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映画「聨合艦隊司令長官 山本五十六」

2012年01月14日 11時24分53秒 | 映画・社会

この映画には、「太平洋戦争70年目の真実」という副題がついています。
あの開戦(1941年)から、この映画が封切りされた2011年まで70年経っています。

この70年間に、真実が解明されたのでしょうか?

太平洋戦争開始までの日本は、今と同じようには比べようがありませんが、国民が閉塞感を持ち、三国同盟などで国論が二分されていました。

そんな中、ハワイ真珠湾攻撃が、世間では成功したと有頂天になりましたが、彼の意図とは違い、裏目に出てしまったようです。

最後通告が、ハワイ攻撃より1時間後になったことにより、アメリカの国民に対日戦争への闘志に火をつけてしまったことです。

 

 


この攻撃が、世間では、成功と言われているのですが、本当は大きなミスを犯しているのです。
まず、肝心の空母を1隻も沈められず、ハワイの燃料基地も手をつけず、あとの2次攻撃も出来ず、作戦的には中途半端な戦績でした。

そのミスを取り返すべき「ミッドウエイー海戦」でも甘い判断で好機を失い、壊滅的な失敗に終わってしまいます。

この状態で、山本五十六は、「講和」のために戦い続けるしかなかったようです。
本来は、もっと早く「講和」したかったのですが、まずハワイで勝ったという世間とのギャップに五十六が悩んだということです。

英雄視され偉人化されたところが多分にあるのですが、家族との団らんもあったのですが、軍人としてではなく、もっと人間的な面も掘り下げて欲しかったと思います。

 
 航空母艦”飛龍” 司令官 山口多聞(阿部寛)  東京日報 新聞記者 真藤利一(玉木宏)

この映画は若手の新聞記者とのやりとりが、映画の進行に欠かせないものとなっており、新聞記者の真藤利一(玉木宏)のマスコミとしての在り方の苦悩も見逃せないものでした。

山本五十六は、多くの格言・名言を残しています。
それが、より一層彼を偉人化にしてきた帰来があります。
もっと、なぜ彼が、開戦に反対したのか、部下に慕われたのか、この格言を見れば少しは分かる気がします。

人を動かすには

 やってみて、言って聞かせて、させてみて  ほめてやらねば 人は動かじ。
 話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば 人は育たず。
 やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。

男の修行

 苦しいこともあるだろう。     言いたいこともあるだろう。
 不満なこともあるだろう。     腹の立つこともあるだろう。
 泣きたいこともあるだろう。    
 これらをじっとこらえるのが男の修行である。

アメリカとの戦い

 是非やれといわれれば、初めの半年や1年は、ずいぶんと暴れてごらんにいれます。
 しかし、二年、三年となっては、全く確信が持てません。
 
  (開戦の見通しについて、当時の近衛首相から聞かれた時の言葉ですが、後日談として、
   五十六は、絶対にやめるべきとなぜ言わなかったかと後悔したそうです。)
   
まだまだありますが、またの機会に・・・・・