極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

脱臭と岩牡蠣

2010年06月02日 | 環境工学システム論

 

ゴール前 オウンゴールを 呆然と 見送るほどに ひとり佇む


  洗浄方式(水)


【悪臭バスター】



オゾン酸化方式
centralized deodorization air-conditioning system

今朝も総理が辞任するというニュースが流
れ、口蹄疫は治まらず不安定要素の波乱含
みが続くがここは「臭気環境システム論」
を続ける。脱臭方法には10の基本方式が挙
がっている。元々油脂精製工程の一つで、
油脂のもつ臭いを除くための操作をいう。
純粋な油脂は無臭であるが、通常の油脂は
原料からくる特有の臭いを有し、古くなれ
ば酸敗による臭いをも有するに至るため考
案されたものだ。

 脱臭ナビ

脱臭手順として(1)においを出さない工
夫(2)現状把握と脱臭装置導入検討(3)
脱臭装置選定(4)脱臭装置の設置が標準。

表1 脱臭方式の特徴
方 式  特   徴

燃 焼

広範囲で高濃度な成分を燃焼。直接燃焼の装置は安いが燃料代が掛かる。
吸 着 一般に低濃度で大風量な成分を活性炭などに吸着させて除去。
洗 浄 高温多湿なにおいを水や薬液と接触させ除去。排水処理が必要。
生物分解 微生物の働きで分解除去する。におい成分は限定される。
土 壌 土壌中にガスを通し微生物分解、土壌粒子の吸着で除去。処理風量に応じスペースが必要。
消・脱臭剤 消・脱臭剤による化学反応や吸着作用で除去。安価、消・脱臭剤の補充が必要。
オゾン オゾン酸化による酸化分解。余剰オゾン処理がいる。
光触媒 比較的低濃度のにおいを紫外線と触媒の作用で物質を酸化分解。
プラズマ 高電圧放電で活性分子、ラジカル、オゾンなどで分解する
マスキング 芳香剤の添加によりにおいの質を変化させる方式。














それでは、75ケースの脱臭装置の平均的経
済性を検討してみよう。100 m3/min の排気
量では設備費が442万円、稼働費は年間 33
万円程度となるが臭気の質に依存するため
あくまでもこれは参考値に過ぎない。

表2 脱臭装置(m3/min)の経済性

項 目 単 位 内 訳

想定臭気指数

36

処理風量

m3/min

89

設備費

/m3/min

44,262

稼働費

/m3/

3,287










これ以外の方式では「マイクロバブル方式」
特開2009-136748「脱臭装置および脱臭方
法」)が挙げられる。



【課題】

脱臭効率が良くランニングコストの低い脱臭装
置の提供。

マイクロバブル発生器「YJノズル」(マイクロバブル発生装置)

【解決手段】

脱臭装置1にスクラバー部3とミスト発生
部4とを設け、ミスト発生部4で、マイク
ロバブル発生器(37~40)で水中にマイクロ
バブルを発生させ、水面上に発生したマイ
クロバブル含有ミスト9を給気ダクト5か
ら動物舎2内に供給し、マイクロバブルが
有するフリーラジカルによる酸化処理によ
って、壁面11、天井面12、床面13の除菌と
脱臭とを行って動物由来の臭気が付着する
のを防止。スクラバー部3には、フィール
ド変換器22からのマイクロバブル含有水27
を散水する散水配管24を配設し、マイクロ
バブル含有水27のシャワーリングによって
動物舎2内からの気流19中の臭気成分を処
理。臭気成分の処理に焼却用燃料や薬液や
広い培地を必要とせず、ランニングコスト
の低減を図ることができる。




ナノバブル方式がどの程度の実績があるの
か調査していないが、水系であるため中和
剤を加えたスクラバー方式による排ガス処
理装置やオゾン水、オゾンガス、紫外線、
プラズマの抱き合わせで殆どの悪臭が除外
できそうだ。

これに対し、ガス系だけの脱臭方式も大切
だ。高電圧負荷によるオゾン法は、数種類
の物質が混合した悪臭源によりその種類や
混合割合が異なり、酸化分解し難い場合も
ある。一般に電源装置が大型化し重量も重
くなり、コスト高になること、オゾンだけ
では脱臭効果が低く、またその効果に持続
性がないことなどの問題点を有している。
特開2004-42028「脱臭用触媒およびその製
造方法ならびに脱臭装置」は、プラズマ放
電下で気体中の臭気成分を分解する脱臭用
触媒において、組成割合が、少なくとも酸
化ジルコニウムが10~34重量%、二酸化マ
ンガンが15~25重量%、炭素が2~15重量%、
酸化カリウムが10~15重量%、二酸化ケイ
素が10~40重量%、炭化ケイ素が5~15重量
%の触媒で実現できるという。別にプラズ
マでなければだめでというわけでもない、
オゾン、光、加熱、排熱利用(蓄熱)の触
媒形もある。



加熱触媒式

後は最適化ということになるが、これにつ
いては別途考察することに。




【蒸し岩牡蛎の思い出】



古くは食べる地域も限られていたもの。最
近では産地が増え、養殖も行われていて、
一般的な水産物になってきている。夏が旬
で、最盛期は夏。マガキと交代するように
入荷してくる。生で食べるのが一般的。可
食部が大きい。しかも独特の渋みと、濃厚
な旨味がある。マガキ同様、タンパク質、
脂質こそ少ないものの鉄分、カリウムなど
の無機質、各種ビタミン類が豊富。なによ
りも消化性多糖類であり直ぐにエネルギー
化できるグリコーゲンが豊富。生食、焼き
がき、蒸しがき、カキフライなどに調理。



蒸した岩牡蛎(Crassostrea nippona)を食べ
たはじめての経験は10数年ほど前だったと
記憶している。近くの料亭に勤めておられ
た奥さん方が、一斗缶で大量に蒸した岩牡
蛎を寄り合いの席で出して頂いたのだが、
食べきれなくなり家まで持ち帰ったという、
大変贅沢で豪快な思い出だ。



そのメンバーの棚花豊和が昨年6月末に亡
くなって、もうすぐ一年が来ようとしてい
る。あの一夜の至福に拮抗できるような思
い出がつくれずに来れなかった不甲斐なさ
がズッシずっしリと背中にのし掛かるかの
ようだ。それにしても、鳩山由紀夫と小沢
一郎が辞任する必要がどこにあるのかと思
い出しつつ「官邸力」ならぬ、自分の「友
愛力」の非力を反省する夜だ
               

コメント
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