大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 2月3日 私を呼ぶ声

2016-02-03 19:13:41 | B,日々の恐怖



  日々の恐怖 2月3日 私を呼ぶ声



 小学校2年生の冬に、家に帰ったらいつもは母がいるのに鍵が掛かっていて無人だった。
鍵は持っていたので、開けて玄関で靴を脱ごうとしたら靴のファスナーを噛み込んで手間取った。
 玄関から二階に上がる階段が見えるんだけど、二階から母に呼ばれた。
見上げたら二階の襖がスーって少し開いて、手招きする手が見えた。

“ 何だ、お母さんいたんだ!”

と思って、

「 はーい、ちょっと待って、靴が脱げない!」

って返事して再び靴と格闘、その間も二階から急がすでもなく同じトーンで呼ばれ続ける。

“ もしかしてお母さん、どこか悪くて寝室で寝てるのかな・・・?”

と思い急に心配になって靴を脱ぐのは諦め、片足だけ靴を履いたまま膝で家に上がり、階段を数段登った。
 その時、背後で玄関がガラッと開いて、

「 ○○子!行儀が悪い!!」

って、買い物袋下げた母がいた。
 二階の声は確かに母の声だったから、パニックになって泣き叫んで、それに驚いた母が二階に様子を見に行ったが、窓も閉まっていたし誰もいなかった。











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