福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

難民報道に思うこと

2015-09-08 | 法話
今日も海外ニュースでドイツ・イギリス・フランス等がそれぞれ何万人という難民を受け入れる、ドイツに至っては一兆円にものぼる難民対策費を出す、ということが報じられていました。久々に人間の英知を感じさせる明るいニュースでした。最近、中国の身の毛もよだつ抗日大軍事パレードやロシアの北方領土への閣僚視察等日本周辺諸国の野卑な行動が目立つ中、人間も捨てたものではない、と思わせられました。

これらの諸国では到着した多くの難民に無数の市民が手に手に食糧等の差し入れをもって手渡していました。なんともこころあたたまる光景でした。

雑宝蔵経には無財の七施の最後に房舎施(困っている人に宿を提供すること)をあげています。国を挙げてこれだけの人々に宿を提供することはたいへんな徳を積むことになります。そして「長阿含・遊行経」には国を栄えさせる七つの方法を記述していますがその最後に「 道を尊び徳をあがめること」とかいています。お大師様も、「布施をすることは福徳を増す功徳がある(「檀等の諸行は即ち是れ福徳の因なり」。弘法大師「理趣経開題」)」と説いておられます。こういう欧州諸国は国として大変な「徳」を積んでいることになります。は

日本もかっては、聖徳太子が四天王寺に四箇院を、光明皇后が興福寺に施薬院と悲田院を設置される等、困窮者への施策が国の基本をなした伝統があります。
現在もおおくのボランテイア団体が活動していますが国としての徳を積んでいくことはできないのか、そして国ばかりでなく自分自身何かできることはないのか、自問自答しているこの頃です。

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