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極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

初比叡初伊吹鳰の湖よ

2019年01月05日 | 環境工学システム論

  


                                  
仲  尼  ちゅうじ
ことば
--------------------------------------------------------------------------------
「回(顔回)はよく仁にして、反すること能わず。賜(千貫)はよく弁にして、訥なること能わず。
由(予路)はよく勇にして、怯なること能わず。師(子張)はよく荘にして、同なること能わず」
「力天下に敵なくして、六親しらず。いまだかつてその力を用いざるの故をもってなり」
「人その見ざるところを見んと欲せば、人の窺わざるところを視よ」
----------------------------------------------------------------------------------------
人   格
子夏が孔子にきいた。
「顔回の人物はどうでしょう」
「仁者だ。わたし以上だ」と孔子は答えた。
「子貢はどうでしょう」
「雄弁家だ。わたし以上だ」子

「子路はどうでしょう」
「勇気がある。わたし以上だ」
「子張はどうでしょう」
「威厳がある。わたし以上だ」
 子夏は席を立って恐る恐るたずねた。
「それなら四人の方はなぜ先生に師事されているのでしょうか」
「まあ坐りなさい。顔回は仁者ではあるが、まじめすぎて融通がきかない。予言は雄弁家ではあ

が、そのために口かずが多すぎる。予防は勇気はあるが、そのために慎電さを欠くきらいがある。
子張は威厳はあるが、ありすぎて人ととけあえない。だからたとえ四人の長所を全部あわせても、
わたし以上だというわけにはいかない。かれらがわたしを信じて師事しているのはこのためだ」

千夏〉 孔子の弟子。文学的才能があった。雨間より十四歳、子貢より十三歳、子路より三十五
     歳年下の若い弟子。
雨間〉 孔子がもっとも信頼した弟子。学問熱心で将来を期待されたが、若死にした。
子路〉 孔子の弟子。武勇にすぐれた熱血漢であった。 〈子張〉 同じく孔子の弟子の白子は
          『論語』の中でこういっている。「張さんは堂々としすぎてて、いっしょに仁を行なえ
          ないな」と。
 

 
【エネルギー通貨制時代 33】
 
Anytime, anywhere ¥1/kWh  Era” 
 Mar. 3, 2017 

再エネ百パーセントシステムに関する最新特許技術をピック・アップし連載する。

 Dec. 3, 2018

【2019年太陽光発電の14の趨勢 Ⅲ】
10.改造と再発電
改造とリパワリング(再発電;Re-powering)の概念は、太陽電池業界における最新の用語の1つ
であり、間違いなく注目すべきものです。確かに、太陽光発電システムの設置基盤が古くなるにつ
れて、アップグレード
 また、操業工場の改善は、製造業者と太陽光発電所の資産運用会社の両方に
とってますます重要になっています。
IHS Markitの「太陽光発電設置トラッカー」によると100kW
以上のヨーロッパでは40GW以上の太陽光発電システムが5年以上前のものですある。また、修理
交換、改造、および再電源供給を含む、19年度のコンポーネント(大規模部品;群部品)変更を
行う可能性がある。刷新の機会は、機能しなくなったコンポーネントだけでなく、近年市場を去っ
たモジュールおよびインバータの会社の数にも関係してる。さらに、ここ数年間に部品コストの劇
的逓減、部品の技術、品質、性能の向上と同様に改善が促進されている。しかしながら、既存太陽
光発電全体(フリート;Fleet )の性能向上機会を生み出す一方で、それぞれはプラント毎に分析さ
れなければならず、また政策と技術的側面を考慮する必要性が残件する。

 Feb. 27, 2018

11.大規模、ビッグビジネス
IHS Markit社は、18年初頭時点で、実用規模の太陽光発電が結合された420メガワットの蓄電池
が世界に設置
されたと話す。さらに、総エネルギー貯蔵パイプラインの40%が太陽光発電+エネ
ルギー貯蔵事業で構成され一方で、18年から25年間に、実用規模の太陽光発電と同じ場所に配
置する20~26GWhのエネルギー貯蔵施設建設予定され、米国、日本、韓国、英国、フランスに
は明らかな成長機会が存在し、この成長に伴い、主に容量要件と太陽発電校およびアイランドマイ
クログリッドの統合から、メーターのユーティリティ側のエネルギー貯蔵に新たな価値が生まれ、
これにより、より長い期間のエネルギー貯蔵分野、特に持続時間が2~4時間(およびそれ以上)
のシステムの成長が逓増すると予測する。理論的には、エネルギー貯蔵は、太陽光発電と組み合わ
せで複数の規模択――発電時間移動(time-shift ganaration)、出力補間(ramping 配電網サポー
――を提案できる。成長を続けるデータセンタ業界では、太陽光発電やエネルギー貯蔵ジに関す
る強力なビジネスケースも出現
。この趨勢は堅調に成長推移する。

 Nov. 17, 2018
The Tahoe Reno Data Center, Nevada, is powered by 100% renewables. 

                                

12.市場追跡
"10年にわたる太陽電池の最も有望な進歩”といわれる両面(bifacial)の利点はすでによく知られ
ている。片面モジュールと比較して、
さまざまな変動に対応じ、1桁から20%を超える範囲のエ
ネルギー利得を有すClearway Energy
の責任者は、両面モジュール技術は片面よりも設置費は、
0.05ドル/ワット当たり高くなるが、10%以上の両面の利益はそのリスクを上回る。また、
Cypress Creek Renewables社の責任者は、これを背景に両面モジュール市場は上昇傾向を続けている
と語る。Arctech Solar社の社長は、両面追尾形太陽光は、太陽光発電業界で最もエキサイティングな
未開発の機会1つ。 NEXTrackerの創設者は、全体として、NRELは、両面追尾形太陽光システム市
場シェアは、現在のゼロベースから、19年には10%、25年には30%になると予測し、NRE
L
の経済アナリストが技術自体で数十億ドル規模の産業になる試算し、両面技術市場は規模は20
0億ドル→1100億ドルと膨張すると予測していると話す。
 

  Nov. 21, 2018

13.非常に効率的
ブロックチェーンからドローンまで、デジタル化はエネルギー産業を変革しています。 実際、従来
の電力網の欠点を克服し、一般の消費者が互いにエネルギーを交換を可能にするだけでなく、太陽
光発電所におけるO&Mのデジタル化は、これらの管理プロセスを大幅に効率化できる。 

 Sept. 11, 2018

14.その話を歩く
揺りかごから揺りかごは、2019年になるとすぐにpv magazineの結実を望む趨勢にあり、個人的な太
陽およびエネルギー貯蔵産業の隆盛が信条である。
確かに、クリーンでグリーンエネルギーの夢を
実現する業界の一員だが、実際に何人がそれに話してい野だろうか。Cradle-to-Cradle
の概念を念頭
に置いて設計、製造生産、製品サービスされていると自信を持って主張できる人どのくらいいるの
か。
これらのうち、実際に、どれだけ多くのものが節約され、環境保護に役立っているのだろうか。 

そう、太陽光発電とエネルギー貯蔵は、エネルギー転換の鍵となるかもしれないが、これらの産業
が環境と人類の双方にとって、依然として有害なプロセスでであってはならないだろう。
真に百%
のクリーンでグリーンな未来へと導いていかなければならない。それは私たちの個人的でそして職
業や生活のあらゆる場面で見つけることができるだろう。欧州は
は、太陽光発電と電池製造のラン
ドスケープの再設立を求めている。
これは、真のCradle-to-Cradle基盤の上に構築する機会であり、
一緒に参加して、本当に物事を変えるための行動を取ろう。と、呼びかけている。



Cradle-to-Cradle
「ゆりかごから墓場まで(Cradle-to-Grave)」とは英国の社会福祉政策、今は「
ゆりかごからゆりかごまで(Cradle-to-Cradle)」が主流。
これは福祉の世界の話ではなくて、プロダク
ト・デザインのをさす。デザインは、今や見た目や使い勝手だけに関わるのではなく、プロダクト
を構成する部材の安全性や、ライフサイクル全体にも関わるようになってきた。「Cradle-to-Cradle
とは、ライフサイクルアセスメント(LCA)の考え方に則ったプロダクト・デザインのあり方、と言
いかえられる。「Cradle-to-Cradle」の設計思想を提唱したのは、ウィリアム・マクダナー氏(米国・
建築家、工業デザイナ)とマイケル・ブラウンガート氏(独・化学者)の二人。単に思想を唱えるだけ
ではなく、MBDC(McDonough Braungart Design Chemistry)という会社を設立し「Cradle-to-Cradle」の
規約を定め、認証サービスを提供。

プロダクトにとっての墓場が廃棄所だとすると、役割を終えたものを墓場に運ぶことなく、再び製
造現場(ゆりかご)に戻していくことを可能にするのが、「Cradle-to-Cradle」が目指している。徹底
したリサイクル・リユースの思想に加えて、
そのプロセスの中で人体や環境に有害物質を出さない、
ということも重要な基準になっている。

今夜でこのシリーズの意訳は終了する。このなかで「12.市場の追跡」での「両面追尾形太陽光
システム」のコンパクトな「防災発電/蓄電ロボット」を思いつく。発電と蓄電の2つのボックス
を現地に運び込むだけで、スイッチを押すだけで、発電ボックスが自動開梱→機能構成の自動展開
→発電準備完了→蓄電ボックスの自動開梱→機能構成の自動展開→音声指令に従い2つを接続(ワ
イヤレスマイクロ波送受電形は不用だが、代わりに「送電/受電アンテナシステム」は別途準備す
る必要あり。尚、これは特許取得案件となる。

 ● 今夜の一品

ジェイムズ・ボンドもびっくリ!水中スクーター

 

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煌々と吾が庵にも初茜

2019年01月03日 | 環境工学システム論


                                  
仲  尼 ちゅうじ
ことば
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「回(顔回)はよく仁にして、反すること能わず。賜(千貫)はよく弁にして、訥なること能わず。
由(予路)はよく勇にして、怯なること能わず。師(子張)はよく荘にして、同なること能わず」
「力天下に敵なくして、六親しらず。いまだかつてその力を用いざるの故をもってなり」
「人その見ざるところを見んと欲せば、人の窺わざるところを視よ」
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【エネルギー通貨制時代 32】
 
Anytime, anywhere ¥1/kWh  Era” 
 Mar. 3, 2017 

再エネ百パーセントシステムに関する最新特許技術をピック・アップし連載する。

【2019年太陽光発電の14の趨勢 Ⅱ】

4.TOPConのブレークスルー【補説】
 ❏ US20150114462A1 Method of manufacturing a solar cell and solar cell thus obtained;
   太陽電池の製造方法および得られた太陽電池
テンプレス・ベスローテン・フェンノートシャップ社
  (オランダ)
【概要】
ビアを有する半導体基板を有する太陽電池が開発中である限り、取り組むべき1つの重要な問題は
ビアからの裏面電界の分離である。ドーパントは、典型的には、ケイ酸塩ガラス層の蒸着およびそ
れに続くケイ酸塩ガラスから半導体基板へのドーパントの拡散のための熱処理によって半導体(す
なわちシリコン)基板に導入される。それ故、それらは単に基材の片側だけではなく任意の表面上
に延在する。さらに、ビアは、反対側の電極を画定する後面電界から隔離されなければならない前
面導電性領域、典型的にはエミッタへの導体として使用される。ビアと裏面電界との間の導電性チ
ャネルは、太陽電池のシャント、ひいては誤動作につながる。

いくつかのプロセス要件により、この問題を簡単に解決することはできません。まず第一に、電荷
担体は、熱処理におけるそれらの初期定義の後に基板を通してさらに拡散させることができる。第
二に、ビアからの金属が、ビア内に存在する不動態化層を通って拡散し、悪影響を及ぼす可能性が
ある。パッシベーション層は、典型的には、フェーズエンハンスト化学気相成長法(PECVD
SiN xとして知られている)で適用される窒化シリコン層である。さらに、集積回路の製造にお
いて一般的に適用されるフォトリソグラフィマスキングステップは、特にコスト価格の制限のため
に、太陽電池処理においては一般的ではない。

適切な単離を得るための1つの解決策は、国際公開第2011/105907号から知られている
。この文献は複数のプロセスフローを開示しており、その各々は、ビアホールの周りの基板の第2
の面上に凹部を設けることを特徴としている。凹部は、第1の側でエミッタから前に画定された後
面電界を隔離するのに役立つ。本明細書では、エミッタと背面電界の両方が拡散によって定義され
る。

国際公開第2011/105907号パンフレットのプロセスフローは、ビアホール、後面電界、
前面側のエミッタ、および凹部を設ける順序において互いに異なる。この特許出願では、流れのう
ちのどれが最も有利であると考えられるかは全く特定されていない。したがって、当業者は、プロ
セスステップを最小にするため、または最も論理的な順序を得るために最も一般的な順序に目を向
けるであろう。そのような最も論理的でしたがって好ましい順序は、最初に拡散ステップを実行し、
その後、凹部を形成し、ビアホールを穿孔するレーザ処理を実行することであるように思われる。

このプロセス順序の1つの欠点は、ビアホール形成が最後のステップとして行われることである。
実際には、ビアホールのレーザ穿孔から生じるあらゆる損傷を除去するために、ビアホール形成の
後に損傷除去ステップが続く。この損傷除去工程は、典型的にはエッチング処理を含み、そして光
捕捉を最大にするように、基材の第1の面上のテクスチャーの提供と最も適切に組み合わされる。
この代替の順序は、国際公開第2011/105907号にも示されている。本明細書では、ビア
ホールは、第1の面にテクスチャを形成する前に設けられる。続いて、後面電界およびエミッタが
拡散によって提供され、凹部が別のレーザエッチング処理で提供されるしかしながら、背面電界
とエミッタの両方のドーパント種がビアホールの内側に入り込んで漏れのシャント抵抗が低くなる
可能性があり、これが本明細書の1つの課題である。

本件は、太陽電池の製造は、入射を捕獲を目的とする、基板(1)の第1の面(1a)の直径(A)
がテーパ形状を有するビアホ-ル(2)のエッチングを含む。
光は、基板(1)の第2の面(1
b)における直径(B)よりも大きい。
第1のドープ領域(3)は、ビアホール(2)内の第1の
表面(11)まで延びる。
第2のドープ領域(5)は基板(1)の第2の面(1b)に存在し、イ
オン注入によって適切に形成される。
得られる太陽電池は、ビアホール(2)内の第2の表面(12)
上で第1のドープ領域(3)と第2のドープ領域(5)との間に適切な絶縁を有し、適切に第1の
ドープ領域(3)間の深い接合部を備える。
3)および基板(1)中のドーパントである。

 WO2018147739A1 Method of manufacturing a passivated solar cell and resulting passiva-
   ted solar cell ;
不動態化太陽電池の製造方法不動態化太陽電池 テンプレス・ベスローテン・
   
フェンノートシャップ社(オランダ)
【要約】
不動態化太陽電池の製造方法は、以下のステップを含む。(1)p型導電性のドーパント原子、特
にホウ素を含むテクスチャード加工表面を備えた半導体基板の第1の面に導電性領域を設ける。
(2)トンネリング誘電体層およびポリシリコン層を付着し、ドーパント原子を導電性領域からポ
リシリコン層内に拡散させるようにアニールを実行することによって不動態化を提供する。
  水素
化窒化ケイ素または酸窒化ケイ素層がポリシリコン層の上に存在してもよい。
  得られる太陽電池
は、電荷キャリアの寿命が著しく増加し、それによって開放電圧が向上する。


 ❏ US20180277701A1 Method of Manufacturing of a Solar Cell and Solar Cell Thus Obtained;
   Method of manufacturing a solar cell and solar cell thus obtained;
   太陽電池の製造方法及びこれにより得られた太陽電池 テンプレス・ベスローテン・フェンノート
   シャップ社 
(オランダ)
【概要
太陽電池の効率と寿命は、電荷キャリアの再結合によって減少する。このような再結合は、特に半
導体基板の結晶格子が乱されている表面で起こる。電荷担体の表面再結合を制限するために、トン
ネル酸化物のようなトンネル誘電体を用いて基板内に画定された下の領域から基板への接点を遮蔽
することが提案されている。トンネル酸化物は非常に薄い酸化物の層で、それを通る電子直接トン
ネリングの可能性は非常に高い。典型的には、トンネル酸化物の厚さは約3.0nm未満である。
トンネル誘電体への接点の接触面は、適切には半導体材料である。最も一般的な例はポリシリコン
であり、これは化学気相成長装置で堆積できる。ポリシリコンは、その結晶性および/またはその
結晶ドメインのサイズを向上に堆積後にアニールされてもよい。 1980年代後半、このような
構造は、薄い誘電体層、トンネル誘電体導入が電子および正孔に対する非常に効果的な電荷分離と
して役立つCMOS技術のバイポーラデバイス用ポリシリコンエミッタをリンドープポリシリコン
製造のため発明され、これらのトランジスタの電流利得を改善する。太陽電池素子も、同様の構造
が1990年代に提案され、米国特許第5057439号は、太陽電池にポリシリコンエミッタの
使用が提案されている。

しかし、真性ポリシリコンは良い導体でなく、通常ドーパントが添加される。ポリシリコンが大表
面積の場合、例えば米国特許第5972674号に示唆するように異なる導電率のドメインを含む。
また、他のドーパントが排除されない場合も、n型ドーパントは通常リンで、p型ドーパントはホ
ウ素である。材料ドーピングする様々な方法が知られ、ポリシリコンドーピングの一般的な方法は
拡散法である。ここでは、非ドープ系真性ポリシリコンを堆積される。その後、ドーパントがケイ
酸塩ガラス、典型的にはホウケイ酸ガラス(BSG)またはリンケイ酸ガラス(PSG)方法で堆
積される。
続いて、例えば950℃で1時間アニールが行われる。その結果として、ドーパントはポリシリコ
ン中に拡散し十分な高導電性をもたらす。このアニールの後、ポリシリコンをメタライゼーション
と接触させ、適切なメタライゼーションスキームの組み込が必要である。メタライゼーションがト
ンネル誘電体によって間接的に基板に接続されているこのタイプの太陽電池では、接点は「不動態
化」され、極少セル電流が接点で再結合できる。そのゆえ、これらの接合面は「パッシベーション
された接合」とも呼ばれる。「不動態化コンタクト」という用語は、基板がホウ素ドープポリシリ
コンと同じ極性の導電性領域を含まない場合にも使用される。そのような場合、ホウ素ドープポリ
シリコンはエミッタ(または裏面電界)として機能し、基板とpn接合を形成する。

残念なことに、ホウ素ドーパントは、シリコンから、粒界に向かって、そしてそれと共に結晶格子から解放さ
れ、さらに拡散する傾向がある。これはトンネル酸化物の劣った不動態化をもたらす。例えば、 US2014
/ 166089A1の図5に示された、深さ方向の一定のホウ素濃度(1019原子/ cc)をを示す。結果として、
表面再結合は、ポリシリコンコンタクト中の比較的高濃度のドーパントのために、やはり以前と同様に、場
合によってはさらに問題となる。

米国特許出願公開第2014/166089号明細書は、トンネル酸化物としてシリコンオキシナ
イトライドを使用することを提案している。ここで、シリコンオキシナイトライド層は不均一な窒
素分布を有する。 不均一分布とは、遊離したホウ素原子の移動に対する障壁を構成するように、
特に(ポリシリコン)エミッタ接点側の窒素濃度が最高であることを意味する。 その結果をUS
2014 / 166089の図5に示す。 実際に、ポリシリコン膜中のホウ素濃度とその下の層
中のホウ素濃度との間には明確な区別がある。 しかしながら、ホウ素濃度は、ポリシリコン層中
のほぼ1020原子/ ccの最高濃度から、測定閾値である1016原子/ ccのシリコン基板中の
バックグラウンド濃度まで徐々に減少する。 漸進的な減少は、0.1マイクロメートル(100
nm、すなわちトンネル誘電体の厚さの30~80倍)を超える表面領域で起こる。 ポリシリコ
ン/トンネル誘電体界面より下の50nmの深さでは、ホウ素濃度は依然として約5~10 18原子
/ ccと同じくらい高い。 したがって、窒化物バリアはトンネル誘電体を通るホウ素の移動を遅
くするが、それを完全には阻止しないと考えられ、改良された製造方法がが望まれていた。


太陽電池の製造方法は、以下のステップを含む。第1の面に延在する導電性領域(11)を含む半
導体基板(100)を準備する。
熱酸化によりトンネル酸化物(13)を形成し、続いて半導体
基板の第2の面上にホウ素ドープポリシリコンLPCVD堆積層を形成する。
本明細書では、ドー
プトポリシリコン層(20)を設けることは、シリコンの第1の副層(21、22、23)とホウ
素ドーパントの第2の副層(31、32)の多層スタックを交互に堆積し、その後アニールするこ
とを含む。
その後、太陽電池は、少なくとも第1の面上のパッシベーション層と、エミッタおよび
ベース領域上の適切なメタライゼーション層とで完成する。


 Dec. 7, 2018

6.ヘテロ接合技術に話題沸騰
2018年中の技術開発報告数の多さによりヘテロ接合技術(HJT)の需要が増加している。先月、
Meyer Burgerの最大株主であるSentis Capitalは、経営戦略の変更を要求。それは、スイスのテクノロ
ジー会社の取締役会に、ヘテロ接合とタンデムセルのPVテクノロジーにそれ自身のGWサイズの生
産施設設立に十分な資金調達を
促している。Meyer Burgerは株主への支持を明確にしなかったが、
pv誌の8月号に掲載された白書では、社の研究者らは、高効率セルの概念、特にヘテロ接合が太
陽電池によるコスト削減を実現するものと位置けている
。昨年8月、EcoSolifer Groupは、ハンガリ
ーのCsornaで計画されている100 MWp HJT 2面太陽電池セル生産ラインが2年後に順調に再開され
ことを公表
(最初のセルは2019年Q1またはQ2で生産出荷の予定)。

 Aug. 21, 2018

一方、昨年5月にはGW規模でHJTセルを長尺搬送方式製造の誘導結合プラズマ導入実証試験が、
ドイツのソーラーツーリングプロバイダSingulus Technologiesとシンガポール国立大学シンガポー
ルのSolar Energy Research Instituteが検討していることを公表
している。また、3月には、日本の大
手エレクトロニクスとシャープ
が、ヘテロ接合(HJT)技術と両面バックコンタクト技術を採用し
セルから、25.09%の変換効率の達成を発表している。Enelの子会社である3SUNは、2月に、シチ
リアのアモルファスシリコン工場をバイフェーシャルHJTモジュールに変換過程にあることを公表。
ロシアのモジュールプロデューサ
Hevelは昨年同様の動きをしており、2018年の終わりまでに、
Novocheboksarskファブの生産増設計画

  Mar. 27, 2018

 Mar. 27, 2018
 Feb. 26, 2018
 Sharp to construct 48 MW PV project in Vietnam

7.止められない流れ
フローティングソーラー報道数が増加し、その流れは止められない潮流となっている。IHS Markit
Josefin Berg
が7月号のpv magazineで、市場は10年以上前から出回っていたが、最近まで、少
数国で中小規模クラスに限られていた。
2017年には、主に中国のトップランナープログラムの一環
として390メガワットの新しいフローティングPVシステムが世界中に設置されたことで状況が一変
した(2018年にIHS Markit)と報告され、現時点で1ギガワットを超た。
2018年以降インド、韓国、
台湾、そして小市場が、需要ギャップを埋める、
特にインドは、浮遊式太陽光発電の10GWを目標
を背景に強力な潜在市場を牽引していくと予測され、
今後5年間で、世界で13の新しいフローテ
ィングPVの追加計画があると報告さている。

 Apr. 20, 2015

8.優良企業
データ保護とプライバシーの分野では悪名高いかもしれないが? 彼らには環境に優しい資格がな
いため、民間企業はのPPAを使用し再生可能エネルギー拡大のサポートを行っている。
BloombergNEFによれば、2017年には、10カ国43社が合計5.4GWのクリーンエネルギー契
約を締結。
2016年の4.3GWおよび2015年の記録4.4GWから増加。実際、2017年にはほとんど
PPA(2.8 GW)が米国で署名されていた。
今月のロッキーマウンテン研究所によれば、この数字
は2018年に5GWを超えると見込まれている。再生可能エネルギーから100%の電力を調達すること
を約束しているRE100も、市場での成長傾向を見ている。

 Sept. 15, 2018
Back in April 2018, BayWa r.e. signed a 15-year PPA with Norwegian power provider Statkraft
for the 170 MW Don Rodrigo Solar Park, currently under construction in Spain’s southern region
of Andalusia


 Dec. 20, 2018

9. これは未来システム?
多くの製造業者は、生産能力の大部分をハーフカットセル技術に変換している。電力出力の増加に
加え、HCモジュールは、優れた温度係数、低いホットスポットレベル、および低い動作温度など、
他の利点もありパフォーマンスを向上させているす。
2018年にハーフカットセルモジュールは、
PV製造を伴う多くの新技術に共通移行するかにある。
また、PERCなどの他のテクノロジを反映し
移行が開始されると、新生産ラインをまたいでペースで発生する可能性がある。
独立系太陽電池
製造アナリストCorrine Linにより収集されたデータは、世界規模のモジュール生産能力を2017年の
104GWから今年は124GWに拡大するだろう。
Lin情報によると、その拡大のほぼ3分の2はハーフ
カットセル生産だと予測する。

 May 17, 2018

                                                                                                                                             この項つづく

  

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数の子を噛みて出るは吾が願い

2019年01月02日 | 環境工学システム論




                                  
周 穆 王 しゅうのぼくおう
ことば
-------------------------------------------------------------------------------
「人生百年、昼夜おのおの分(なか)はなり。われ昼は僕虜となり、苦はすなわち苦なり。夜は人
君となり、その楽しみ比なし。何の怨むところあらんや」

----------------------------------------------------------------------------------------
罪ないたずら
燕の国に生まれて、楚の国で育った男がいた。老年に連して故国に帰る途中、晋の国のある町にさ
しかかった。その時、連れの男がいたずら心を起こし、城壁を指さしていった。

「さあ、いよいよ燕の国だぞ」

老人は一瞬顔をこわばらせた。
連れの男は、また、道ばたのやしろを指さして、

「お前さんの村の鎮守さまだよ」
老人の口からフーッと大きなため息がもれた。男はまた、とある民家を指さして、

「これだ、これがお前さんの生まれた家だ」

老人は思わず目がしらを押えた。その目から涙があふれた。
男はさらに、塚を指さして、

「これがご先祖さまの菖だぞ」

老人はとうとうこらえきれずに、大声で泣きだした。
連れの男は腹をかかえて笑った。

「まさかこんなにうまくひっかかろうとは。お前さん、ここはまだ晋の国だよ」

老人は自分のうかつさを恥じて、顔をまっ赤にした。
それから何日かして、老人はようやく燕の国にたどりついた。故郷の村を見、やしろを見、生家を
たすね、先祖の墓のまえにも立った。しかし、悲しみはもういっこうに湧いてこなかった。

 

☑概況
・4cm超の週間高さ変動は6点あるも単点として各地に分散。
・隆起・沈降は全国的に隆起。
・水平変動は北海道釧路・根室地方が西方向の水平変動、東北地方、九州地方および南
 西諸島が南 東方向の水平変動がやや活発。
〇要警戒
(震度5以上の地震が発生する可能性が非常に高い)

北海道道南・えりも・青森県周辺
東北・北関東の太平洋岸、奥羽山脈周辺
南関東周辺
南海・東南海地方
九州南部
☑特集:2019年前半の中期地震予測
【最近の異常事態】
・2018年7月7日週と7月28日週に南関東および南海・東南海に高さ方向の異常が多数点
 一斉に現れた。

・10月14日号で南西諸島に週間高さ変動が13点、10月31日号で、南関東および紀伊半
 島、四国、九州などに週間高さ変動が79点現れて以来、11月7日号から12月26日号ま
 で8週間続けて静穏状態が続いている。

・静穏状態が出てから2~3週間後に震度5強以上の大きな地震が出たケースは12個中8
 個の確率であるので要注意!

・東日本大震災以降、日本列島は南東方向に水平変動を続けてきたが、今年の8月22日
 号から、太平洋南岸エリアおよび根室・釧路地方が逆方向の北西方向に変動を繰り
 返すケースが増えている。

・日本列島の南東方向への変動を逆方向に押し返す動きをしており、押し合っていた
 拮抗状態のバランスが崩れ始めていると解釈できる。不安定な状態となった!

南関東周辺と南海・東南海地方
・どちらのエリアも昨年7月に週間高さ変動に大きな異常があった。(図1参照)。

・そして水平変動はこれまでの南東方向の動きから8月に一度大きく北西方向に反転し
 ました。そ
 の後一旦は落ち着きましたが11月末から再びに北西方向に反転する(図
 2参照)。

・更に12月10日に三重県の南東、静岡県の南方および八丈島の西方のフィリピン海プ
 レート内の太
平洋海域でM5.3の地震が起きた。東海・東南海では揺れはなかったが
 この震源付 近での地震
はほとんどありませんでしたので注意が必要(図3参照)。
・フィリピン海プレートの動きが活発になっている可能性がある。

 

❷東北地方太平洋側
・岩手県・宮城県・福島県は東日本大震災以降、最大の異常変動を続けており地震常
 襲地帯となっています。宮城県の太平洋岸は激しく隆起しているのに対し、内陸の
 奥羽山脈地方との高さの格差が拡大。ひずみがたまっている(図4参照)。

・また、水平変動も宮城県を中心に岩手県と福島県も活発ですがその変動が途切れる
 岩手県北部と福島県南部は水平方向のひずみがたまっている。

・この地域は隆起傾向ですがその隆起が進むスピードが変わる境目でもあり高さ方向
 のひずみもたまっている。

 
❸北海道道南・青森県沖
・えりもが隆起していて他のエリアとの高さの格差が拡大。えりもと門別の高さの格
 差が7cmを超えた。ひずみがたまっている。(図6参照)。

・えりものプライベート電子観測点も異常値が多く出ているので十勝沖、浦河沖、青
 森県東方沖 も注意が必要。

 


 
【エネルギー通貨制時代 31】
 
Anytime, anywhere ¥1/kWh  Era” 
 Mar. 3, 2017 

今夜から、再エネ百パーセントシステムに関する最新特許技術をピック・アップし連載。

 

【2019年太陽光発電の14の趨勢】
大晦日、pv magazineチーム、は2019年を特徴付けると予測されるトップ14の太陽光発電と
エネルギー貯蔵のトレンドのリストをまとめている。それによると、より多くのエネルギーを必
要とする国々で、コスト単価25~35ドル/MWh 実用規模のエネルギー貯蔵設備を必要とされる
ブルームバーグNEFの太陽光分析責任者、ジェニー・チェース氏談)。

1.市場拡大は拡大するか?
PV InfoLinkは、中国の2020年目標の増加により、2019年にはモジュール販売量が約112 GW
になると予測。
インドとアメリカでの市場の成長を果たしている。加えて、世界中の16カ国が
来年の設備容量の1GW以上の増加を達成するであろうと付け加えます。
ヨーロッパでは、これ
にはドイツ、スペイン、フランス、オランダ、ウクライナが含まれる。全体的には、中国が依然として世界市
場のおよそ半分を占めると予想され、設備は約43 GWに達している。IHS Markitはさらに楽観的
で、記録的な123 GWが投入、80%増加と予測する。また、アルゼンチン、エジプト、南アフリカ、
スペイン、ベトナムなど、2019年市場の7%、または7GWの新容量を占めると予想。3分の2の
容量が中国からの市場シフト。
Credit Suisse今年度はわずかに80GWと見込む


2.ヨーロッパのルネサンス
それは近年その足場を失ったかもしれない、しかしヨーロッパのかつて落下してい
太陽の星は再び大陸の南の縁のグリッドパリティプロジェクトの成長のおかげで再

上昇
。強力な太陽エネルギーおよびエネルギー貯蔵産業政策の設定を求めている。

体として、SolarPower Europe協会は、2017年に設置された5.91 GWEU市場が58%成
長すると予想。

3.モノPERCの行進
技術面では、業界全体から見た予測では、2019年はモノPERC(パッシベーションエ
ミッタリアコンタクト)製品の年
になるだろうか。
PV InfoLinkは、生産能力拡大の大
部分がこの技術に焦点を当て今年主流製品になったと公表
している。
PERCの総容量
は予想を上回り、昨年末の33.6 GWから2018年末の66.7 GWに増加。
この容量は2019
年末までに26GW以上拡大し、92GW以上に拡大すると推定。これは、
全体的に見て、
来年市場の46%のシェアである。同社は
は、2019年に予想どおりモノPERC製品が
310W〜35W以上の多結晶モジュールに達制すると、より多くのグローバル製造業者
がこの技術に目を向けると予測。

コストを削減し、セル効率を向上させる薄型ウェーハは、この傾向を悪化させるでし
ょう。一方、中国でのトップランナープログラムの新ラウンドは、p型モノ製品の魅
力を強化する可能性がある。それに加えて、PVメーカーは、160μm厚のモノウエハが
ますます使用されるようになった、より大型のウエハーおよびモジュールを使用す
る。加えて、今年見られる傾向を継続すると付け加えている。

 

4.TOPConのブレークスルー
アジアの太陽光発電メーカーは、EUから最新のシリコン太陽電池パッシベーション蒸着リアクタ
試験装置
を輸入している。TOPCon――シリコンウェハと金属接点の間に挟まれた2つの薄いバッ
ファ層――これは従来の太陽電池の効率を高め、新記録を打ち立ている。
機器サプライヤは、こ
のテクノロジが業界全体に広がり、収益拡大することを期待していると、
オーストラリア国立大
学のAndres Cuevas教授は語る、さらに、
TOPConは、ヨーロッパの研究機関の支援で太陽光発電
技術として有名となった。オランダのVaassenに拠点を置く機器メーカーのTempress社の担当責任
者は付け加える。


5.入札ルール
ドイツのエネルギー機関Denaによると、2017年に29か国以上が風力や水力を中心とした太陽光
発電を中心にこのようなオークションを開催
多基準オークションまたは純粋な価格ベースのオ
ークションを利用する国の数は急増している…欧州委員会は加盟国からの再生可能エネルギー支
援のためのオークションを要求し、発展途上国においても政策メカニズムとしてのオークション
の重要性が高まっているとのこと。



                                     この項つづく

 

【電力平滑化篇:変動出力分離による水素製造技術】

「オールソーラーシステム篇:再エネによる安価な水素製造技術レベルの試算」で掲載した余
剰電力で水素変換システムは、蓄電池事業を絡め暗号貨幣を使って「電力取引事業」(ブロッ
クチェーン化)することで、「エネルギー通貨制導入」のプレ・プロジェクトとした基本骨子をす
でに構想している(エネルギータイリング事業と連動)。今夜は関連するハードサイドの最新特
許事例を掲載する。


❏ 特開
2018-207778   電力平滑化装置および水素製造装置 株式会社東芝
【概要】

下図7のように、水素製造システム50では、風車を用いた風力発電装置51が設置され、この風
力発電装置51により発電された発電電力が、水素製造装置52で用いられて水素が製造される。
水素製造装置52における水素の製造方法の一例としては水電解方式が挙げられる。この風力発電
装置51を備えた水素製造システム50は、例えば離島に設置され、製造された水素を、島内を走
行する燃料電池自動車の燃料として利用したり、家庭などに設置された家庭用燃料電池などの燃料
として利用したりする案が唱えられている。

ところで、風力発電装置51では、風の影響により、高周波数(短周期)の変動が発生する場合が
ある。このことにより、風力発電装置51を、例えば離島内に設置された小規模グリッドと呼ばれ
るような弱い配電系統に連系すると、配電系統の安定性に影響が出るという問題がある。風力発電
装置51は、このような弱い配電系統における電力の受け入れ基準を満たすことが困難となり、配
電系統に連系することができず、風力発電装置51により発電された発電電力の全量が水素製造装
置52で使用されることになる。

しかしながら、水素を利用する機器の普及率は低いため、水素の需要量は少ない。このため、風力
発電装置51の発電電力を水素製造装置52で利用する場合には、発電能力を意図的に抑えるよう
に風力発電装置51を運転するか、あるいは余剰の発電電力を何らかの方法で捨てることになり、
風力発電装置51の発電能力の一部あるいは発電電力が無駄になる可能性がある。
 一方、発電能力を抑えずに風力発電装置51の運転を行い、水素製造装置52で利用されなかっ
た発電電力を大規模な蓄電池に充電して、必要なときに放電して利用することも考えられる。この
場合、蓄電池から放電される電力は変動させずに利用することも可能となるが、蓄電池の効率は
理想的に高い訳ではなく、依然として多くの発電電力が無駄になる可能性がある。



次に、従来の水素製造システムの第2の例(例えば、特許文献1参照)を、図8を用いて説明する。
この水素製造システム60には、風力発電装置61により発電された発電電力の変動を平滑化して
配電系統と連系する技術が含まれている。すなわち、図8に示すように、風力発電装置61により
発電された発電電力は、電力平滑化装置62により分離電力と高周波数成分である変動出力を含ま
ない(あるいは変動出力が低減された)平滑化電力とに分離される。電力平滑化装置62は配電系
統63に連系されており、電力平滑化装置62において分離された平滑化電力は配電系統63に供
給される。このような構成により、配電系統63に供給される電力に高周波数成分である変動出力
が含まれることを防止または抑制できる。このため、小規模グリッドと呼ばれるような弱い配電系
統63に連系させることができ、離島にも風力発電装置61が導入しやすくなる。

ところで、図8に示す水素製造システム60では、電力平滑化装置62により分離された分離電力
は電気ヒータに送られ、太陽熱発電装置で用いられる熱媒体を加熱するために利用される。しかし
ながら、太陽熱発電装置の設置には、晴天の多い気候地域であるという土地条件と、広大な敷地
を確保できるという土地条件とが必要となり、風力発電装置61の導入を検討する離島が、このよ
うな太陽熱発電装置を設置するための土地条件を満たすことは一般的に考えにくい。また、電気ヒ
ータにより分離電力を熱エネルギに変換してそのまま利用することは可能だが、風力発電装置61
を設置するような場所の近くに、安定した多量の熱需要があることは一般にない。このため、多く
の場合、電気ヒータにより温水が製造され、熱エネルギが冷却塔などにより温水から大気に排出さ
れることになり、多くのエネルギが無駄になる可能性がある

このように、下図1のごとく、実施形態の水素製造システム1は、風力発電装置2と、風力発電装
置2により発電された発電電力Pを、所定の周波数より高い周波数成分である変動出力を含む分離
電力P2と平滑化電力P3とに分離する電力平滑化装置3と、を備えている。電力平滑化装置3に
より分離された分離電力P2は、水素を製造する水素製造装置4で、風力発電装置の発電電力を有
効利用し水素を製造できる水素製造システムを提供する。



【符号の説明】
1 水素製造システム 2 風力発電装置 3 電力平滑化装置 4 水素製造装置 20 切替器
21 切替器制御部 30 配電系統 P1 発電電力 P2  分離電力 P3 平滑化電力

尚、図1は、第1の実施の形態における水素製造システムの概略構成を示す図である。図2は、図
1の電力平滑化装置の構成の一例を示す図である。図3Aは、図2の電力平滑化装置内で作成され
る信号S1の波形の一例を示す図である。図3Bは、図2の電力平滑化装置内で作成される信号S
2の波形の一例を示す図である。図3Cは、図2の電力平滑化装置内で作成される信号S3の波形
の一例を示す図である。図3Dは、図2の電力平滑化装置内で作成される信号S4の波形の一例を
示す図である。

【特許請求の範囲】

  1. 風力発電装置により発電された発電電力を、所定の周波数より高い周波数成分である変動出
    力を含む分離電力と平滑化電力とに分離する電力平滑化装置と、前記電力平滑化装置により
    分離された前記分離電力を用いて水素を製造する水素製造装置と、を備えたことを特徴とす
    る水素製造システム。
  2. 前記電力平滑化装置は、配電系統に連系されており、前記電力平滑化装置により分離された
    前記平滑化電力は、配電系統に供給されることを特徴とする請求項1に記載の水素製造シス
    テム。
  3. 前記風力発電装置と前記電力平滑化装置との間に設けられる切替器を更に備え、前記切替器
    は、前記風力発電装置を前記電力平滑化装置に接続する状態と、前記風力発電装置を前記電
    力平滑化装置をバイパスして前記水素製造装置に接続する状態とを切り替えることを特徴と
    する請求項2に記載の水素製造システム。
  4. 前記切替器を制御する切替器制御部を更に備え、前記切替器制御部は、前記配電系統の電力
    が余剰でない場合に前記風力発電装置を前記電力平滑化装置に接続し、前記配電系統の電力
    が余剰である場合に前記風力発電装置を前記電力平滑化装置をバイパスして前記水素製造装
    置に接続するように前記切替器を制御することを特徴とする請求項3に記載の水素製造シス
    テム。
  5. 前記電力平滑化装置は、ハイパスフィルタ機能を有していることを特徴とする請求項1乃至
    4のいずれか一項に記載の水素製造システム。
  6. 前記電力平滑化装置は、バイアス付加機能を有していることを特徴とする請求項1乃至5の
    いずれか一項に記載の水素製造システム。
  7. 前記電力平滑化装置は、バイアスの付加量の調整機能を有していることを特徴とする請求項
    6に記載の水素製造システム。
  8. 前記水素製造装置は、水を電気分解して水素を発生させることを特徴とする請求項1乃至7
    のいずれか一項に記載の水素製造システム。
  9. 風力発電装置により発電された発電電力を、所定の周波数より高い周波数成分である変動出
    力を含む分離電力と平滑化電力とに分離し、前記分離電力を用いて水素を製造する水素製
    造装置に前記分離電力を供給することを特徴とする電力平滑化装置。
  10. 前記平滑化電力は、配電系統に供給されることを特徴とする請求項9に記載の電力平滑化装置。
  11. ハイパスフィルタ機能を有していることを特徴とする請求項9または10に記載の電力平滑化
    装置。
  12. バイアス付加機能を有していることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか一項に記載の
    電力平滑化装置。
  13. バイアスの付加量の調整機能を有していることを特徴とする請求項12に記載の電力平滑化
    装置。
  14. 風力発電装置により発電された発電電力のうち、所定の周波数より高い周波数成分である変
    動出力を含む分離電力を用いて水素を製造することを特徴とする水素製造装置。
  15. 水を電気分解して水素を発生させることを特徴とする請求項14に記載の水素製造装置。

 

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蝋梅可憐な沙沙貴神社

2019年01月01日 | 滋賀のパワースポット




                                  
周 穆 王 しゅうのぼくおう
ことば
-------------------------------------------------------------------------------------
「人生百年、昼夜おのおの分(なか)はなり。われ昼は僕虜となり、苦はすなわち苦なり。夜は人
君となり、その楽しみ比なし。何の怨むところあらんや」

----------------------------------------------------------------------------------------
気ちがい
秦の逢氏(ほうし)に息子がいた。子供の時はりこうだったが、一人前になってから気がおかしく
なった。楽しい歌を聞けば悲しくなって泣く。白い物を見れば黒いという。香をかぐと臭いという。
甘い物を食べるとにがいという。悪いことをしながら正しいことをしたという。なんでもあべこべ
ものごとの判断が逆になってしまった。楊という男が、その父親に敦えてやった。

「魯の国には、腕のたっしゃな先生が大勢いるから、行って診てもらうといい」

父親はさっそく魯にでかけた。途中、陳の国まできた時、ばったり老子に出あった。そこで息子の
ぐあいを話した。すると老子はこういった。

「どうして息子さんが病気だというのだね。いま、世間の連中は、ほとんど皆、利害や是非をとり
ちがえている。息子さんと同じ病気だ。そのくせ自分では気づいていないのだ。まあ一人ぐらい気
が狂っても、一家はどうでもない。一家が気が狂っても、一村はどうでもない。一村が気が狂って
も、一国はどうでもない。一国が気が汪っても、天下はどうでもない。だが、天下の人がみな気が
狂ったら、いったい天下はどうなるだろう。もし天下の人が、みんなお前さんの息子みたいになっ
たら、逆にあんたが気が狂っていることになろう。ものごとを判断するのに、誰が正しいと判定で
きるかね。それに、わたしの言うことだって、狂っているかもしれないのだ。まして魯の国の先生
ときたら、狂っているもいいところなのだ。とても人の世話などやけるものか。旅費をむだにする
だけだ。早く家に帰ったほうがよい」

魯の国〉魯は孔子、墨子の生地。わざわざ「魯の国の先生」といったのはかれらへの皮肉である。

※参考:コリント後書5章13節
われらもし心狂くるへるならば、神の爲なり、心こころたしかならば、汝の為なり。
If we are out of our mind, it is for the sake of God; if we are in our right mind, it is for you.



初詣は、蝋梅が咲いているので沙沙貴神社へ参りたいと彼女が提案するので、早朝、上天気の初詣。
花は早くから咲いていたので驚く。参拝は人混む状態ではなくのんびりと参拝。参拝後、北野神社
に参拝する。

  ⓭干支の庭 亥



楼門前の蝋梅が朝日に映え咲きほころび、沙沙貴神社は新春の喜びに満ちている。

The winter sweet blossoms in front of the tower gate shines in the morning sun, the Shasaki shrine 
is filling with the pleasure of New Year.

 Sept. 29, 2018

ところで、昨年は9月4日の台風21号により、本殿屋根北側の母屋組・銅板茅屋根の3分の2が
竜巻で50本余の倒木で被災。完全復旧には約1億円以上の費用を要すとのとで義援金を募ってい
る掲示板が掲げてあった。

沙沙貴神社には、もうひとつ、なんじゃもんじゃの木が植えられて有名となっている。この樹木は、
ヒトツバタゴ(一つ葉タゴ一つ葉田子、Chionanthus retusus)とはモクセイ科ヒトツバタゴ属の一種
同じモクセイ科のトネリコ(別名「タゴ」)に似ており、トネリコが複葉であるのに対し、本種は
小葉を持たない単葉であることから「一つ葉タゴ」の和名がある。 なお、別名はナンジャモンジ
ャノキであるが、「ナンジャモンジャ」と名付けられる植物の樹種には、ヒトツバタゴのほかにク
スノキ(樟)、ニレ(楡)、イヌザクラ(犬桜)、ボダイジュ(菩提樹)などがあり注意を要する。


中国、台湾、朝鮮半島および日本では対馬、岐阜県東濃地方の木曽川周辺、愛知県に隔離分布する
珍しい分布形態をとる(但しこれらの地域以外でも植栽の樹木の実の種が野鳥に運ばれて着床して
自生している自生の樹木を山林の中で観察することができる)成木で樹高は20mを超える大型の落
葉高木。幹は灰褐色で縦に切れ目が入る。葉は長楕円形で4cm-10cm程度となり、長い葉柄を持ち対
生する。花期は5月頃で、新枝の枝先に10cm程度円錐形に集散花序をつける。花冠は深く4裂する。
雌雄異株であるが、雌花のみをつける株は存在せず、雄花をつける株と、両性花をつける株がある
雄株・両性花異株である。秋に、直径1cm程度の楕円形の果実をつけ、黒く熟す。

尚、
なんじゃもんじゃの木は、日本では長崎県の対馬と愛知・岐阜の木曽川流域にしか自生せず、
絶滅危惧種にも指定されている。沙沙貴神社のなんじゃもんじゃの木は、1988年に宮司が友人
から苗をもらって、楼門前に植えたもので、境内にも見ることが出来る。

  
【エネルギー通貨制時代 30】
 
Anytime, anywhere ¥1/kWh  Era” 
 Mar. 3, 2017 

今夜から、再エネ百パーセントシステムに関する最新特許技術をピック・アップし連載。

【蓄電池篇:全固体電池製造】

❏ 特開
2018-206727  全固体電池 トヨタ自動車株式会社
【概要】
全固体電池の充放電特性を改善する技術が種々検討されている。例えば特許文献(特開2014-93156
には、正極層と、固体電解質層と、負極層とがこの順番で積層された全固体型リチウムイオン電池
であって、正極層及び負極層の少なくとも一方が、微粒子状の電極活物質を含む電極活物質層と、
導電性樹脂層と、集電体層と、がこの順番で積層されたシート状電極である全固体型リチウムイオ
ン電池が開示されている。この特許文献には更に、シート状電極が負極層であってよいこと、この
場合の負極活物質がスズ、スズ合金、ケイ素、ケイ素合金等であってよいこと、及び電極活物質層
が酸化物固体電解質材料を更に含有してよいことが記載されている。特許文献(特開2014-22319
には、十分な容量と良好なサイクル特性とを有することができる二次電池用負極活物質として、酸
化物固体電解質から成るマトリックスと、このマトリックス中に分散された特定のS粒子と、を
含むS-酸化物固体電解質複合体からなる二次電池用負極活物質が記載されている。

全固体電池、具体的にはリチウム全固体電池における負極活物質として、スズ、ケイ素等を含む材
料が使用される。これらの材料は、充放電に伴ってLイオンを吸収及び放出する際に、大きく膨
張及び収縮する。そのため、このような材料を含む負極活物質を用いた全固体電池は、充放電の際
に、負極活物質と固体電解質との界面、負極活物質層と負極集電体層との界面等に、剥れが生じる
問題がある。本発明の目的は、負極活物質として、充放電に伴ってLイオンを吸収及び放出する
際の膨張及び収縮の程度が大きい材料を使用した場合でも、負極活物質と固体電解質と界面、及び
負極活物質層と負極集電体層との界面の剥れの発生が抑制された、全固体電池――下図1のごとく
負極集電体層1、負極活物質層2、固体電解質層3、正極活物質層4、及び正極集電体層5が、こ
の順に積層された全固体電池であって、負極活物質層2は負極活物質2a及び固体電解質2bを含
み、固体電解質2bは空隙2cを有する焼結体であり、負極活物質2aは固体電解質焼結体の空隙
2cに接する面に配置されたを提供することにある。
尚、図9は、負極活物質層の膨張によって印加される応力について、負極活物質層の負極活物質層
が緻密な層である場合と、空隙を有する層である場合とを比較したグラフ。

 

【符号の説明】
1 負極集電体層  2 負極活物質層  2(1) 負極活物質第1層  2(2) 負極活物質第2層
2(3) 負極活物質第3層  2(4) 負極活物質含有層  2a 負極活物質  2b 固体電解質
2c 空隙  2G 負極活物質層グリーンシート  3 固体電解質層  3(4)固体電解質含有層
3G 固体電解質層グリーンシート  4 正極活物質層  4G 正極活物質層グリーンシート 
5 正極集電体層
  6(4) 造孔材含有層  10(4) 負極活物質層グリーンシートの前駆積層体


❏ 特開2018-206757リチウム金属二次電池 パナソニックIPマネジメント株式会社
【概要】
リチウム金属は、2062mAh/cmの電気容量を有することから、負極活物質として用いる
ことで高エネルギー密度を有する二次電池の実現が期待できる。リチウム金属は、充電過程では負
極集電体に析出し、放電過程では溶解する。そのため充放電サイクルの繰り返しにおいて、負極は
極めて大きな体積変化を生じる。また、負極集電体上へのリチウム金属の析出は不均一になりやす
く、電流の局所的な集中により、比表面積の大きな針状リチウムが生成することが知られている。
針状リチウムの生成は、充放電効率と安全性の低下の要因となる。特許文献1は、正極および負
極が、三次元網状多孔体を集電体とし、三次元網状多孔体の気孔中に少なくとも活物質が充填され
てなる電極である全固体リチウム二次電池を開示している。集電体が三次元網目構造を有するため、
集電体と活物質との接触面積が増大し、内部抵抗を低下させることができる。

特許文献2は、正極、負極および固体電解質の電解質層を備える電気化学デバイスの製造方法にお
いて、正極および負極の少なくとも一方と電解質層との間に繊維状のポリマー電解質を配置するこ
とを提案している。ポリマー電解質を繊維状として電極と固体電解質との間に配置し、積層すると、
繊維状のポリマー電解質を介して電極と電解質層との間の密着性が向上し、電気特性が向上する。
このように。下図1Aのごとくリチウム金属二次電池は、正極と、負極と、固体電解質と軟質電解
質と、を備える。負極は、少なくとも1つの孔を有する負極集電体を含む。固体電解質は、正極の
うち負極集電体に対向する面の上に配置される。軟質電解質は、負極集電体及び固体電解質の間の
領域と、少なくとも1つの孔の内部領域の少なくとも一部とを満たす。固体電解質と軟質電解質は、
リチウムイオン伝導性を有する。充電状態において少なくとも1つの孔内にリチウム金属が析出し、
放電状態においてリチウム金属が溶解することで、充放電効率に優れたリチウム金属二次電池を提
供する。

【符号の説明】
10,10c  負極集電体  10a  孔(貫通孔)  10d  基部  10e  凸部  10f  空間
11  第1表面  12  第2表面  20  正極  21  リチウム金属  21a  空隙  30  第1電
解質  40  第2電解質  100A,100B,100C  リチウム金属二次電池

【特許請求の範囲】

  1. 正極と、少なくとも1つの孔を有する負極集電体を含む負極と、前記正極のうち前記負極集電
    体に対向する面の上に配置され、リチウムイオン伝導性を有する固体電解質と、前記負極集電
    体及び前記固体電解質の間の領域と、前記少なくとも1つの孔の内部領域の少なくとも一部と
    を満たし、リチウムイオン伝導性を有する軟質電解質と、を備え、充電状態において前記少な
    くとも1つの孔内にリチウム金属が析出し、放電状態において前記リチウム金属が溶解
    する
    チウム金属二次電池
  2. 前記少なくとも1つの孔は、前記負極集電体を貫通する貫通孔である、請求項1に記載のリチウム金
    属二次電池
  3. 前記少なくとも1つの孔は、前記負極集電体のうち前記正極に対向する面に設けられた有底孔であ
    る、請求項1に記載のリチウム金属二次電池
  4. 前記放電状態において前記少なくとも1つの孔内に前記軟質電解質で満たされていない空隙を有する、
    請求項1から3のいずれか一項に記載のリチウム金属二次電池
  5. 前記固体電解質は無機固体電解質である、請求項1から4のいずれか一項に記載のリチウム金属二
    次電池
  6. 前記無機固体電解質は成形体または焼結体である請求項5に記載のリチウム金属二次電池
  7. 前記無機固体電解質はガーネット構造を有する、請求項5または6に記載のリチウム金属二次電池
  8. 前記無機固体電解質が、Li、La、及びZrを含有する複合酸化物である、請求項7に記載のリチウム
    金属二次電池
  9. 前記複合酸化物が、Al、Mg、Ca、Sr、Ba、Ta、Nb、及びYbからなる群から選択される少なくとも1種
    をさらに含有する、請求項8に記載のリチウム金属二次電池
  10. 前記軟質電解質は、ポリマー電解質またはゲル電解質である、請求項1から9のいずれか一項に記
    載のリチウム金属二次電池
  11. 前記軟質電解質は、有機溶媒と、前記有機溶媒に溶解したリチウム塩とを含有する非水電解液であ
    り、前記有機溶媒に対する前記リチウム塩のモル比が1/4以上である、請求項1から9のいずれか
    一項に記載のリチウム金属二次電池
  12. 前記負極集電体及び前記固体電解質の間に配置され、前記非水電解液を保持する絶縁性多孔質膜
    をさらに備える、請求項11に記載のリチウム金属二次電池
  13. 前記少なくとも1つの孔の全容積に対する、前記少なくとも1つの孔を満たしている前記軟質電解質の
    総体積の割合が、3%以上、90%以下である、請求項1から12のいずれか一項に記載のリチウム
    金属二次電池
  14. 前記割合が、さらに、80%以下である、請求項13に記載のリチウム金属二次電池
  15. 前記軟質電解質及び前記負極を挟んで前記正極とは反対側に配置された他の正極と、前記他の正
    極のうち前記負極集電体に対向する面の上に配置され、リチウムイオン伝導性を有する他の固体電
    解質と、をさらに備え、前記軟質電解質は、さらに、前記負極集電体及び前記他の固体電解質の間
    の領域を満たす、  請求項1から14のいずれか一項に記載のリチウム金属二次電池
  16. 前記負極集電体の厚みが、6μm以上、150μm以下である、 請求項1から15のいずれか一項に記
    載のリチウム金属二次電池
  17. 前記少なくとも1つの孔の直径の平均が、5μm以上である、請求項1から16のいずれか一項に記載
    リチウム金属二次電池
  18. 前記負極が前記負極集電体のみからなる、請求項1から17のいずれか一項に記載のリチウム金属
    二次電池
  19. 正極と、少なくとも1つの凸部を有する負極集電体を含む負極と、前記正極のうち前記負極集電体に
    対向する面の上に配置され、リチウムイオン伝導性を有する固体電解質と、前記負極集電体及び前
    記固体電解質の間の領域と、前記少なくとも1つの凸部の周囲の領域の少なくとも一部とを満たし、リ
    チウムイオン伝導性を有する軟質電解質と、を備え、充電状態において前記少なくとも1つの凸部の
    周囲にリチウム金属が析出し、放電状態において前記リチウム金属が溶解する、リチウム金属二次
    電池

 ❏ 特開2018-206469 全固体二次電池及び全固体二次電池の製造方法 三星電子株式会社
【概要】
全固体二次電池では、リチウムイオンを伝導させる媒体が固体電解質であるため、全固体二次電池
を構成する粒子同士を密接させることで、電池特性を向上させることができる。さらに、全固体二
次電池のエネルギー密度を高めるという観点から、固体電解質層の薄型化が望まれている。
このた
め、全固体二次電池を作製する際には、正極活物質層、固体電解質層、及び負極活物質層の積層体
である電極積層体をプレスすることが多い。これにより、各層内及び層間で粒子同士を密接させる
ことができる。さらに、固体電解質層を薄型化することができる。ところで、金属リチウムは非常
に柔らかい。このため、負極活物質として金属リチウムを使用した場合に、以下の問題が生じる可
能性があった。すなわち、固体電解質層の表面にひび割れ等の隙間が形成されている場合、電極積
層体のプレス時に金属リチウムが隙間に侵入する。そして、この隙間が固体電解質層の表裏面に連
通している場合、金属リチウムは正極活物質層に到達する場合があった。したがって、全固体二次
電池が短絡する場合があった。また、隙間が表裏面に連通していない場合でも、隙間に侵入した金
属リチウムと正極活物質層との距離は、他の箇所の金属リチウムと正極活物質層との距離よりも短
くなる。したがって、充電時にこの箇所に電流が集中するため、短絡が生じる場合があった。

また、正極活物質層と固体電解質層との界面が荒れている場合に、以下の問題が生じる可能性があ
った。すなわち、正極活物質層の表面には、負極活物質層(すなわち、金属リチウム)側に突出し
ている突出部分が形成される。したがって、充電時には、当該突出部分と負極活物質層との距離が
正極活物質層の他の部分と負極活物質層との距離よりも短くなる。したがって、充電時にこの箇所
に電流が集中するため、短絡が生じる場合があった。このように、全固体二次電池の負極活物質と
して金属リチウムを使用した場合、短絡が生じる場合があった。そこで、下図1のごとく、正極活
物質層と、金属リチウムを含む負極活物質層と、正極活物質層及び負極活物質層の間に配置された
固体電解質層と、を含み、正極活物質層と固体電解質層との界面の算術平均粗さRaが1.0μm以
下であり、固体電解質層の密度比が80%以上であることを特徴とする、極活物質層に金属リチウ
ムを含める場合に、短絡を発生しにくくすることが可能な、新規かつ改良された全固体二次電池及
び全固体二次
電池の製造方法を提供する。


 

【符号の説明】
1 全固体二次電池 10 正極層 11 正極集電体  12 正極活物質層 20 負極層
21 負極集電体 22 負極活物質層 30 固体電解質層



上表1は、サイクル寿命試験結果。験用セルを、45℃で、0.13mAの定電流で上限電圧4.0
Vまで充電し、放電終止電圧2.5Vまで0.13mA放電する充放電サイクルを50サイクル繰り
返した。そして、1サイクル目の放電容量(初期容量)に対する50サイクル目の放電容量の比を
放電容量の維持率とした。放電容量の測定は東洋システム製充放電評価装置  TOSCAT-31
00により行った。放電容量の維持率はサイクル特性を示すパラメータであり、この値が大きいほ
どサイクル特性に優れている。
 
                                                                                                                

 

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