂いたという話は大変おおく聞きます。お蔭を疑う人にはおかげはいただけません。信ずることが大切です。学者の中には現世利益を批判する人もいますが、密教は現世利益はエッセンスです。お大師様もお説きになっています。信じてなんでも如意輪観音様いお願いしていいのです・・」という趣旨のお話を下さいました。とてもありがたいご法話でした。
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