映画 「ある男」のジャンルは、一般的には”ヒューマンミステリー”と言われています。
その内容は、人種差別、偏見、死刑制度、人名売買、そして家族の在り方も含め、あらゆる社会の問題が含まれています。
今の社会に生きてゆくのが、自分だけの起因ではなくても、息苦しい環境に置かれることがあり、そのためには、過去の自分を消してしまいたいことがあり、それが事件を生み、多くの人を巻き込むことになるということなのでしょう・・・
弁護士の城戸章良(妻夫木聡)は、かっての依頼者である谷口里枝(安藤さくら)から、亡き夫・大祐(窪田正孝)の身元調査を依頼され、谷口の文房具店のある宮崎県に飛ぶ。
出会いから、親子の楽しみも、大祐の事故からすべてが狂ってしまう。
話は、大祐が文房具店で買い物を始めたことから里枝と親しくなるところから始まります。 その大祐が不慮の事故で亡くなり、葬儀のあと、疎遠になっていた大祐の兄・恭一(眞島秀和)が、線香をあげに来た時、その遺影を見て、これは大祐でないという。
そこで、かって自分の離婚の弁護をした弁護士の城戸にその大祐の身元を調べることを依頼、夫が大祐でないことが判明した。
遺影は、大祐ではないと、兄から告げられた里枝の気持ちは・・・
城戸は、大祐とは何者か、その素性を追いかけると、他人として生きた男の複雑な思いが、その環境にあり、その経緯や理由を調べてゆきます。
そこには、多くの人が関わり、社会的に多くの問題を含んでいることが分かってきます。
まず、見終わって、気が重く、なにかスッキリした気持ちになりませんでしたが、映画館の外の明るい光を浴びると、ほっとした気持ちになり、現実に戻ったようです。
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