雨をさけいまが好機と連れいでる 菩提の寺の垂れ桜ぞ
行き過ぎたきみに手を振る石垣で さくらを重ね町並みを撮る
この場所で喉を潤しひとやすみ 桜の下で面影を写す
冬枯の柳は人の心をも 春待てこそ結ひ留むらめ
※ 美丈夫重成の一首:首塚は菩提寺の宗安寺にある。
あふみの海 磯うつ波の幾く度か 御世にこころを くたきぬるかな
※ いろは松の歌碑に残る井伊直弼の一首
櫓なき石垣覆い生い茂る 花は盛りて水面に映える
ゆびをさし あれを(欅+寄生木)撮せと言うきみに 素直にシャッター切っている
二人で城郭を花見し散策していると、濠の水のにおいに気づき、臭いねと彼女が騒ぐ。においに
は人一倍敏感なわたしでもアレルギー性鼻炎が原因か気づかずにいた。そういえば鹿野昭三県会
議員(故人)が、流域下水道の処理水を流し込めば浄化に役立つのではという提案をしていたこ
とを伝える。記憶はあやふやだが、市役所や県庁の関係者は、石垣が崩れるリスクなどで消極的
だということだった。そういえば浄化試験などやっていないようだ。透き通るような水が流れ、
梅花藻が水棲するような美濠になれば、観光資源の付加価値を高めることができるはずだが、彦
にゃんはどう考えているのだろうか。