大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 2月2日 早朝の訪問者

2016-02-02 19:32:01 | B,日々の恐怖



  日々の恐怖 2月2日 早朝の訪問者



 うちのダンナは仕事柄、かなり朝早く起きて出勤する。
だいたい5時には一緒に起きて、私は朝ごはんの、ダンナは出勤の支度をする。
 眠い目を擦って台所に立ち、ダンナが洗面所で顔を洗っている音が聞こえた。
突然インターホンが鳴って、覗き窓から見てみると、見た事も無い小学生低学年の男の子が、ランドセルを背負って黄色い学帽かぶって立っていた。

「 誰?どうしたの?」

って聞くと、その男の子、

「 ママがケガしちゃったから、ばんそうこう頂戴。」

って言ってきた。

“ どこの子だろう?”

って思いながら、台所に戻り救急箱からばんそうこうの箱を取って玄関に行った。
 ドアを開ける前に、

「 ねぇ、どこの子?」

と聞きながらサンダルをつっかけていると、その子、

「 僕のママ、血がいっぱい出ているの。」

と言う。

“ じゃあ、ばんそうこうじゃ間に合わないんじゃない?”

と思いながら、

「 どうやってケガしちゃったの?」

と聞くと、

「 ママ、血がいっぱい出て動かなくなっちゃったの。
早く開けてよ。」

って言った。

“ なんか恐くてヤバい!”

と思って、

「 うちは駄目!どっか他所に行って!」

と言うと、ドアを凄い勢いで蹴った音がして静かになった。
 ドキドキしながら覗き窓を覗くと、その男の子が外側の覗き窓の高さまでよじ登って、反対にこっちを覗いてニヤニヤしてる。
ぞっとして後ろに下がって・・・・。


 と、そこで目が覚めた。
心臓がまだドキドキしている。
 ダンナが、

「 あれ?また寝ていたの?」

と言いながら洗面所から部屋に戻ってきた。
 ホッとして、起きて、

“ ご飯を作らなくちゃ!”

と思って布団を出ようとしたとき、右手にばんそうこうの箱を持っていた。

“ あれ?”

と思っているとダンナが言った。

「 さっきお前、玄関にいてなんか騒いでいたから、どうしたのか聞こうと思ってたんだよ。
なんか、ドアとか蹴られてだろ?」












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