今まで、阪神電車の成り立ちから、村上ファンド問題について書いてきましたが、今回は本来の車両について書きます。
戦後の阪神電車は、新性能開発の歴史でもありました。
まず、日本鉄道界における新性能車の先駆けとして、特急用大型高性能車3011形が、1954年(昭和29年)に発表されました。
3011形は、阪神初の大型車(長さ約19m、幅2,8m)で且つ日本鉄道界における新性能車の先駆けでした。
軽量張殻構造車体、カルダン駆動方式(モーターを車体に釣り振動が少ない)クロスシートとか車内空調など新技術が多くありました。
3011形 ジエットカー
「ジエットカー」の愛称を持つ各駅停車用高性能車5001形が1958年(昭和33年)に登場します。
当時、日本最高加速度(加速4.5キロ/時/秒 減速5.0キロ/時/秒)を誇っています。
これは、阪神電車路線の駅間が短く、同時に普通車の特急・急行の待機待ちが多く加速性が必要だったことがあり、前にも書きましたが、これが「待たず乗れる」のキャッチフレーズが生まれた要因です。
1959年(昭和34年)には、ステンレスカーのはしりである普通系量産車5201形が登場しました。
ステンレスカー 現在の阪神電車車両
1982年(昭和52年)には、日本で最初の全車両冷房車となりました。
今は、阪神電車本線の全線立体交差化に向けて工事中で、踏切のなくなる日も近いことでしょう。
甲子園駅改造 2016年(平成28年)に 完成予定
甲子園駅~武庫川駅間の連続立体交差化工事は2018年(平成30年)完成予定。