極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

岩魚と日本の再生Ⅰ

2010年01月09日 | 政策論



飲めぬ酒 過ぎて転た寝 赤き顔 添い寝しシェルと 唇を重ね





来むと言ふも 来ぬ時あるを 来じと言ふを 来むとは待たじ
来じと言ふものを
  
                        大伴坂上郎女 /巻4・527


あなたは「来(こ)よう」と言っても来ない時が
あるのですもの「来(こ)ない」と言うのをそれ
でもひょっとしたら「来られるかも」などと頼み
に思って待つことなどやめておきましょう「来な
い」と言っているのですもの、とは何ともかれて
なれて洗練された歌だと奥行きに感歎する。

                                          




葛の葉を/一蔓かけぬ/岩魚篭     秋桜子



 
イワナ(岩魚)は、サケ目 サケ科 イワナ属の魚。
分類上は、イワナ属のうちの1種にイワナという
和名がつけられているが、近縁種のオショロコマ
も含めて広義のイワナとして扱われることが多い。
本稿ではイワナ、オショロコマを含むイワナ属の
魚を総称して、イワナ類と呼ぶ。世界的に見ると、
イワナ類も他のサケ類と同様、成長過程で海に下
り、成熟して川を遡上する降海型の生活史をもつ。



しかし、イワナ類は、冷水環境を好む魚であり、
日本産のイワナは、世界のイワナ類の中で最も緯
度の低い、温暖な地方に生息する南限の種である。
したがって、日本のイワナ類は、暖かい海には下
らずに、冷水の流れる河川の源流付近に一生とど
まる河川残留型(陸封型)の生活史をもつ場合が
多いとされる。



日本のイワナ類で降海型の個体群は北陸地方以北
で見られ、北海道産のイワナ(アメマス亜種)な
どが知られている。旬は5~6月から夏にかけて。
塩焼きや唐揚げで食べることが多く、淡白な味の
白身は
ヤマメと並び賞される。また焼いた岩魚に
熱く燗をつけた日本酒を注いだものは
骨酒と呼ば
れ、野趣あふれる美味で川魚の王と称される。



最近は養殖も盛んになり宅急便で簡単に購入で、
夏ともなればBBQの遠火焼きには欠かせなくな
っている。ただ、岩魚のなれずしは、あることは
あるが、塩焼きなどが美味しいため、わざわざ寿
司やなれ寿司に加工する需要は少ないようだ。考
え方によるが、なれ寿司や押し寿司の開発を行え
ば思わぬヒット商品になる可能性もある。


 三國陽夫

【日本の再生:脱黒字亡国】

米国発の金融恐慌によって、世界各国が経済構造
の大転換を余儀なくされたなかで、日本は従来の
構造に固執すると亡国に必至だ。この
奇貨として
これまでの経済構造を一変するキーワードは「黒
字亡国からの脱却」と三國陽夫はいう(『文藝春
秋』2010年 2月号
)。日本はアメリカヘ輸出した
代金を回収せずに等しく、米国は日本から無限に
ダダで買い物ができる仕組みが出来上っているこ
とに格付け会社を経営し発見したという。この構
造→巨額の貿易黒字が日本を苦しめている仕組み
を「黒字亡国」と名づける。




表 主要国の輸出(前月比または前年同月比の3か月移動平均)

これらの仕組みは米国による(1)戦争の恐怖、
(2)市場締め出しという2つ恐怖を背景に「最
後の買い手」である米国のドル債を買い支える従
来の構造を、オバマ新政権は破棄しつつある。つ
まり、ドル秩序体制は風前の灯しということに尽
きる。ドル資産226兆円は返ってこない前提で「ド
ル支配」を脱却するのであれば「逆マーシャール
プラン」実行せよと提案する。いわく、日本は最
大限の見返りを得なければならない。(1)債権
放棄と引き換えに、日本の戦後処理→国連の敵国
条項を常任理事国入りを果たす(2)米国が必要
としてい工作機械などの生産設備部門への援助と
(3)円建て決済というもの。この提言の些細な
説明は、三國陽夫の『アメリカ国債を処分せよ』
(月刊「Voice」2008年12月号)に書かれているの
で参考願いたい。



さらに、金利と為替を連動させ、円高→金利上昇
を内需転換に積極的に利用せよと主張する。例え
ば(1)金利上昇→収入増→消費増→売上増の好
循環成立させ(中間措置として、財政支出と金融
支援)「魔法の財布」を取り戻し(2)製造業の
輸出産業は、コストダウンではなく、高付加価値
の製品で勝負し(「賃金はコストでなく市場だ」)
賃金を上げ内需を拡大すべきと主張し、鳩山新政
権の「生産者から生活者への視点」のパライダイ
ム・チェンジはまさに脱「黒字亡国」であり、ド
ル債権の損切り、本格的な内需拡大、経済構造の
転換の契機だと結ぶ。このことに何ら異論はない
が、ひとつだけあるとしたら、内需拡大で環境劣
化を誘発すことのない配慮(政策)の並存を指摘
しておきたい。




 神谷秀樹

同『文藝春秋』2010年 2月号には『なぜ日本だけ
がデフレなのか-国民を更なる「自信喪失」に追
いやる政策こそ不況の元凶だ』という神谷秀樹×
竹森俊平の対談が掲載されている。このコーナは
三國陽夫と真逆の内需拡大否定的であるのが、竹
森俊平は「デフレ対策は、ある意味で総力戦だと
思います。政府は財政出動し、日銀も資金を提供
する。そして政治のトップは日本が本来持ってい
る優位性、新たなる成長のヴィジョンを示し、企
業の海外進出のサポートをする」との主張に神谷
秀樹は「超低金利政策、公的資金注入は銀行の“
一人勝ち”を正せ」と注文をつけている程度で「
民主党経済政策徹底批判」というには中途半端に
終わっている。

 竹森俊平

これでは、消化不良になる。リフレ派の教祖、高
橋洋一に登場願おう(『なぜ日本だけが一人負け
なのか-鳩山政権は日銀に「デフレターゲット」
をすてさせろ
』)。「政権交代」ということで、
民主党にはおおいに期待をもっていた。しかし政
権発足後 100 日がすぎてみると、甘い期待であっ
たと言わざるを得ないと批判する。

 高橋洋一

高橋洋一は、鳩山政権の課題は外交でもなく、献
金の問題でもなく、景気対策だと心配する国民の
声が一番多かったと感想を述べ、リーマンショッ
ク後、各国とも賢明な経済対策(財政政策と金融
政策)により対処し日本を除く先進国は、成長の
落ち込みによるGDPギャップを試算し、日本のよ



うにGDP  ギャップが 40兆円程度あると、失業率を
2~3%程度、失業者を130~200万人程度増やす、
労働者を正規雇用と非正規雇用に分けて考えると、
非正規雇用のほうが大きな打撃を受け、新規雇用
者も採用ストップになるなど、労働者の世代間格
差を大きくする。実際、いまの日本では、アルバ
イトの採用停止や就業時間制限、高校・大学新卒
者の就職内定率の低下などという形で、一部の地
域では雇用格差が顕在化しつつある指摘する。



日本は他の先進国では財政、金融政策でギャップ
解消まで1年程度とするが、ではまだGDPギャッ
プが埋まっていないので、少なくとも2~3年以上、
デフレや高い失業率に悩まされるという。普通の
金融政策では、物価上昇率を1~3%が当たり前だ
が、日銀は、2000年以降、物価上昇率をマイナス
1~0%で運営し、デフレ脱却はしないように「デ
フレ・ターゲット」をしてきたと皮肉り、返す刀
で、民主党が本当に成長を望むならば、日銀に対
して4年間の成果目標を課すべきと指摘する。



わたしの立場は『花水木とリフレ派宣言』の通り
で、例えてみれば、ナショナルミニマム月額を国
民ひとりひとりに繋ぎ込まれた通貨動脈から必要
なだけコックを開放し取り出すことができ(入ら
ない国民はコックを閉じておき、月額量では足ら
ない国民は、関連自治体窓口に相談する)、その
月額量はで景気動向により中央政府が法律により
増減するようにするというものだ。これまで為替、
金融、財政政策の基本はブログ掲載してきたつも
りだし、これを上回るような政策は出てきていな
いと自惚れて言うわけでないが知らない ^^;。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする