人を捨て 人を喰らいて 知らぬ顔 きょうも秋葉の 防犯カメラ
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News a la carte
南米ペルーの世界遺産マチュピチュ周辺での豪雨
と土砂崩れで観光客約二千人が孤立する中、ペル
ー当局は26日、軍などのヘリコプターによる救出
活動を本格化させたというが、これも「地球温暖
化=世界的規模の気象変動」の影響か。「引き寄
せられる混沌」の短評を書いたのが20年前。「考
えれば不思議なもので、地球外の宇宙はの温度を
仮に熱力学温度(=−273.15℃)として地球表面の最低
気温を- 89℃、同じく平均温度を15 ℃として、大気圏
の厚みを 800km 宇宙の最長を観測可能な宇宙の半
径(=138 億光年)として 10 26 m とすると僅か10 20
分の1の厚みという気の遠くなるような薄膜内の
変化→地球温暖化→物質移動速度増大→気候変動
(異常気象)問題としているわけで、想像の域を
遙かに超えている」(『木斛とキリマンジャロ』
)と書けば、相変わらず無知蒙昧の神学論争を越
えて<破局回避>にむけ日本型共生グロバリゼーシ
ョン(『スルメイカと日本の再生Ⅴ』)を粛々と
進めて行こう。
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【ディエスソーラセルに脚光が】
「CEATEC 2009」 で最も目立ったのは色素増感太
陽電池だと旧聞だがされていた。専門分野でもあ
つたのでレビューしてみよう。シリコン系太陽電
池と異なり色素を使うので「光電変換塗料」とい
った方が良い。ただ、色素は有機化合物なので、
ご多分にもれず「湿気」と活性酸素が細胞を傷つ
けるのと同じで「酸素」が苦手だ。
ざっと1日かかてって進展状態をみて画期的なジ
ャンプ技術動向はないとの印象だが、ロームは蛍
光灯下での変換効率を高め、5mm角の素子を用い
て3,330lxの蛍光灯下での変換効率20.25%を達成し
た。短絡電流密度(JSC)は0.214mA/cm2、開放電
圧(VOC)は0.523V。これは機能限定し、人感セ
ンサーや照度センサーを組み込んだ防犯モニター
用の電源や、温度センサーを内蔵する空調モニタ
ー用の電源など。室内センサー・ネットワークワ
イヤレス・マウスや携帯電話機、ヘッドホンなど
消費電力の小さな機器への応用で実用性は高い。
表 太陽電池の種類と特徴
日本写真印刷は、高意匠性、高耐久性の色素増感
太陽電池展示。島根県産業技術センターが2004年
から始めたセルの構造と増感用色素の開発に、20
08年から加わる。変換効率は6.0%。2010年初頭か
らサンプル出荷を開始し、製造技術にはシルクス
クリーン印刷というが、多色化や半透明化を実現
することで、住宅や自動車の内装、外装品、小サ
イズのパネルを複数個連結することで折りたたみ、
携帯端末機の補助電源やウエアラブルといった用
途の多様化を特徴とするという。
勿論、正攻法に屋外設置を狙うことも可能。この
場合、耐久性、エネルギー&コストペイバックタ
イム性(原価償却費と同じで、投資した金額やエ
ネルギーに対して短期間に償却できることを目指
す指数)を満足させることが出来れば、例え変換
効率が低くも(7~10%)充分商品化できるもの
である
。
ソニー「エコプロダクツ 2009」
図 NEDO「太陽光発電ロードマップ(PV2030+)」
※ロードマップ「PV2030+」では、2010年時点の
太陽光下での変換効率の開発目標を、色素増感
太陽電池の実用化モジュールでは8% 研究室で
の小面積セルでは12%としている。
図 エネルギーペイバック性の比較
在職中の研究開発の目的は、「低コスト生産プロ
セス」としていたが、色素増感太陽電池をロール
ツーロール(R2R)法で製造方法を山程研究した
経験を持っている。これは色素以外のシリコン系、
非有機系太陽電池にも当てはまる。このペースで
開発研究が進めば、建造物や設備什器や衣料品な
どのハードなものすべての表面が光電変換機能を
もった皮膚のような薄膜に包まれた社会が出現し、
気候変動異常の破局から離脱できているだろう期
待している。
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【Intermission】
『サヨナラの向こう側』
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サクラマス(桜鱒、O. masou )は、サケ目サケ科
に属する魚。ヤマメ、アマゴは、それぞれサクラ
マス、サツキマスの河川残留型(陸封型)に対す
る呼称。太平洋北西部を中心に分布するが、北か
ら順に、オホーツク海沿岸から朝鮮半島・北日本
まで分布する。琵琶湖のビワマス、南日本・西日
本のサツキマス、台湾のタイワンマスがいる。名
前の由来については、桜の花の咲く頃に漁獲され
るからや産卵期の婚姻色と諸説有ある。サクラマ
ス(ヤマメ)は北太平洋のアジア側にのみ生息し、
分布の南限は鹿児島県。北海道、東北、北陸では
多くの個体が降海してサクラマスとなる。
ややこしいのはここから。本来、ヤマメとアマゴ
は分布域が異なる。放流で自然分布域が乱れる。
アマゴとは異なり、体側に朱紅点がない。サクラ
マスは降海型、ヤマメは河川残留型を指し、生活
史が異なり、滋賀県の1町1地点で確認されてい
るだけ。本来、ヤマメは琵琶湖水系には分布しな
いが、人為放流により分布した可能性が高い。ヤ
マメが採集された場所は、アマゴが生息しており,
交雑による遺伝的撹乱が懸念されている。
小さなものは内臓を除いてそのまま唐揚げ、酢に
浸して酢漬け、大きな物は塩で身を締めてから塩
焼き、寄生虫がいることがあるので生では食べな
いほうが安全。但し、海から遡上する魚がいない
水域で捕獲したならば、刺身も可能。宮崎県三股
町のしゃくなげの森では、養殖したヤマメの卵を
特産品として販売している(「黄金イクラ」)。
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