極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

エネルギーと環境 68

2024年12月03日 | スピントロニクス

彦根市ひこにゃんイラスト に対する画像結果

彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと
伝えられる招と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦国時代の井伊
軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編成のこと)と兜(かぶ
と)を合体させて生まれたキャラクタ-

【季語と短歌:12月4日】 

         冬紅葉複雑だな2024     
   
                  高山 宇 (赤鬼)


【今日の短歌研究:能登半島地震⓶】

 

ごめんねと声出すとき風のなか半音ずれて山茶花の中 
                      『ガーネット』大森静佳 

三又もて石棹を吊り上ぐる地震翌朝の声合わせ
           『令和六年一月一日、およびそののち』黒瀬珂瀾

龍が頭を大きく揺らし波立たせ家、道壊し人を殺めぬ
                     『龍が頭を振る』三井 修

一万七千つぎて五千ベクトルが貯蔵のプールの床に飛散る 
                       『一瞬にて』永井正子

能登はやさしや土までもその土の割れて崩れて無窮となりぬ
                           『無窮』 喜多昭夫


 
ローエルの碑





日本では2024年7月に発売された「CR-V e:FCEV」。新開発の燃料電池(FC)を積む
日本では2024年7月に発売された「CR-V e:FCEV」。
新開発の燃料電池(FC)を積む
「開発品」から「量産品」になったホンダの燃料電池



Semiconductor Equipment Billings By Region

✳️半導体製造装置,AI普及で19%増 24年第3四半期
米SEMIは12月2日(米国時間),半導体製造装置(新品)の2024年第3四
半期における世界総販売額が,前年同期比19%増,前期比では13%増の
303.8億ドルであったことを発表。第3四半期における半導体製造装置の世
界販売額は,AIの普及や成熟技術の生産を支えるための投資を背景に,力
強い成長を記録した。装置投資の成長が,チップ製造のエコシステム強化
を目指す複数地域に広がる中,北米が前年比で最大の伸びを記録した一方
で,中国は引き続き最大の購入地域となった。


◾ プラズマでCOから固体炭素材料を大量合成(記載2回目)
11月28日、 東京科学大学は、非平衡プラズマを用いて一酸化炭素(CO)
から固体炭素材料(カーボンブラック)を大量合成することに成功した
(図1)。合成したカーボンブラックは、高分子やタイヤの充填剤のほか、
燃料電池や2次電池の電極材料として利用できる。さらに、この技術を二
酸化炭素(CO2)の電気分解反応などと組み合わせると、CO2を循環利用
するCO2-to-Cプロセスの実現が期待できる。
【要点】
1.プラズマ技術を用いることで約600℃でCOから電気伝導性が高いカーボ
 ンブラックを大量合成することに成功。
2.流動層構造によりカーボンブラックによる反応器の閉塞を避け連続合成
を実現。
3.合成プロセスを電化することでCO2排出量を従来の1/10に低減できると
期待。



図1 一酸化炭素から合成したカーボンブラック
図1 一酸化炭素から合成したカーボンブラック
【掲載論文】
掲載誌:ACS Energy Letters
論文タイトル:Plasma-Catalyzed Sustainable Nanostructured Carbon
 Synthesis: Advancing Chemical-Looping CO2 Fixation
DOI:10.1021/acsenergylett.4c02660

電動化で大きく変わる車載部品の熱環境
新材料で目指すカーボンニュートラル、バイオマスと機能向上が鍵

図1 材料技術による脱炭素への貢献の可能性

ハムカツサンド構造のCFRPで軽量構造と冷却性能の両立狙う
11月22日、軽量化が求められる製品では、しばしば部品の小型化や高密度
化などに伴って熱のコントロールも必要になる。例えば、電気自動車(EV)
やドローンは、モーターなどを効率的に冷却できるのが望ましい。ウエア
ラブル機器も軽い一方で、装着者がやけどをしないように動作時の温度を
抑制しなければならない。だから、軽量な構造用材料に高い熱伝導性を持
たせれば一石二鳥を狙える。
東レはこの目的で「高熱伝導CFRP(炭素繊維
強化プラスチック)」を開発、2021年5月に発表した。CFRPに、金属以上
の高い熱伝導率を持つ物資を組み合わせた複合材料だ。熱伝導率の高さや
熱を伝える方向を調整できる特徴もあり、生産には既存のCFRPと同様の設
備が使える。

図1 軽量な材料に放熱性を付与

図1 軽量な材料に放熱性を付与 電気自動車、ドローン、携帯電子機器な
ど軽量化の必要の高い製品の設計に使うと、限られたスペースでの熱のコ
ントロールに選択肢が広がると期
待できる。(出所:東レ)

金属以上の熱伝導性も狙える
CFRPの強化材料である炭素繊維の熱伝導率は高いが、母材であるプラスチ
ックの熱伝導率が0.1W/m・K強と低い。CFRP全体としての熱伝導率は高
い場合でも100W/m・K、通常は数十W/m・K程度で金属(100~300W/m・
K程度)よりも1桁低く、そのままでは熱を移動させる放熱機能は期待でき
ない(図1)。

開発した高熱伝導CFRPを使うと、発熱源のある製品の温度を抑制しやすい。
高熱伝導の板材にヒーターを付けた実験では、通常のCFRPよりもヒーター
近くの温度が低くなった。熱がヒーター付近にとどまらずに広がっていく
ためだ。金属(アルミニウム合金)に比べても、ヒーター付近の温度をよ
り低くできる(図2)。
図2 高熱伝導CFRPの放熱性
図2 高熱伝導CFRPの放熱性
出力3Wのヒーターを付けて30分加熱した後、ヒーターの反対側からサー
モグラフィーで撮影。破線は250×180mmの試験片外形を示す。内部のグ
ラファイトシートは230×160mm。(出所:東レ)

グラファイトシートをサンドイッチ
高熱伝導CFRPはサンドイッチ構造になっている。“ハムカツサンド”で例え
ると、中心のハムに当たるのが金属以上の熱伝導率を持つグラファイト(
黒鉛)シート、これを覆うハムカツの“ころも”に当たるのが多孔質のフォ
ーム材料(多孔質CFRP支持体)。そしてこれらを上下から挟み込むパン
として、長い炭素繊維が入った通常のCFRP板を使う(図3)。多孔質CFRP
支持体は短い炭素繊維を含んでおり、東レはこれを「CFRF(炭素繊維強化
フォーム)」と呼ぶ。

図3 グラファイトシートをCFRPでサンドイッチした構造
図3 グラファイトシートをCFRPでサンドイッチした構造

CFRFはグラファイトシートとCFRP板を結び付けるだけでなく、グラファ
イトシートを補う役割を担う。グラファイトシートの熱伝導率は1000W/m・
Kを超え、金属より1桁大きいため、現在でも高い放熱性能が必要な製品に
しばしば使われる。しかし、もろくて破れやすく、発熱体の表面などに張
っても剥がれやすいなど、構造を維持しにくいのが弱点。新材料では「CF
RFの剛性が高くて変形せず、グラファイトシートが壊れない」(東レ複合
材料研究所長の吉岡健一氏)という効果を得られた。

CFRFは、東レが16年に発表した時点では「超軽量と高剛性を両立する」
(同社)と位置づけていた。比重は0.2~0.6と低く、剛性はガラス繊維な
どによる繊維強化プラスチックと同等(弾性率は5~12GPa)。短い炭素
繊維が3次元的な構造体を形成しており、内部に細かな空隙をつくる。板
状に限らず、さまざまな形状に成形できる特徴もある。東レは16年当時
から、CFRFを通常の長繊維のCFRPで挟んだサンドイッチ構造の材料を、
軽量性と剛性に加えて引っ張り強さも高められるとして提案していた。

化学処理を行わないダイレクトリサイクル用素材

BMW、化学処理を行わない電池リサイクル工場を建設

12.02ドイツBMWグループは約1000万ユーロを投資し、ドイツバイエルン
州キルヒロートに電池セルをリサイクルする「Cell Recycling Competence
Centre(CRCC)」を建設すると発表した。この施設では、「ダイレクトリ
サイクル」と呼ばれる方法で電池セルを機械的に分解してリサイクルする
。回収したリサイクル材は、同州内にある「Battery Cell Competence Centre
(BCCC)」でセルの試作生産に再利用する。電池セルの原材料には、リチ
ウム、コバルト、グラファイト、マンガン、ニッケル、銅などがある。こ
れらの資源をリサイクルして使用することは、環境保護と経済活動を両立
するうえで重要である。BMWグループが開発したダイレクトリサイクル
では、セルを化学処理や熱処理で元の材料の状態に戻すのではなく、機械
的に分解してセル生産サイクルに戻す。これにより熱処理や化学処理にか
かる大量のエネルギー消費を抑えられる。

3つのリサイクル研究施設が連動
BCCCでは次世代高電圧電池セルを開発しており、試作用の
少量生産設備がある。BCCCで開発して有望とされた電池セ
ルは、パースドルフにある「Cell Manufacturing Competence Centre
(CMCC)」で量産用の技術開発に使われる。CMCCの試作生産で出た余
剰材料は、CRCCでリサイクルする。BCCCとCMCC、CRCCが一体となって
稼働することで、貴重な材料が失われるのを防ぐことができる。

キルヒロートに建設するCRCC

CRCCは、BMWグループとドイツのリサイクル企業であるInterzeroグルー
プとの合弁会社であるEncory(エンコリー)が建設、運営する。リサイク
ル方法などの知的財産権はBMWが所有する。CRCCに持ち込まれた電池セ
ルに残っている電力は、建物内のエネルギー貯蔵システムに移され、リサ
イクルシステムの稼働に使用する。さらに建物の屋上には太陽光発電シス
テムを備え、再生エネルギーの使用率を高める。CRCCはキルヒロート=ノ
ルド工業団地にある既存建物を拡張して設置される。建物内にリサイクル
設備が導入されるのは2025年後半からで、稼働すると量産に近いプロセス
でリサイクル方法の検証を進める。
 

    
クリスマス・イブ 1

      『特集:クリスマスソング2024』


 

  今日の言葉:「これから勝負!」👌主戦場は地球環境

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