彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと
伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。(戦国時
代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編のこと)の兜
(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。愛称「ひこにゃん」。
咲き満ちてこぼるる花もなかりけり 高濱 虚子
高濱 虛子、1874年2月22日- 1959年4月8日は、明治・大正・昭和の日本の
俳人・小説家。本名は高浜 清。『ホトトギス』の理念となる「客観写生」
「花鳥諷詠」を提唱したことでも知られる。
私は客観の景色でも主観の感情でも、単純なる叙写の内部に広ごつて
ゐるものでなければならぬと思ふのである。即ち句の表面は簡単な叙
景叙事であるが、味へば味ふ程内部に複雑な光景なり感情なりが寓さ
れてゐるといふやうな句がいゝと思ふのである。 虚子
※ 花鳥諷詠(かちょうふうえい)は、高浜虚子 の造語。虚子の俳句理
論を代表する根本理念
三浦聡子が、毎年満開の桜を仰ぎ見ると、必ずこの句が思い浮かぶ。そし
て気が付けば、自然とくちずさんでいるのである。すっきりとした一物仕
立て、「こぼるる」の転がるような響きも心地よく、桜の名句として人口
に膾炙している、とこの句を評す。ここで「新約聖書」(マタイ伝)一節
)を想起させる。虚子もそのような句を詠んでいる。
明易や花鳥諷詠南無阿弥陀 高濱 虚子
※ 「人口に膾炙す」の由来は、 九~十世紀、唐王朝末期の中国の詩人、
斉せい己きの詩の一節から。先輩の偉大な詩人、李白の作品が人々に
愛唱されているようすを、「黄金や宝石が触れ合っているような美し
い響きの千の詩が、『膾なますを吞み炙あぶりにくを嚼かむがごと
く人口に伝う(切り身や焼き肉をおいしく味わうのと同じように、人
々がずっと口にしてきている)』」と、うたっている。
ところで、ゴールデンウイークの行き先は「高知県立牧野植物園」と決ま
った。百名山の登山は単独行動がよさそうだが、機会があれば複数も可だ
がなかなか成立しないが、機会があれば誰彼なく誘ってもみよう。巻頭の
花のバイカオウレンは、端正でとてもきれい。白い花弁に見えるのはがく
片で、じつは黄色のスプーンの形をした部分が花弁。キンポウゲ科の花に
は、花弁が変形して蜜腺になったものがよくあるという。
高知の富太郎といえばバイカオウレンだけでない。潮江菜は彼の好物でも
あるそれは、昭和33年から栽培が途切れたが、2014年に彼の弟子の竹田ら
が「牧野野菜」(13種類)栽培を今では13種類が販売されている。
関係人口の社会学―人口減少時代の地域再生
田中 輝美【著】
大阪大学出版会(2021/04発売)
『関係人口をつくる』の著者が、関係人口を社会学の見地から定義し、そ
の役割を論じた本邦初の「関係人口の研究書」!
各地の事例と新たな理論の枠組みによって関係人口を位置づけ直し、人口
減少時代の地域再生の方向性を示す。「関係人口」とは、「定住人口」(
移住)でもなく、「交流人口」(観光)でもない特定の地域に様々なかた
ちで関わる人々を指す語で、深刻な人口減少が進む地域社会の課題を解決
するための新たな地域外の主体として近年脚光を浴びている。本書では、
関係人口という新たな主体の存在と、関係人口が地域の再生に果たす役割
を明らかにすることで、これからの人口減少時代における地域再生の在り
方と、再生に向けた具体的な方法論を示す。新型コロナウイルスの影響を
踏まえて今後の地域と関係人口を検討する補論も付しており、地域行政や
地域づくりに関わる人必携の書となっている。
【目次】 かつてない“危機”の中で
第1部 関係人口とは何か(誕生前史―地域社会の変容;関係人口の概念
規定;関係人口の分析視角)
第2部 関係人口の群像(廃校寸前から魅力ある高校へ―島根県海士町;
シャッター通り商店街が蘇った―島根県江津市;消滅する集落で安心して
暮らす―香川県まんのう町)
第3部 関係人口と地域再生(地域再生主体の形成;関係人口が果たす役
割;目指すべきものは何か)
補論 新型コロナウイルスと関係人口
【著者該歴】
田中輝美[タナカテルミ] 島根県浜田市生まれ。大阪大学文学部卒。
1999年、山陰中央新報社に入社し、琉球新報社との合同企画「環りの海―
竹島と尖閣」で2013年新聞協会賞を受賞。2014年秋、同社を退職し、フリ
ーのローカルジャーナリストとして、変わらず島根に暮らしながら、地域
のニュースを記録している。2018年度総務省ふるさとづくり大賞奨励賞受
賞。2020年、大阪大学大学院人間科学研究科後期課程修了(人間科学)。
2021年4月、島根県立大学地域政策学部准教授に着任。また、過疎の発祥地
から「過疎は終わった!」と問い、百年続けることを掲げる年刊誌『みん
なでつくる中国山地』プロジェクトも仲間と始めた。➲紀伊國屋書店経由
自治体では人口減少や少子高齢化による地域衰退を解消するため、さ
まざまな地方創生の取り組みを行っています。しかし、国内の総人口
が減少を続けるなかで、地方の人口増加や維持は難しく、雇用創出や
地域活性化についても簡単なものではありません。
地方創生・地域活性化事業に取り組む際は、地域資源を活かし、自治
体の事情に合う長期的な視点での取り組みを行うことが大切です。そ
うすることで、自治体の特色を活かした魅力的な事業が生まれる可能
性は高くなります。地域活性化事業で押さえておきたい3つのポイン
トは以下のとおりです。
1.成功事例をむやみに取り入れない
2.地域資源を活かす
3.長期的な事業モデル作成する
地方創生のリアルな現状!地域活性化事業の成功例・失敗
例を紹介【自治体事例の教科書】 自治体通信オンライン
日本社会はすでに恒常的な人口減少に直面しています。人口が減っても、
人口が少なくても、幸せに暮らしていける地域社会をどうつくっていくの
か。ヒントになる考え方の一つが「関係人口」。これまで地域における人
口といえば、短期的に訪れる観光客のような「交流人口」か、長期的に暮
らす「定住人口」。関係人口は、交流人口より関わるものの定住はしない
つまり「交流以上、定住未満」の存在で、「地域に継続的に関わるよそ者
」と考えればわかりいい。交流人口でもなく定住人口でもない第三の人口
として、政府も推進するなど注目が高まっている。きょうは、関係人口が
人口減少時代の地域再生にどのような役割を果たすべきかを解説している。
➲ 田中輝美「関係人口による地域再生」 NHK解説委員室
1960年代以降、地方の一部地域においては、過疎化と言われるように段階
的に人口の減少してきた。政府や地方自治体も地域再生に向けた対策を取
り続けてきたが、基本的に失敗だったと指摘されている。
【地域衰退サイクル】
①地域課題の顕在化➲②地域住民の「心の過疎化」➲③課題解決
の担い手の形成➲④地域課題の未解決による悪化➲①へ巡回する
人口減少に伴ってさまざまな課題が顕在化する中、繰り返し報告されてき
たのは、住民の「心の過疎化」であった。「何をやっても無駄じゃないか」
「ここには何にもない」といったあきらめにも似た声を地域で聞いたこと
はないでしょうか。こうした「心の過疎化」の結果、解決に立ち向かう地
域再生の担い手が生まれない。このことが最大の壁だった。
これまでの地域社会は、課題が顕在化しても解決に立ち向かう担い手が生
まれず、悪化していったという「負の循環」が起きていたと考え、これを
「地域衰退サイクル」とまとめている。
❏ 事例研究:島根県西部の江津市
江津市のキャッチコピー「東京から一番遠いまち」。
人口は1947年の47,057人をピークに1950年以降減少し、2020年の国勢調査
では22,959人(▲50.1%、▲0.7%/年)。ある意味、典型的な過疎のまち
といえる。日本三大瓦のひとつ石州瓦の産地で、市内を流れる江の川の水
を生かした製糸工場やパルプ工場などの誘致企業が立地し、県内有数の「
工都」と呼ばれていました。しかし、和瓦の需要低迷で石州瓦の出荷は減
少傾向にあり、2007年以降、大手企業が倒産したほか、誘致企業も撤退し、
約400人もの雇用が失われました。市の中心部にあるJR江津駅前にも、多く
の空き店舗が生まれていた。
2010年、市は地域課題を解決する人材を誘致するビジネスプランコンテス
トの開催を発案しました。1社で100人の雇用を目指すのではなく、10人を
雇用する10人の起業家がいれば同じ100人の雇用になる。企業の誘致から起
業家の誘致へと舵を切る。コンテストを継続するためのNPO法人の設立を決
め、スタッフを初回コンテストで募集。そこで応募してきたのが島根県内
の安来市にいた田中理恵さん。「帰ってこれる島根をつくろう」というキ
ャッチコピーを掲げて大賞を受賞し、江津市に移住してNPO法人てごねっと
石見を立ち上げた。その後、江津市を離れましたが、引き続き関わり続け
ており、江津市にとって関係人口の一人だということができる。田中が「
江津のため」と一生懸命に動く姿を見て心動かされたのが、地域住民の一
人、藤田貴子です。「地元に住む私たちも何かしたい」と、「手つなぎ市
」というイベントの開催や駅前にコミュニティバーを開店。海外で空間デ
ザインを手掛けていた弟に「まちが変わろうとしているから早く帰ってき
て」と声を掛け、その弟が第3回のコンテストで受賞。紹介した空き店舗
が次々とリノベーションされ、駅前のエリアが再生されていく。
コンテストを経て起業したのは2021年度末で26件、市の2018年の調査では、
起業後の売上高は計3億5千万円、雇用者数は39人となりました。移住者だ
けではなく住民が出店したりイベントを開催したりする動きも起こるよう
になり、使える可能性のある空き店舗がすべて埋まる。藤田さんは、田中
さんのようなよそ者のおかげで「自分たちが変わった。やったらできると
分かった。サービスを受ける側ではなく、自ら企画し、主体的に担う人を
つくることが大事」「藤田さんが次々と仲間を増やして「人が人を呼ぶ」
好循環ができていきました」と話す。
だが、江津市の人口は減り続けていますが、課題の解決に立ち向かう担い
手は増えた。これは、「心の過疎化」や担い手の不在が繰り返し報告され
てきたことを踏まえると、大きな変化だと考える。一連の流れを「地域衰
退サイクル」と比較すると、顕在化した課題に対し、関係人口が解決に立
ち向かう担い手となって動き出し、続いて地域住民も動き出すようになる。
そしてその両者によって創発的に課題が解決されていく、というサイクル
が生まれている。これを「地域再生サイクル」とまとめる。
最後に、人口減少社会における地域再生の方向性を考えたい。全国の自治
体は定住人口を増やそうと移住政策に力を入れているが、全体のパイが減
る中で移住者を奪い合うことは、どこかの自治体は増えてもどこかの自治
体は減るという「ゼロサム問題」が発生する懸念が提起される。それに対
し、複数の関係地域を選べる関係人口は、自治体間で奪い合うのではなく
逆にシェア(共有)する考え方で、より人口減少社会に適していると言え
る。ただ、その上で注意しなくてはならないのは、関係人口も数を増やす
という量的な議論に回収されがちである。むしろ関係人口の数は少なくて
いい、つまりは量ではなく、住民と協働する仲間になるという関係の質こ
そが重要。
あらためて地域再生の主役はやはり、その地域に暮らす住民であり、住民
が地域再生の担い手として課題解決に立ち向かう姿勢があれば、仮に最初に
関わった関係人口が離れても、別の関係人口や地域住民と新たに関係を結
び、地域課題を解決することは可能になる。課題の解決に立ち向かう担い
手が育ち、そして課題が解決され続ける、これにより地域住民や暮らしに
質的な変化が生まれるという側面に着目することが必要。人口増加を基調
としてきた日本社会が人口減少の局面を迎え、量ではなく質への着眼と評
価という大きな転換を求められていると言い換えることもでき、地域住民
の数が減り、そして質的にも「心の過疎化」が指摘される中で、関係人口
をはじめとするよそ者と協働していくことが、人口減少時代における地域
再生の一つの方向性ではないかと問いかけている。
課題の解決に立ち向かう担い手が育ち、そして課題が解決され続ける、これ
により地域住民や暮らしに質的な変化が生まれるという側面に着目するこ
とが必要で、人口増加を基調としてきた日本社会が人口減少の局面を迎え
量ではなく質への着眼と評価という大きな転換を求められていると言い換
えることもできる。地域住民の数が減り、そして質的にも「心の過疎化」
が指摘される中で、関係人口をはじめとするよそ者と協働していくことが、
人口減少時代における地域再生の一つの方向性ではないかと問いかける。
✔ しかし人口は増えない。そして所得格差が拡大するばかりではないか
と思っている。さらに、現在支給されている年金がどんどん減らされてし
まうのではと思わせる時代感が存在する。格差の指標としてジニ係数を用
いられているが、ジニ係数の指標は、同比率で所得が変化したときには、
格差を測定する機能が果たせないとの批判があるがここでは現行の算出法
採用する。
わたし(たち)は所得格差是正が社会・国家・世界の「安定」に大きく寄
与するものであるから中央政府(及び交際連合機関)の重要指標として速
報情報とすべきではないかとブログで主張しているが、現在では、SDGsポ
ータルサイトのスペースシップ・アース(Spaceship Earth)などがネット情報
として掲載されており、今後はより実感に近いものとして、消費物価動向や世界
的環境リスク評価情報など説明要因と加味し改良していければと考えている。
⌚ 日本と世界の所得格差の現状
国連が2022年1月に発表した「世界経済状況・予測2022(World Economic
Situation Prospect 2022)」によると、新型コロナウイルス感染症の新たな
波、労働市場の根強い問題などにより、世界経済の回復は強い逆風に直面、
雇用水準はアメリカやヨーロッパでは歴史的な低水準にとどまり、同時に
発展途上国の雇用の創出はパンデミックがもたらした雇用の喪失を補えず
国連は特に国力の弱い国において貧困がさらに拡大すると予測。世界のさ
まざまな地域において、雇用と所得の回復は一様ではなく、所得の不平等
が悪化と観測する。世界的な経済学者トマ・ピケティによって設立された
世界不平等研究所(World Inequality Lab)が、2021年に「世界不平等レポ
ート2022」を発表。
⌚ 世界のジニ係数の推移
※ 世界のジニ係数ランキング以下は、2019年 時点での、世界のジニ係数
ワースト・ランキング以下の通り。
1.南アフリカ 0.62 2.ブラジル 0.48 3.コスタリカ 0.48 4.チリ 0.46
5.メキシコ 0.42 6.ブルガリア 0.40 7.トルコ 0.40 8.米国 0.40
9.イギリス 0.37 10.リトアニア 0.36 11.ラトビア 0.34 12.イスラエル
0.34 13.ルーマニア 0.34 14.韓国 0.34 15.日本 0.33
⌚ 都市部と地方の所得格差問題
この所得格差悪化の傾向は、ジニ係数にも表れ、日本のジニ係数から見る
所得格差の拡大は、人口に占める高齢者の割合が増えていることが大きな
要因であると考えられます。高齢になるにつれ、離職する人が増えるため、
当初所得ジニ係数は高くなる。しかし、再分配所得ジニ係数を見ると、5
0から54歳までと比較するとそれ以降の年代はやや高い値となるが、当初
所得時に係数に表れているほどの格差はないことがわかる。この現象は「
見せかけの格差拡大」と指摘されている。所得格差拡大の問題には非正規
雇用の増大など要因は他にもあり、非常に複雑なもので、今後も研究と議
論が続けられる。
⌚ 日本で行われている所得格差対策
所得格差への対策は、税金や社会保障給付などによる所得の再分配も重要
でだが、就業による当初所得として生活に必要な所得を得られるようにし
なければ、所得格差問題の根本的な解決にならない。すべての人がそれぞ
れの能力を発揮して働くことができ、将来の見通しが確かになれば、社会
全体に安心感が生まれ、生産性の向上や経済成長の加速につながると日本
政府は考えている。 このために政府は「一億総活躍社会」の実現を目標に
掲げ、就業の拡大や就業所得の向上に向けての取り組みを推進。実際にど
のような取り組みが行われているか紹介する前に、ジニ係数1の状態と0
の状態を例に、所得格差問題の解決にはどのような前提で取り組むべきか
を解説 。
⌚ 格差はなくならない
ジニ係数0の状態では、誰もが同じ所得を手にします。いくら働いても、
いくら怠けても同じ給料では、働く意欲がある人もやりがいを見出すこと
が難しくなるでしょう。さらには、実績を出さなくても給料が同じだけも
らえるのであれば、少なからず最低限の仕事しかしない人が増えることが
考える(反論➲ボランティア労働はどのように考えるのだろうか)。し
たがって、これでは生産性は上がらず、経済の成長も見込めない。だか
ら1はもちろんのこと0を目指せばいいというものでもないと断言した上
で、これを踏まえ、所得格差の問題を考えるときは、困窮している人の生
活の安心を保障する社会福祉と、意欲・能力の高い人の意欲を削がない程
度の※累進課税制度が必要で、格差そのものを完全に取り去ることでない
との立場をとっている。
⌚ 再チャレンジ支援総合プラン
社会的な所得格差拡大を防ぐためには、仮に失敗しても何度でも再挑戦で
き「勝ち組、負け組」を固定化させない社会の構築を必要とし、国民ひと
りひとりがその個性や能力を活かし、努力が報われる公正な社会の構築を
目的として2006年12月に「再チャレンジ支援総合プラン」を策定する。 「
※「成長力底上げ戦略」は経済成長の基盤である人材能力・就労機会・中
小企業の向上により、働く人全体の所得・生活水準を引き上げ、格差の固
定化を防ぐための政策。結果的な平等を目指して所得格差を是正するので
はなく、意欲のある人や企業に自らの向上に取り組むための機会を最大限
に拡大することを目的にしている。つまり、経済の基盤である人材や企業
を強化することにより、社会全体の力を底上げし、経済成長につなげよう
とする取り組みです。「成長力底上げ戦略」は以下の3つを「3本の矢」
とし、「大切なのは行動を起こすことです。以前から興味があった仕事に
挑戦してみる、高齢になっても働くことを見据えたスキルを身につけるな
ど、未来のあなたと、未来の社会のために、できることを見つけて動き始
めようと呼びかけている。
彦根市の概況①
令和4年(2022年)3月31日現在
人口 111,483人
世帯数 49,260世帯
面積 196.87k㎡
市税は、近年、約160億円後半から約170億円前半で推移していたが、2017
年年度以降、景気の緩やかな回復を背景に180億円台まで増加、2020年度
以降、新型コロナウイルス感染症の影響により、落ち込み、2021年度決算
では約172億円となる見込み。2022年度は、新型コロナウイルス感染症に
よる厳しい状況が緩和される中で、持ち直しの動きがみられることにより
増収となる見込み。また、歳入全体に占める市税の割合は2010年降は40%
前後で推移しており、2022年度については35.4%になる見込み(グラフ2)。
市債残高は、2017年度においては、繰上償還等を行ったことから、前年度
比約5億円の減となる、約366億円となるが、その後は大型の公共事業が続
き2018年から増加傾向となり、2022年年度末時点では、約477億円となる。
また、市債の中でも大きな割合を占める臨時財政対策債の2020年度末残高
は約202億円となる。臨時財政対策債は、国の財源不足により国と地方が
折半して借入れを行っているが、後年度に支払う元金と利子は、全額地方
交付税で措置されることとなる(グラフ3)。
この項つづく
実家の空き家問題を解決する!
主婦の友社【編】
NDC分類 365.3
今や7軒に1軒が空き家時代。空き家の増加は全国で社会問題化している。
2021年に空き家法が改定され、今後は空き家は持ってるだけでリスクを負
う。誰も住まない実家はまさに「負動産」。誰もが直面する「実家の片づ
け」問題について、12の具体例とともに関連する法律、相続問題までわか
りやすく解説!
第1章 なかなか売れない実家を売却する方法
親が亡くなったあとの空き家への対応が急務;「田舎の古民家」だったか
ら売れた!しかし売値は1坪たったの3000円。地元の知人の紹介で田
畑も含めた1000坪の土地と生家の売却が実現。 ほか
第2章 売れない実家を売らずに有効活用する方法
売れない理由はいろいろ!売れない家なら貸し出そう;空き家の貸し出し
には地方自治体や関連団体の支援もある ほか
第3章 知らなきゃ売れない不動産売却の基礎知識
「登記」や「境界標」が不備な不動産には誰も手をつけられない!;査定
価格を高くつける業者を選んではいけない ほか
第4章 空き家を心配する前に知っておきたい相続の常識
相続人は集まったものの遺産分割協議がまとまらないとどうなる?;相続
人はどこにいる?親からの相続の場合、戸籍を祖父の代までさかのぼって
探すのが基本 ほか
第5章 親の家を相続するときの基本手続きQ&A
親の家を相続するときの基本手続きQ&A
親の家を相続できるのは誰だ?;親の家の名義を変更するためにはどん
な手続きが必要なの? ほか
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❏ フルカラー円偏光を発生させる有機円偏光発光ダイオードを開発か
3D表示用有機ELディスプレイ製造等への応用
4月13日、大阪公立大学と近畿大学は,イリジウム錯体を発光材料とする,
フルカラー有機円偏光発光ダイオードを開発
【要点】
1.光学不活性※1な分子であるイリジウム錯体を用いて有機発光ダイオー
ドを作製し、外部から磁力を加えることにより、赤・緑・青・黄のフル
カラー円偏光の発生に成功。
2.加える磁力の方向を変えることで円偏光の回転方向を制御し、右回転
と左回転の円偏光を選択的に取り出すことに成功
3.新しいタイプのフルカラー3D表示用有機ELディスプレイの製造や、高
度な次世代セキュリティ認証技術の実用化などへ生かすことに期待
【概要】
イリジウム錯体を発光材料とする、フルカラー有機円偏光発光ダイオード
を開発。開発したダイオードに外部から磁力を加えることで、3D立体映像
を映し出す際に使われる、らせん状に回転しながら振動する光「円偏光」
を赤・緑・青・黄(RGBY)のフルカラーで発生させることに成功。さらに、
加える磁力の方向を変えることで、全ての色の円偏光の回転方向を制御で
きることも明らかにした。本研究成果を用いることで、有機円偏光発光ダ
イオードの製造コストを安く抑えられる可能性があり、将来的に、新しい
タイプのフルカラー3D表示用有機ELディスプレイ等の製造や、高度な次世
代セキュリティ認証技術の実用化に繋がることが期待される。
【関連論文】
掲載誌:Organic Electronics
原 題:Red–Green–Blue–Yellow (RGBY) Magnetic Circularly Polarized Electr-
oluminescence from Iridium(III)-Magnetic Circularly Polarized Organic
Light-Emitting Diodes
D O I : https://doi.org/10.1016/j.orgel.2023.106814
用語解説
1.光学活性/光学不活性…物質が直線偏光の偏光面を回転させる性質(
旋光性)があるとき、この物質は光学活性であるといい、偏光面を回転
させる性質がないとき、この物質は光学不活性という。
2.イリジウム錯体…イリジウムは白金族に分類される原子番号77の遷移
元素であり、白金の精製の際に副産物として得られる。このイリジウム
と有機化合物が結合したものがイリジウム錯体である。有機発光ダイオ
ード用の発光材料として実用化されており、高い量子効率でリン光を発
する。
3.有機円偏光発光ダイオード…電圧をかけると有機物が発光する現象を
有機EL(Electroluminescence)といい、この現象を利用したデバイスを有
機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode)という。この際、発光
が円偏光であるダイオードを有機円偏光ダイオードという。
図2 GMSの構造模型(左)と、原子分解能の電子顕微鏡写真(右: 上海技科大
のグループが撮影)。
リチウム空気電池を長寿命化するカーボン新素材を発見
従来のカーボン正極の劣化をグラフェンメソスポンジで克服
4月10日、東北大学らの研究グループは、リチウム空気電池を長寿命化する
カーボン新素材の正極を発見。リチウム空気電池は、一般的なリチウムイ
オン電池に比べエネルギー密度が数倍以上となるため、次世代蓄電池とし
て注目されている。一方で「充放電を繰り返し行えない」などの課題があ
った。その主な要因は、「カーボン正極材料の劣化」「リチウム負極の劣
化」そして「電解液の劣化」と言われている。この中で今回は、「カーボ
ン正極材料の劣化」を克服できる材料の開発に取り組んだ。
【要約】
1.リチウム空気電池実用化へ向けた課題であるカーボン正極の劣化を克
服する素材を発見した。
2.カーボン新素材「グラフェンメソスポンジ(GMS)」を用い、6700 mAh/g
に達する高容量と、既存のカーボン正極材料に対し6倍以上の充放電サイ
クル寿命を達成
3.GMS の高特性を産むトポロジー欠陥構造を理論と実験の両輪で解明
図1.カーボン材料の劣化の原因となるエッジサイト 出所:東北大学他
【概要】
リチウム空気電池の正極にはカーボン材料、負極にはリチウム金属が使用
され、正極への過酸化リチウムの析出・分解により充放電が行われる。こ
れまでにカーボン正極材料として、カーボンブラック、カーボンナノチュ
ーブ、活性炭等の多種多様な材料が検討されてきたが、いずれの材料もす
ぐに劣化するため、繰り返し充放電ができないことが大きな課題でした。
今回の研究では、東北大が世界に先駆けて開発したカーボン新素材「グラ
フェンメソスポンジ(GMS)」を正極に使うことで、これまでに報告されてい
るカーボン正極材料の容量を大きく上回る6700 mAh/gを達成、なおかつ従
来のカーボン正極に対し6倍以上の充放電サイクル寿命を達成た。さらに、
GMSのナノ構造を先端の分析手法、数学的解析、理論計算を用いて緻密に解
析することで、高性能と高耐久性を両立するための材料設計指針を明らか
にした。
図3.左は通常の炭素六角網面(ベーサル面)状での Li2O2形成。右はトポ
ロジー欠陥でLi2O2形成の模式図 出所:東北大学他
【用語解説】
注1.リチウム空気電池 負極がリチウム金属、正極が酸素(O2)の二次電池
を、本項では単に「リチウム空気電池」と表記する。正極では、O2が電解
液中のLi+と結びつき、過酸化リチウム(Li2O2)として析出する反応(放
電時)と、Li2O2が分解してO2とLi+に戻る反応(充電時)が起こる。Li2O2
の析出場所が多いほど高容量になるため、正極には多孔性のカーボン材料
が利用されている。
注2.グラフェンメソスポンジ(GMS) ナノ細孔を取り囲む細孔壁がグラフ
ェンシート約1層で形成される多孔性のカーボン材料。
【展望】
今回の研究では、リチウム空気電池の正極カーボンとして、エッジサイト
が無く、かつトポロジー欠陥を大量にもつ多孔性カーボンのGMSが理想的
であることがわかった。今後、GMSの特徴を設計指針とした正極カーボン材
料の研究が更に進展すれば、リチウム空気電池の3つある課題(①カーボ
ン正極材料の劣化、②リチウム負極の劣化、③電解液の劣化)の中の1つ
が解消されると期待される。さらに残り2つの課題、リチウム負極と電解
液の研究開発が進展すれば、リチウム空気電池の実用化が進むと期待され
る。
【関連論文】
掲載誌:Advanced Science
原 題:Edge-Site-Free and Topological-Defect-Rich Carbon Cathode for High
-Performance Lithium-Oxygen Batteries
D O I : 10.1002/advs.202300268
【関連技術情報】
❏ 特開2021-84819 多孔質炭素材料の製造方法 東海カーボン株式会社 国
立大学法人東北大学
【要約】
下図26のごとく、多孔質炭素材料の製造方法であって、アルカリ土類金属
酸化物のナノ粒子からなる鋳型の表面に、グラフェンを含む前駆体を形成
する被覆工程と、この鋳型をフッ素を含まない酸で溶解して、この鋳型と
駆体とを分離する分離除去工程と、を含む、多孔質炭素材料の製造方法で
フッ酸による処理もアルカリでのオートクレーブ処理も必要としない、グ
ラフェンを含む多孔質炭素材料、とりわけ、グラフェンメソスポンジの新
たな製造方法を提供する。
【特許請求範囲】
1.多孔質炭素材料の製造方法であって、アルカリ土類金属酸化物のナノ
粒子からなる鋳型の表面に、グラフェンを含む前駆体を形成する被覆工
程と、前記鋳型をフッ素を含まない酸で溶解して、前記鋳型と前記前駆
体とを分離する分離除去工程と、を含む、多孔質炭素材料の製 造方法。
2.前記分離除去工程の後に、前記前駆体に熱処理を施す熱処理工程を更
に含む、請求項1に記載の多孔質炭素材料の製造方法。
3.前記アルカリ土類金属酸化物が、酸化マグネシウム若しくは酸化カル
シウム、又はその組合せである、請求項1又は2に記載の多孔質炭素材
料の製造方法。
4.前記被覆工程が、化学気相蒸着(CVD)法により行われる、請求項
1~3のいずれか1項に記載の多孔質炭素材料の製造方法。
5.前記CVD法において、前記前駆体の原料である原料ガスとしてメタ
ンガスを用いる、請求項4に記載の多孔質炭素材料の製造方法。
6.前記フッ素を含まない酸が、塩酸若しくは硫酸、又はその組合せであ
る、請求項1~5のいずれか1項に記載の多孔質炭素材料の製造方法。
7.前記多孔質炭素材料の細孔が、前記グラフェンにより形成されている
細孔壁を有する、請求項1~6のいずれか1項に記載の多孔質炭素材料
の製造方法。
8.前記多孔質炭素材料が、メソ多孔質炭素材料である、請求項1~7の
いずれか1項に記載の多孔質炭素材料の製造方法。
9.前記グラフェンが単層グラフェンである、請求項1~8のいずれか1
項に記載の多孔質炭素材料の製造方法。
【概説】
グラフェンは、熱伝導度、電気伝導度、機械的(引っ張り)強度に優れて
おり、エレクトロニクス、エネルギー材料など様々な分野で期待されてい
る炭素材料である。そのようなグラフェンの構造体として、グラフェンメ
ソスポンジが知られており、電池の負極活物質等としての利用が期待され
ている(特許文献1及び2、並びに非特許文献1)。 グラフェンを含む
多孔質炭素材料、とりわけ、グラフェンメソスポンジの製造方法としては、
鋳型粒子の表面に炭素を被覆させた後、鋳型粒子を除去し、炭素材料を高
温で焼成してグラフェンメソスポンジを製造する方法が知られている。鋳
型粒子の表面に炭素を被覆させる方法としては、化学気相蒸着(CVD)
法が知られている。特許文献1及び2、並びに非特許文献1では、CVD
法において、原料ガスとしてメタン、鋳型としてアルミナナノ粒子を用い
て、鋳型粒子の表面に炭素を被覆させる方法が具体的に開示されている。
❏ 特開2019-1027119 キャパシタ TPR株式会社・TOCキャパシタ株式
会社・国立大学法人東北大学
【要約】下図1のごとく、本発明のキャパシタは、少なくとも正極、負極、
及び電解質から構成される。正極は正極活物質を含み、かつ、負極は負極
活物質を含み、負極活物質は、グラフェンからなる多孔質炭素材料(グラ
フェン多孔質炭素材料)を含み、負極側の集電体はアルミニウム材であり
アルミニウム材は非晶質炭素被膜で被覆され、非晶質炭素被膜の厚みが60
nm以上、300nm以下であることを特徴とし、容量化および高電圧化を図るこ
とで、高エネルギー密度化され、かつ耐電圧性に優れたキャパシタを提供
する。
❏ 特許第6460448号 多孔質炭素材料およびその製造方法 日産自動車株式
会社・.国立大学法人東北大学
【要約】
X線回折スペクトルにおいて、炭素の(002)面に由来するピークが観
測されないか、または、炭素の(002)面に由来するピークの半値幅が
5°以上であり、炭素の(10)面に由来するピークの半値幅が3.2°
以下であることを特徴とする、多孔質炭素材料で、また、所定の電気化学
的酸化評価法において、1.0V(vs.Ag/AgCl)における酸化
電流(腐食電流)値が、BET比表面積に対して、特定の値を有する多孔
質炭素材料によって、上記課題が解決されることを見出した。
【発明の効果】
本発明の多孔質炭素材料は、エッジ面や欠陥の少ないグラフェンシートを、
数層以下の積層数で含む構造を有するため、従来の比表面積と耐腐食性と
の関係を越えて、比表面積に対して高い耐腐食性を達成することができる。
そのため、高い比表面積と高い耐腐食性とを両立する多孔質炭素材料が得ら
れる。
図1.本発明の一実施形態に係るアルミナ鋳型炭素材料を表す模式図
風蕭々と碧い時代
Jhon Lennon Imagine
【J-POPの系譜を探る:1979年代】
曲名:セクシャルバイオレットNo.1 唄:桑名正博
作詞:松本 隆 作曲:筒美 京平
● 今夜の寸評:(いまを一声に託す)
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