徒然なるまま”僕の趣味と遊ぶ”

タイガース、水彩画、鉄道などの、僕の気ままな”独り言”

映画 「 紙の月 」

2014年12月07日 11時10分02秒 | 映画・社会

1994年。契約社員として銀行で働く平凡な主婦が、年下の大学生との出会いを機に、金銭マヒをさせてゆき、やがて巨額の横領事件を引き起こすさまを描いています。

(田辺誠一)と二人暮らしをしている主婦・梅沢梨花(宮沢りえ)は、子供もなく、契約社員として勤務する「わかば銀行」でも丁寧な仕事ぶりで上司(近藤芳正)からも好評価を受け、ベテランの隅より子(小林聡美や後輩の窓口の相川恵子(大島優子)ら共に働いており、何不自由ない生活を送っていたのですが・・・・・

   

 

平凡で、誠実、そして何不自由ない生活をしているところに落とし穴があるのです。
そして、その落とし穴に落としめた最初の動機は、無関心の夫に寂しさの心の隙間を埋めるために年下の不倫相手に走ってゆくことですが、それを助長しているのが、周りの人たちだったのです。

どの職場にもいる、いわゆる”お局さん”といわれるプライドの高く、それまで耐えて働き続けてきたベテラン事務員がその一人だったのです。
この映画では、小林聡子演じる隅より子です。

  お局さん的存在の隅より子

自由を憧れながら、なかなかそれに踏み切られなく、それでなお、人の心を読み取ることに仕事の生きがいの一つとしているのではないでしょうか?

もう一人は、窓口事務員で上司と不倫をしていながら、ちゃっかりと結婚相手を探している小悪魔的な大島優子演じる相川恵子です。
彼女とロッカーでの話は、梨花をドッキリさせられますが、無意識に彼女を誘導している存在なのです。

  小悪魔的存在の相川恵子


映画は、途中少々くどいところがありますが、淡々と女の欲望を爆発してゆく様を描いています。
最後に、果たして、彼女は、何を得ることが出来たのでしょうか・・・・・