極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

エネルギ-と環境 ⑫

2024年09月09日 | ネオコンバ-テック

彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救った
と伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦国時
代の軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編成のこと)と兜
(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ-。ひこにゃんのお誕生日
は、2006年4月13日。



【思いつきレシピ  ①:スタミナ胡麻垂れダレ冷やっこ
物忘れ・名前がでないなど記憶障害がひどくなったので、プロテイン摂
取(目安7グラム・木綿豆腐で2町)を摂食に心掛けようと、「スタミ
ナ胡麻垂れダレ冷やっこ」を思いつき。絹ごしで1丁に、おろしニン
ニクを適量載せて、ごま油(オリ-ブ油/キャノ-ル油)を掛け、そ
こに、市販の「胡麻ダレ・ドレシング」をかけ、スバイスはその日の

気分で選択し戴いているが、振りかけに花鰹・梅紫蘇、冷製ケ-キ感
覚で戴くとベスト・マッチ!!。ネットで調べると似たものが掲載さ
れていて、初めてでない(断念)。因みに、鶏むね・もも胸肉(200
グラム)でも代用できサイコロ切り(ブロック)にし蒸しても焼いて
も代用可能。ということでわたしとしては翔平の46本目の本塁打み
たいな気分ダ!!



【季語と短歌:9月9日】 


 

        重用の暑さ重ねしビール缶 
                      高山 宇(赤鬼)
【今日の短歌研究 ㉙】
                        次々にたくさん
                           
 吉田竜宇

                            1987年生
                    第53回短歌研究新人賞受賞

みづうみは砂漠をめざし動くどいふ足首までを浸すきらめき

どうしても指より先にくちびるでもてあそぶうがひぐすりのやうに

立ち人つたこどを聞きたい 飲み會で生中をまたぬるくしながら

にぎりつぶすなら洋菓子より和菓子そのやうに手を繋いで歩く

ああまるで茶龍のやうだ自動車で潰したものが羞でないなら

木馬にはひどどして乗るカーテンを裂いて西日の差し込む部屋で

初見殺しの乗り換へをたまたまにすり抜けて着く夜楼の前


【完全循環水電解水素製造技術概論 ③】
環境リスク本位制時代にあっては、完全循環利用が設計理念となる。
再生可能エネルギーシステム・燃料電池・蓄電池・脱二酸化炭素及びメ
タネ-ションシステム・電気自動車・水素燃料製造システム・水(海水
電解システム)など開発・生産段階から織り込んだ設計(経済の社会へ
の埋め込み政策)をシリ-ズで考察していく。

※今回は「海水電解水素製造」をコアに特許検索。ことのほか手こずり
昨夜にブログ・アップする予定だったが今日となる(中国の「深せん大学
」案件(審査中)関係で)。替わりに「理化学研究所」の技術論文を掲
載。台風11号禍、シベリア・バタガイのメガスランプと温暖化の急速
な予兆が露わとなってきている。
----------------------------------------------------------------
❏ 最新特許技術編 ③
1.特開2024-75820 海水電解用又は電気防食用電極及び触媒、並びに
 電極の製造方法 株式会社ナカボーテック他

【要約】下図1のごとく、電性基材の表面にマンガンの塩の熱分解生成
物であるγ型二酸化マンガンが担持された海水電解用又は電気防食用電
極。導電性基材の表面においてマンガンの塩を200~350℃で熱分
解することにより、γ型二酸化マンガンを前記導電性基材の表面に付着
させる海水電解用又は電気防食用電極の製造方法にて、海水電解及び電
気防食の用途に適した、副反応である塩化物イオンの酸化を抑制でき、
十分な電流密度を得ることができる触媒担持電極を提供することである。


図1.施例1~3及び比較例1で得られた触媒被覆チタン電極のLSV
  の結果を示す図

【発明の効果】
海水電解用又は電気防食用電極は、副反応である塩化物イオンの酸化を
抑制でき、十分な電流密度を得ることができる製造方法は、この海水電
解用または電気防食用電極を好適製造でき、電極及び触媒は、電解や電
気防食におき、塩素の発生を抑制した酸素発生電極及び触媒として使用
でき、塩化物イオンを含有する水溶液である海水の電解の陽極に製塩プ
ラントの電気防食、洋上風力発電、港湾設備の電気防食等の陽極に好適
に利用、電気防食用電極は、外部電源方式の電気防食電極とし使用でき
る。
【電気化学特性評価:定電流電解試験】
リニアースィープボルタンメトリーと同様に3電極セルを使用して、電

解液として模擬海水を使用し、表1に示す実施例及び比較例で得られた
電極を作用極として用いて、模擬海水を電流密度10mA/cm2で6
7分間定電流電解した。表1に、実施例2、5及び6並びに比較例1~
3で得られた電極を用いたときの過電圧と塩素発生量から決定した塩素
発生反応のファラデー効率(CER効率)を示す。なお、比較例3とし
ては、市販の酸化イリジウム/チタン電極(i-RODE  TYPE-
2、株式会社アスカエンジニアリング)を使用した。図5には、実施例
2、5及び6で得られた電極を用いたときの電極電位(vs.RHE)
を電解時間の関数として表す。使用した模擬海水のpHは8.3であり、
模擬海水に含まれる成分はNaCl(0.47mol/L)、MgCl
2(0.035mol/L)、MgSO4(0.018mol/L)、
CaSO4(0.010mol/L)、KCl(0.010mol/L
)、NaHCO3(2.0mmol/L)、Na2SO4(0.10m
mol/L)及びH3BO3(0.42mmol/L)であった。CE
R効率(%)は、以下の式で求めた。また、100からCER効率(%)
を引いた値がOER効率(%)となる。以下の式における残留塩素種の
濃度(表示値[CLO-](mg/L))は、模擬海水の一部を抜き取りジ
エチルパラフェニレンジアミン法(DPD法)により決定した。

※電気化学塩素進化反応(CER)

図5 実施例2、5及び6で得られた触媒被覆チタン電極を用いたとき
の電極電位(vs.RHE)と電解時間の関係を示す図

表1の結果から、比較例2のチタン板単独の場合は電圧が大きくなり過
ぎて測定が不可能であった。比較例1の500℃で熱処理した電極の過
電圧は2V以上であり、CER効率も25%になった。これに対して実
施例で得られたMnO2のCERは5%以下であり、CaやMgといっ
た2価イオンや、バッファーとして働く炭酸イオン等が含まれた海水中
においても、塩化物イオンの酸化を抑制でき、塩素及び次亜塩素酸の発
生量の少ない電極が得られた。これらの電極は酸素の発生効率に非常に
優れるものであった。また、これらの電極は、電位(=過電圧)が小さ
くても電流密度10mA/cm2の電流を供給できることが分かった。

図6.実施例2で得られた触媒被覆チタン電極を用いた長期耐久性試験
  結果を示す図である。

【産業上の利用可能性】
本発明の電極及び触媒は、電解や電気防食において、塩素の発生を抑制

した酸素発生電極及び触媒として使用できるため、本発明の海水電解用
電極及び触媒は、塩化物イオンを含有する水溶液である海水の電解の陽
極に好適利用でき、本発明の電気防食用電極及び触媒は、製塩プラント
の電気防食、洋上風力発電、港湾設備の電気防食等の陽極に好適に利用
できる。また、本発明の電気防食用電極は、外部電源方式の電気防食で
きる。

---------------------------------------------------------------


図1. 固体高分子膜を用いたゼロギャップ型CO2還元リアクターの断面
     模式図

❏ 電気化学的なCO2還元と水電解が振動現象解析でメカニズムの解明
8月8日、理化学研究所は、固体電解質膜を用いたゼロギャップ型CO2還元
リアクターでCO2還元を実施した際に生じるCO2還元と水電解の双安定状
態の振動現象を解析し、CO2還元状態が優勢になる条件と水電解が優勢に
なる条件の違いを見つけ、この条件の違いが数十分のオーダーの非常に
長い周期でのCO2還元状態と水電解状態の双安定振動の原因となること
を見つけ、この双安定振動の解析の結果、CO2還元が優勢となる条件を
発見。
                                                  (中略)
【手法と成果】
図2.透明の固体電解質膜を使ったゼロギャップ型CO2還元リアクタ
a)カソード側を透明にした固体電解質膜を用いたゼロギャップ型CO2還
元リアクターの模式図。b)このゼロギャップ型CO2還元リアクターをカ
ソード側から見た写真。このリアクターを用いてフラッディングや塩の
析出の観察を、電極への電流密度を200mA/cm2一定として観察したとこ
ろ、40分ほどの長周期で電圧が変動する(振動現象が起こる)ことが観
察された(図3上)。この現象はかなり再現性よく観察され、生成物を
ファラデー効率により示すと、電圧が高いときにはCO2の還元物質である
一酸化炭素やエチレンが主に生成され、電圧が低いときには水電解によ
る水素が生成されていることが分かった(図3下)。さらに、カソ―ド
側電極の状態を観察すると、CO2還元状態のときに見られていたカソー
ド側の電解液のフラッディングと塩の析出が、水電解水素生成状態に変
化した際には、析出した塩が融解するとともにフラッディングがなくな
ることが観察された。この現象は電圧低下後、数分という短い間に起こ
っていた。

図3.CO2還元リアクターを動作させたときの電極電圧とファラデー効

電流密度を200mA/cm2一定としての観察。上は電極電圧、下はファラ
デー効率。このファラデー効率はCO2還元の代表物質である一酸化炭素
(CO)とエチレン(C2H4)、水電解における還元生成物である水素(H2)
を示す。右図は上・下図の反応開始後12.5~14.5時間の部分を拡大した
もの。
                (中略)
【論文情報】
"Long Period Voltage Oscillations Associated with Reaction Changes between
  CO2 Reduction and H2 Formation in Zero-Gap-Type CO2 Electrochemical 
 Reactor", ACS Energy Letters,  10.1021/acsenergylett.4c01256

2.特表2024-532510 海水無淡水化の原位置直接電解による水素製造
 方法、装置及びシステム 深せん大学 他
【要約】本発明は海水無淡水化の原位置直接電解による水素製造方法、
装置及びシステムを開示する。海水無淡水化の原位置直接電解による水
素製造装置を海水に直接浸漬することにより、海水と自己駆動電解質と
の界面圧力差の推進で、海水は溶液物質移動層を介して絶えず海水無淡
水化の原位置直接電解による水素製造装置に入り、装置内の自己駆動電
解質に誘起されて電解液に入り、同時に溶液物質移動層の疎水作用は溶
液中の非水不純物を効果的に遮断する。電解する時、自己駆動電解質中
の水が消費されて水素と酸素を製造し、且つ電解質の再生を誘起し、界
面圧力差を維持し、余分なエネルギー消費のない自己循環励起駆動を実
現する。自己駆動電解質が誘起して入る水溶液と、電気分解による水素
生産に必要な水の量とが等しい場合、動的に安定し、余分なエネルギー
消費がない海水無淡水化の原位置直接電解による水素製造方法及びシス
テムを形成する。

図1.本発明の提供する海水無淡水化の原位置直接電解による水素製造
  装置の実施例1における全体原理図

【符号の説明】1-Aエネルギー供給モジュール、2-A陽極極板、3
-A陽極触媒電極、4-Aイオン伝達層、5-A陰極触媒電極、6-A
陰極極板、7-A陽極電解室、8-A陰極電解室、9-多孔質絶縁網溝、
10-A溶液物質移動層、11-A酸素洗浄器、12-A酸素乾燥器、
13-A酸素 収集ボトル、14-A水素洗浄器、15-A水素乾燥器、
16-A水素収集ボトル、17-A触媒電解モジュール
                            この項了
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エネルギ-と環境 ⑪

2024年09月07日 | ネオコンバ-テック

彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救った
と伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦国時
代の軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編成のこと)と兜
(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ-。ひこにゃんのお誕生日
は、2006年4月13日。



【季語と短歌:9月7日】
  
       秋の夢吾が手のボール世界一 
                    高山 宇(赤鬼


【完全循環水電解水素製造技術概論 ②】
環境リスク本位制時代にあっては、完全循環利用が設計理念となる。
再生可能エネルギーシステム・燃料電池・蓄電池・脱二酸化炭素及びメ

タネ-ションシステム・電気自動車・水素燃料製造システム・水(海水
電解システム)など開発・生産段階から織り込んだ設計(経済の社会へ
の埋め込み政策)をシリ-ズで考察していく。




図 水素サプライチェーン構築事業

❏ 最新特許技術編 ②
5.特開2022-45885 ナノ粒子連結触媒およびその製造方法、電極用触
 媒層、膜電極接合体、燃料電池並びに水電気分解装置 東京工業大学他
【要約】
下図1のごと金属系ナノ粒子が連結したネットワーク状のコア部を形成
し、更に、前記コア部の少なくとも一部の表層に、金属を含むシェル層
を被覆する工程を有する、コアシェル型のナノ粒子連結触媒の製造方法
に関する。



【符号の説明】
1 固体高分子形燃料電池 2 電極用触媒層 3 ナノ粒子連結触媒
4 イオン伝導体 5、55 高分子電解質膜N  6、56 セル

7、57 外部回路 10 アノードユニット 11、61 アノード触
媒層 12,22 拡散層 13、63 セパレータ 14、64 ガス流路
20 カソードユニット 21、71 カソード触媒層 23、73 セパ

レータ 24、74 ガス流路  31 空隙  32 コア部  33 シェル
層  34 金属系ネットワーク構造 35 鋳型粒子 36 金属系ナノ粒

子 37 シリカ層 50 水電気分解装置 60 アノード電極 70  
カソード電極

[工程(A-1)]
 まず、プレ鋳型粒子(不図示)の水分散液を調製する。プレ鋳型粒子の

好適な材料としては、シリカ(SiO2)、酸化チタン(TiO2)、
フッ化マグネシウム(MgF2)、フッ化アルミニウム(AlF3)、
フッ化リチウム(LiF)、フッ化ナトリウム(NaF)、酸化アルミ
ニウム(Al2O3)、酸化ジルコニア(ZrO2)、酸化ニオブ(
Nb2O5)、インジウムスズ酸化物(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、
酸化スズ(SnO2)、セリア(CeO2)、酸化イットリウム(Y2
O3)、酸化ビスマス(Bi2O3)、アパタイト、ガラス等の無機材
料を挙げることができる。プレ鋳型粒子は、単一材料からなるものであ
ってもよいし、複数の材料を混合した粒子であってもよい。また、予め
2種類以上の材料を混練、混合し、造粒、分級した粒子でもよい。

プレ鋳型粒子の調製方法は特に限定されないが、例えば、転動造粒、流

動層造粒、撹拌造粒、解砕・粉砕造粒、圧縮造粒、押出造粒、融着造粒、
混合造粒、噴霧冷却造粒、噴霧乾燥造粒、沈澱・析出造粒、凍結乾燥造
粒、懸濁凝集造粒、滴下冷却造粒等の物理的造粒法を用いて造粒するこ
とができる。必要に応じて分級を実施する。プレ鋳型粒子が市販品とし
て入手できる場合は、それを使用してもよい。

プレ鋳型粒子の粒径の範囲は特に限定されないが、通常、10nm~

10μm程度である。粒径が10μmを超えるとプレ鋳型粒子が溶媒に
分散しないことがある。なお、プレ鋳型粒子の形状は、特に限定されな
いが、通常、球形状、若しくは概ね球形状である。中空のナノ粒子連結
触媒3の形状は、前述したように、プレ鋳型粒子の形状により調節する
ことができる。

次いで、プレ鋳型粒子の表面に第1の極性を有するコーティング層を被

覆させた鋳型粒子35(図3(a)参照)の水分散液を調製する。鋳型
粒子35は、コーティング層が被覆されているので、プレ鋳型粒子より
粒子径が大きくなる。コーティング層の厚みは、特に限定されず、本発
明の趣旨を逸脱しない範囲において、適宜設定することができる。コー
ティング層は、必ずしもプレ鋳型粒子の表面全体に亘って被覆されてい
る必要はなく、被覆されていない領域があってもよい。

プレ鋳型粒子へのコーティング層の被覆方法は特に限定されないが、静

電結合により被覆する方法が簡便である。プレ鋳型粒子が負に帯電して
いる粒子の場合、正に帯電しているコーティング層を被覆することがで
きる。また、プレ鋳型粒子が正に帯電している粒子の場合、負に帯電し
ているコーティング層を被覆することができる。負に帯電しているコー
ティング層にさらに正に帯電しているコーティング層を被覆することも
可能である。

コーティング層としては、鋳型粒子35が第1の極性を発現できるもの

であればよく、特に限定されないが、好適な例として、イオン性ポリマ
ー(カチオン性ポリマー、アニオン性ポリマー)を挙げることができる。
上記イオン性ポリマーとして、荷電を有する官能基を主鎖、又は側鎖に
持つ高分子を挙げることができる。正の電荷を有するイオン性ポリマー
としては、一般に、4級アンモニウム基、アミノ基などの正荷電を帯び
ているか、若しくは帯びることのできる官能基を有するものを挙げるこ
とができる。具体的には、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリアリル
アミン塩酸塩(PAH)、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド
(PDDA)、ポリビニルピリジン(PVP)、ポリリジンなどである。
一方、負の電荷を有するイオン性ポリマーとしては、一般的に、スルホ
ン酸、硫酸、カルボン酸など負電荷を帯びているか、帯びることのでき
る官能基を有するものを挙げることができる。具体的には、ポリスチレ
ンスルホン酸(PSS)、ポリビニル硫酸(PVS)、デキストラン硫
酸、コンドロイチン硫酸、ポリアクリル酸(PAA)、ポリメタクリル
酸(PMA)、ポリマレイン酸、ポリフマル酸などである。これらの工
程を経て、工程(a)の鋳型が形成される。

得られた水分散液のゼータ電位は、第1の極性がプラスの場合には+5

mV以上とすることが好ましい。+5mV未満では、鋳型粒子35が水
中で凝集沈降してしまう恐れがある。上限は特に限定されないが、通常
、+80mV以下である。一方、第1の極性がマイナスの場合には、上
記と同様の理由から、-5mV以下とすることが好ましい。また、下
限は特に限定されないが、通常-80mV以上である。


【図3】(a)~(d):本実施形態に係るナノ粒子連結触媒の製造工
程の一例を示す説明図。

【図4】(a)~(c):本実施形態に係るナノ粒子連結触媒の製造工
程の一例を示す説明図。

【発明の効果】
用途、ニーズ或いはSDGsなどの観点から、最適な触媒層を自在に設
計できるナノ粒子連結触媒およびその製造方法、電極用触媒層、膜電極
接合体、燃料電池、並びに水電気分解装置を提供できるという優れた効
果を奏する。
➲以下後略

12.特開2021-50256 ペロブスカイト型の発光性ナノ粒子の製造方法 

  伊勢化学工業株式会社
【要約】ペロブスカイト型の発光性ナノ粒子は、優れた光学的又は電子
的特性を有することなどから、有機LED(Light  Emitting  Diode)、
太陽電池、レーザー光源、マイクロLEDディスプレイ、液晶ディスプ
レイ、UVセンサー等、多くの分野での応用材料。 ペロブスカイト型
の発光性ナノ粒子の製造方法であって、分散媒中に硬質粒子及び発光性
ナノ粒子の固体の原料を含む混合物に超音波を照射して原料を反応させ
る工程を備える 発光特性に優れるペロブスカイト型の発光性ナノ粒子
を簡便に製造できる方法を提供する。

図1.実施例4で製造した発光性ナノ粒子の蛍光スペクトルを示す図
【発明の効果】


図2 比較例1で製造した発光性ナノ粒子につい
  て測定した蛍光スペクトルを示すグラフ
図2に示すように、比較例1の発光性ナノ粒子は、複数のピークが重な
り合ったブロードな蛍光スペクトルを示し、単色性が著しく悪かった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 ペロブスカイト型の発光性ナノ粒子の製造方法であって、
 分散媒中に硬質粒子及び前記発光性ナノ粒子の固体の原料を含む混合

物に超音波を照射して前記原料を反応させる工程を備える、製造方法。
【請求項2】 前記原料が、Bサイト金属含有化合物を含む、請求項1に

記載の製造方法。
【請求項3】 前記Bサイト金属含有化合物が、Ge、Sn、Pb、Sb、

Bi、Cu、Ni、Co、Fe、Mn、Cr、Pd、Cd、Eu、Yb
及びAgからなる群から選択される少なくとも一種の金属元素を含む、
請求項2に記載の製造方法。
【請求項4】 前記Bサイト金属含有化合物が、Bサイト金属のハロゲン

化物を含む、請求項2又は3に記載の製造方法。
【請求項5】 前記原料が、アンモニウム塩、ホルムアミジニウム塩、

グアニジニウム塩、イミダゾリウム塩、ピリジニウム塩、ピロリジニウ
ム塩及びプロトン化チオウレアの塩からなる群から選択される少なくと
も一つの化合物を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項6】 前記原料が、ハロゲン化アンモニウム塩、及びハロゲン

化ホルムアミジニウム塩からなる群から選択される少なくとも一つの化
合物を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項7】 前記混合物が界面活性剤を含み、  前記界面活性剤が、脂

肪酸及び脂肪族アミン化合物からなる群から選択される少なくとも一種
を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の製造方法。

 アニオン交換膜を用いた水電解装置開発
アニオン交換膜を用いた水電解装置開発。




❏ 2024年度版 世界の水電解槽開発の現状と参入メーカー動向





● 今日の寸評:森を見て木を見ず 「蟻の一穴」


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エネルギ-と環境 ⑩

2024年09月06日 | リスクインパクトマネイジメント概論

彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救った
と伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦国時
代の軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編成のこと)と兜
(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ-。ひこにゃんのお誕生日
は、2006年4月13日。



【鍵誤】塩素イオン除去 水電解 海水電解 ペロブスカイト

海水中の微生物や貝類が繁殖しないように、原水タンクに次亜塩素酸ナ
トリウムを注入。その後、海水の微粒子を取り除くため前処理を行う。
従来は砂ろ過等を使用するのが一般的でしたが、最近ではより高品質の
処理水を得ることができるUF膜(限外ろ過膜)やMF膜(精密ろ過膜)を使用
するケースが増加しています。なお、前処理では、微粒子の除去効率を
高めるため、海水性状によって凝集剤として塩化第二鉄を添加する。
前処理の処理水に硫酸を添加し、pHを下げることによって、海水に含ま

れるカルシウム等がRO膜(逆浸透膜)内部で析出(スケーリング)しないよ
うにする。また、海水に添加した塩素がRO膜(逆浸透膜)の性能劣化を引
き起こさないように、塩素除去のため重亜硫酸ナトリウムを添加。その
後、高圧ポンプで昇圧し、昇圧された海水をRO膜(逆浸透膜)モジュール
に通し、真水の透過水と、塩分が濃縮された海水とに分離。透過水には
必要に応じ、次亜塩素酸ナトリウムを添加する。
--------------------------------------------
3.特開2024-42825 触媒、触媒の製造方法、電極用触媒層、膜電極接
 合体、及び水電解装置 
4.特許7454825 細孔フィリング膜、燃料電池、及び電解装置
5.特開2022-045885 ナノ粒子連結触媒およびその製造方法、電極用触
 媒層、膜電極接合体、燃料電池並びに水電気分解装置
6.特開2021-161472 水電解装置
7 特開2018-188701 水電気分解装置、膜電極接合体、Ru系ナノ粒子
 連結触媒およびRu系ナノ粒子連結触媒層の製造方法、燃料電池並び
 にメタンの水素化用触媒
8.特願2017-561003 ゲル化剤、ゲル組成物、電解質、及び電気
 化学デバイス、並びにゲル化剤の製造方法


9.特表2018-536093 色素増感太陽電池ベースのアノードを用いた水素
 の電気化学的生成方法 フィールド  アップグレーディング  リミテッ
【要約】水素を生成するための電気化学システム及び方法が開示される。
概して、本システム及び方法は、アノード液と接触している光アノード
を保持するアノード液区画を含む電気化学セルを提供することを含み、
該アノード液はアルカリ金属ヨウ化物を含む。光アノードは、色素増感
太陽電池のアノード構成要素を含む。セルは、還元されて水素を形成す
る物質を含むカソード液と接触しているカソードを保持するカソード液
区画をさらに含む。さらに、セルは、アノード液区画をカソード液区画
から分離するアルカリカチオン伝導性膜を含む。光アノードが照射され
ると、ヨウ化物イオンは酸化されてヨウ素分子または三ヨウ化物イオン
を形成し、電子はカソードに移動して水素を形成する。アルカリ金属ヨ
ウ化物を再生するための装置及び方法が開示される。

図1 水素を生成するように構成された電気化学セルの代表的な実施形
  態の概略図
 図5は、図1に特定される構造を有するDSSCアノードの顕微鏡写真
である。透明な導電性基板50は、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)で
あった。他の既知の透明な導電性材料、例えば限定されるものではない
が、インジウムドープ酸化スズ(ITO)もまた使用され得る。ワイド
ギャップ半導体集電体65は、二酸化チタンであり、電荷移動色素70
は、CH3NH3PbI3であった。他の既知の電荷移動色素、例えば
限定されるものではないが、シス-ビス(イソチオシアナト)-ビス(
2,20-ビピリジル-4,40ジカルボキシラト)-Ru(II)(
N719として知られる)もまた使用され得る。

図5.DSSCのアノードの顕微鏡写真


ハイブリッドの有機・無機ペロブスカイト太陽電池(PSC型DSSC
)は、製造の容易さ及び豊富な原材料源と併せて、20%超の高い電力
変換効率(PCE)を呈した。これらのデバイスの平均的な光電的特徴
は、図6に示され、OCV=0.993V;JSC(短絡電流密度)=
20mA/cm2、FF(曲線因子)=0.93、及び15%のPCE
であり得る。
図6・図5に示されるDSSCアノード型の平均的な光電的特徴(電圧
対電流密度)のグラフ

 図6のデータは、0.7V未満の電圧において約20mA/cm2の最
大電流密度を得ることが可能である(色素増感剤のHOMOとLUMO
との間の差)ことを示している。本明細書で開示されている発明におい
て、DSSCアノードは、この動作電圧で電子を発生させ得、電子はカ
ソードで消費されて、水素を発生させる。電圧または電流密度を増大さ
せるために、光アノードの大きさを増大させるか、または複数の電解セ
ルを電気的に組み合わせてもよい。ハイブリッドの有機・無機太陽電池

(PSC型DSSC)は、製造の容易さ及び豊富な原材料源と併せて、
20%超の高い電力変効率(PCE)を呈した。デバイスの平均的な光
電的特徴は、図6に示され、OCV=0.993V;JSC(短絡電流
密度)=20mA/cm2、FF(曲線因子)=0.93、及び15%
のPCEであり得る。 

10.特開2024-72199 水電解セル、及び水電解セルスタック 東京瓦

    斯株式会社
【要約】
Aサイトイオンにアルカリ土類金属イオンを含み、Bサイトイオンにイ
リジウムイオン及びルテニウムイオンからなる群より選択される少なく
とも1種と金属イオンとを含む、ペロブスカイト型構造を有する酸化物
触媒と、アイオノマーと、を含むアノード触媒層で。高い触媒活性を示
しかつ安定した触媒活性を持続できるアノード触媒層の提供。

図1は、水電解セルの概略断面図

【符号の説明】
11:電解質膜 12:アノード触媒層 13:カソード触媒層 20

:アノードガス拡散層 30:カソードガス拡散層 40:ガスケット
50:ガスケット 60:アノードセパレータ 70:カソードセパレ

ータ   100:水電解セル

【図2】log(X/Y)と、log{1.8Vでのイリジウム質量あ
たりの電流密度(A/mg-Ir)}との関係を示すグラフ

【発明の効果】
 本開示によれば、高い触媒活性を示し、かつ安定した触媒活性を持続で
きるアノード触媒層、並びに、このアノード触媒層を含む水電解セル及
び水電解セルスタックが提供される。
本開示によれば、高い触媒活性を示しかつ安定した触媒活性を持続でき
るアノード触媒層が得られる。この効果が奏される理由は、必ずしも明
確ではないものの、以下のように推察される。
  本開示のアノード触媒層は、ペロブスカイト型構造を有する酸化物触

媒を含むことで安定した触媒活性を持続することができる。さらに、ペ
ロブスカイト型構造のBサイトイオンとしてイリジウムイオン及びルテ
ニウムイオンの少なくとも一方を含み、Aサイトイオン及びBが上記の
であることで、当該アノード触媒層を備える水電解セルの電流密度を高
めることが可能となり、高い触媒活性を示す。また、アイオノマーを含
優れたイオン伝導性が得られ、高い触媒活性を示す。



また、図2に示すように、ペロブスカイト型構造を有するアノード触媒
とアイオノマーとを含むアノード触媒層を備える水電解セルでは、log
(X/Y)をPとし、log{1.8Vでのイリジウム質量あたりの電
流密度(A/mg-Ir)}をQとすると、PとQの関係は、アノード
触媒の構成元素や、Bサイトに含まれるイリジウムイオンの濃度に依らず、
Q=-2.1232P3-5.2892P2-2.7969P+0.6662

で表されることが分かった。このことから、Pが-0.860以上0.060
以下では、Qが0.5以上となり高性能な水電解セルであることがわか
った。Pが-0.620以上-0.090以下では、Qが0.86以上
となり、より高性能な水電解セルであることがわかった。さらに、Pが
-0.500以上-0.180以下では、Qが1以上となり、より高性
能な水電解セルであることがわかった。

11.特開2024-31023 ペロブスカイト量子ドット複合体、ペロブスカ
 イト量子ドット複合体の製造方法、インク、及び、ペロブスカイト量
 子ドット膜の製造方法 伊勢化学工業株式会社
【要約】
ペロブスカイト型構造(ABX3)を有するハロゲン化合物において、
前記ABX3表面の少なくとも一部がAよりもイオン半径の小さいA’
で置換され、前記A’に有機酸が配位したペロブスカイト量子ドット複
合体(A及びA’は互いに異なる1価カチオン種であり、Bは14族金
属の2価カチオン種であり、Xはハロゲンである。)ペロブスカイト量
子ドットの粒子表面にのみイオン半径の小さい異なるカチオン種を配位
させることにより、高耐久性を有するペロブスカイト量子ドット複合体
を提供する。
【図1】比較例1のペロブスカイト量子ドットはその表面をイオン半径
の小さいアルカリ金属で置換しなかったため、溶媒置換により、表面欠
陥が生じていることを示す概略図と、実施例1のペロブスカイト量子ド
ット複合体はその表面をイオン半径の小さいアルカリ金属で置換したた
め、溶媒置換を2回行っても、表面欠陥が生じることが無いことを示す
概略図
【発明の効果】
  本発明のペロブスカイト量子ドット複合体は、溶媒の置換などデバイ
スを作製する過程での発光特性の劣化を抑制し、高い発光特性の波長変
換材料及び自発光デバイスを作製することができる。


           

※パソコンへの打ち込みトラブルでデスクワークが遅れる(原因はそれ

だけでないが)。水電解とペロブスカイトのドッキングで水素製造が前
進。「ゼロ・カーボン」実現に向け飛躍できそうだ。なのでこの続きは
明日もつづく。


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エネルギ-と環境 ⑨

2024年09月05日 | ネオコンバーテック

彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救った
と伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦国時
代の軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編成のこと)と兜
(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ-。ひこにゃんのお誕生日
は、2006年4月13日。

                  

【季語と短歌:9月5日】
                 天高しメタセコイヤの光浴び 
                            高山  宇 (赤鬼)
                   
【今日の短歌研究  ㉘】 
                        すばらしい日々
                      都築直子(日本歌人)
地上まで生ゴミさげてあるくとき朝の万緑せりあがりくる
植ゑこみのはたをのしのし跳ねあるくカラスごどきとまなこ合はさす
犬解いて犬走らする人びごのこゑはなやげり鉄柵のなか
なんの岩するどなけれど藤の幹ねぢくれたることど午後の空あり
チョモランマのベーヌキャンプよ五歩うごぐごどに息継ぎしつつうごきし
生きるって息をするっていふこどだあなのあくほどいきをしてみろ
禁を解き吸ひこむけむのぼ-ぽ-ど目ざまし鳴って眼球ひらぐ
腰据ゑる土地をもとめてころしあふにんげんらしいふるまひにして
食ひ終へて立っといふこど地の上にくりかへしをりて七曜ながる
川の面に跳ねては消えてゆくリング雨のにほひは神どろかしむ
できたての木漏日写真つぎつぎど撥ねる役所の手さばきは見つ
地上住メ-トルの空に突きあたりドローンはそこを動がすなりぬ
【作家略歴】
都築直子:(つづき なおこ、1955年8月12日 - )は日本の歌人、小説
家、スカイダイビング・インストラクター。東京都生まれ。上智大学外
国語学部仏語学科。1989年、「エル・キャプ」 により第53回小説現代新
人賞を受賞。2006年、日本歌人新人賞を受賞[1]。2007年、歌集『青層
圏』により第13回日本歌人クラブ新人賞及び第51回現代歌人協会賞を受
賞。2013年1月より12月まで、砂子屋書房のサイトで「一首鑑賞*日々
のクオリア」を連載。
参考:都築直子 – 橄欖追放:第101回 都築直子『淡緑湖


【完全循環水電解水素製造技術概論 ①】
環境リスク本位制時代にあっては、完全循環利用が設計理念となる。
再生可能エネルギーシステム・燃料電池・蓄電池・脱二酸化炭素
メタネ-ションシステム・電気自動車・水素燃料製造システム・水(
海水電解システム)など開発・生産段階から織り込んでだ設計(経済
の社会への埋め込み政策)をシリ-ズで考察していく。

❏ 最新特許技術編 ①
1.特開2024-856 爆発性混合ガス基質による水素細菌の培養装置、
 培養方法及び物質生産 国立大学法人東京工業大学
【要約】下図図2Aのごとく、水素濃度を爆発下限以下に維持した、
水素細菌を培養するための閉鎖気相循環培養装置であって、水電気
分解による低濃度水素を発生させるための水素供給部;二酸化炭素供
給部;空気供給部;水素細菌を培養するための培養液を含有する細胞
培養リアクター;及び気相循環を確立するための循環流路を備えた閉
鎖気相循環培養装置が提供される。さらに、本発明は、上記閉鎖気相
循環培養装置の使用に基づく、水素濃度を爆発下限以下に維持した水
素細菌の培養方法を非爆発性混合ガス基質による水素細菌の培養装置
及び培養方法を提供、

図2A、水素細菌を培養するための典型的な閉鎖気相循環培養装置を
示す。培地:MB、総体積:1L;全ガス循環流量:600mL/分;
撹拌:400rpm;循環ガス組成:H2:O2:CO2:N2(概
ね3:10:10:77)。
【発明の効果】本発明によれば、水素細菌の閉鎖気相循環培養により
低濃度水素を効率的に取り込んで物質生産に利用でき、PEM型リア
クターによる水電気分解と組み合わせることによって電気エネルギー
による高効率な物質変換を可能にし得る。

【産業上の利用可能性】  本発明では、水素細菌の閉鎖気相循環培養
により低濃度水素を効率的に取り込んで物質生産に利用できること、
及びPEM型リアクターによる水電気分解と組み合わせることによっ
て電気エネルギーによる高効率な物質変換が可能となることを示した。
配管素材の改善による水素の漏れ防止や、電子受容体として必要な酸
素も水電気分解で発生した酸素を供給するなどの改良により、さらな
る変換効率の向上が見込まれる。温室効果ガスの排出削減に向けた二
酸化炭素の資源化方法として、上述のように水素細菌とその利用に関
する研究開発は世界的に活発化しているが、水電気分解デバイスとし
て、精力的に研究開発が進められているPEM型リアクターと組み
わせた閉鎖循環型培養に関する報告はなく、重要な基盤技術と考え
れる。

2.特開2024-093404 水素製造装置 株式会社デンソー他
【要約】下図1のごとく、電気化学セル4から構成された水素製造装
置1である。アノード極23は、触媒層と、集電体とを有し、電解液
3に浸漬されている。触媒層がカチオンを有することで、尿素を含む
水溶液にアルカリ化合物を添加しなくても尿素及び水から水素を電気
化学的に生成することができる水素製造装置を提供する。
図1 実施形態1における水素製造装置の模式図
【符号の説明】 1  水素製造装置 2 電極体 21 カソード極
22 隔膜 23 アノード極 231 触媒層 234 カチオン 

3 電解液 4  電気化学セル
【発明の効果】上記水素製造装置は、アノード極の触媒層が導電性基
材と該導電性基材に担持されたカチオンとを有する。カチオンは触媒
層中で導電パスとなるため、アノード極内での水酸化物イオンの伝達
が促進される。これにより、たとえ尿素を含む水溶液にアルカリ化合
物が添加されていなくても電気化学セルでの電流量が増大し、尿素の
電気分解による水素生成が促進される。以上のごとく、上記態様によ
れば、たとえ尿素を含む水溶液にアルカリ化合物が添加されていなく
ても尿素及び水から水素を電気化学的に生成することができる水素製
造装置を提供することができる。


                    このシリ-ズつづく
懐かしの映画音楽 「E.T.のテ-マ」





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エネルギ-と環境 ⑧

2024年09月04日 | ネオコンバーテック

彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救った
と伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦国時
代の軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編成のこと)と兜
(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ-。ひこにゃんのお誕生日
は、2006年4月13日。
【季語と短歌:9月4日】


                 風の盆嵐の後の祭りかな    
                                       高山 宇(赤鬼)
【今日の短歌研究 ㉗】 
                                                    ゲルニカ
                                              菊池裕(中部短歌)
耳・鼻・眼・血は一音なれざ怨念のぱびこるゆゑに「身」を羽交絞め
蜜蜂の羽音が語源の無入植は俯瞰して待つヒト殺すため
千の眼は貴様をねらふ〈風刺画〉敗走すれば嗤うゲルニカ
色の無い空の色彩あらなくに生前葬に献花をたむく
加熱式煙草けぶれる昼下がり誰にも認証されてゐなくて
人生は自動化されたスプリクト「私はロボ"ットではありません」
いちにんのこどどしいへど多数派のなかのひとりとして暮れ泥む
                       角川短歌 8月号

※『ゲルニカ』(
Guernica [ɡeɾˈnika])は、スペインの画家パブロ・ピカソ
がドイツ空軍による無差別爆撃を受けた1937年に描いた絵画。即死者127
人、病院での死亡者150人超、負傷者300人超を数えた。因みに、ウクラ
イナ空爆での犠牲者数は。2024年2月15日時点で合計3万457人(国連人権
高等弁務官事務所)、米国の空爆による日本の爆撃被災者は約310万人、
死者は11万5千人以上、負傷者は15万人以上、イスラエルのガザ地区爆撃
の死者数は2万人超。

   
ヨーロッパ諸国による植民地制圧の手段として登場した空爆は、現代にい
たるまで、戦争の中心的な役割を果たし、その“負の発展”を支えてき
た。加害の側の力の圧倒的な優位性を背景に、とめどなく繰り返されて
きた破壊と虐殺の実態を追究。「早期に戦争が終結できる」など、脈々
と受け継がれてきた正当化論の虚構を浮き彫りにする。
【著者該歴】荒井 信一(あらい しんいち、1926年2月4日 - 2017年10月

11日は、日本の歴史学者。専攻は西洋史、国際関係史。茨城大学名誉教
授、駿河台大学名誉教授。大学退職後は、日本の戦争責任資料センター
共同代表、韓国・朝鮮文化財返還問題連絡会議を結成、代表世話人など
を務める。帝国主義や第二次世界大戦、戦争責任などを研究し、シンポ
ジウム出席やメディアへの執筆活動も行う。 2017年10月11日、胆管癌で
死去。91歳没。 第二次日韓協約は国際法上無効であるとする]。


❏ カーボンナノチューブの原子配列を制御して合成する手法
【要点】
カーボンナノチューブ(注1)の原子配列であるカイラリティを制御
 し合成可能な新触媒を発見。
・カイラル指数(6,5)のカーボンナノチューブを超高純度(≧95%)で合
 成することに成功。
30年以上未解決のカイラリティ制御合成に新たな道筋を示したことで、
 今後革新的半導体デバイス創出の可能性とその社会実装にが期待。
【概要】
9月3日、東北大学材料科学高等研究所(WPI-AIMR)研究グループは、CNT
sの新たな構造制御合成法の開発に成功。本研究では、これまで着目され
てこなかった多種類の元素を混合した新たなCNTs成長用触媒開発に取り
組み、ニッケル(Ni)、スズ(Sn)、鉄(Fe)を混ぜ合わせたNiSnFe触
媒が極めて特殊なCNTs成長触媒として作用することを発見。このNiSnFe
触媒を用いて合成条件を最適化することで、95%以上の超高純度で(カイ
ラリティCNTsのみを選択的に合成することに成功。


新たに発見した三元系触媒で実現した(6,5)CNTsの超高純度合成概念図

※カイラリティ、カイラル指数:ナノチューブを構成する際のグラフェ
ンシートの螺旋度に相当する構造因子。グラフェンシートを構成する六
員環の隣り合う二つの辺それぞれの法線の単位ベクトルをa1、a2、合成
ベクトルC=na1+ma2(n、mは整数)と表記する。カイラリティは、カー
ボンナノチューブを軸方向に展開したグラフェンシート構造において、
基準となる六員環が次に重なる位置のカイラル指数(n,m)で表現され
る幾何学構造。ナノチューブの電子状態はカイラリティによって決定す
る。炭素原子の六員環が平面状につながったグラフェンシートが円筒状
に丸まったカーボンナノチューブ(CNTs)は、優れた導電性や半導体特性、
光学特性、高い機械的強度を有することから、次世代のエレクトロニク
ス分野における新素材として大きな注目を集めています。特に一層のグ
ラフェンシートから構成される単層CNTsは、次世代半導体デバイス分野
において期待されている。産業応用に向けてはカイラリティと呼ばれ
炭素原子一つ一つの並びを制御できないことが大きな障壁であり、CNTs
の発見から30年以上未解決の究極の課題とされてきた。
【展望】
今後さらに様々な多元系触 媒を探索することで、他のカイラリティに対
しても単一カイラリティ制御合成 が実現できる可能性を示唆し。また、
実際に直接合成した超高純度(6,5)CNTs を超高性能半導体デバイスとし
て応用する研究も展開しており、既存デバイス の性能を著しく凌駕する
革新的半導体デバイス創出の可能性とその社会実装も 期待できる。
-------------------------------------------------------------
1.特許第7537792号 薄膜、バイオセンサ、及びそれらの製造方法 
 国立大学法人  東京大学
【要約】
下図1のごとく、本発明者らは、以下の態様を有する本発明により、上
記課題を解決できることを見出した。
《態様1》 以下の工程(a)~(e)をこの順に含む、薄膜の製造方法:
(a)導電性基板を提供すること、
(b)第1の前駆体を用いて、前記導電性基板の表面上に第1層を形成

すること、
(c)前記第1層から未反応の物質の少なくとも一部を除去すること、
(d)前記導電性基板の表面上又は前記第1層に第2の前駆体を電気化

学的に結合させることによって第2層を形成すること、及び
(e)工程(c)及び(d)を繰り返すこと。
《態様2》
工程(e)を2回以上繰り返す、態様1に記載の製造方法。
《態様3》
 前記工程(c)が、電気化学的に行われる、態様1又は2に記載の製造

方法。
《態様4》
 前記工程(c)が、超音波洗浄によって行われる、態様1又は2に記載

の製造方法。
《態様5》
 前記第1及び第2の前駆体が、同一の物質である、態様1~4のいずれ

かに記載の製造方法。
《態様6》
 前記第1及び第2の前駆体が、それぞれジアゾ芳香族化合物から選択さ

れる、態様1~5のいずれかに記載の製造方法。
《態様7》
 前記第1及び第2の前駆体の両方が、ニトロフェニルジアゾニウムであ

り、かつ第1層及び第2層を、電気化学的に還元処理することで、アミ
ノフェニル基に変換する、態様1~6のいずれかに記載の製造方法。
《態様8》
 前記導電性基板が、電気化学的バイオセンサの電極であり、前記薄膜が、

前記電極の表面上に形成される、態様1~7のいずれかに記載の製造方
法。
《態様9》
 電極を含む電気化学的バイオセンサの製造方法であって、態様8に記載

の方法で前記電極の表面上に前記薄膜を形成することを含む、電気化学
的バイオセンサの製造方法。
《態様10》
 前記電極を有する電界効果トランジスタ、又は前記電極に接続されたゲ

ート電極を有する電界効果トランジスタを更に備える、態様9に記載の
電気化学的バイオセンサの製造方法。
《態様11》
アミノフェニル基を有する層を含んでおり、かつ
前記アミノフェニル基の緻密性が、10分子/nm2以上である、薄膜。
《態様12》
厚みが10nm以下である、態様11に記載の薄膜。
《態様13》
 電荷移動抵抗(Rct)が、50Ω・cm2以上である、態様11又は

12に記載の薄膜。
《態様14》
態様11~13のいずれかに記載の薄膜を電極の表面上に含む、電気化

学的バイオセンサ。
《態様15》
 前記電極を有する電界効果トランジスタ、又は前記電極に接続された

ゲート電極を有する電界効果トランジスタを更に備える、態様14に記
載の電気化学的バイオセンサ。得られる薄膜の緻密性をコントロールす
ることができる薄膜の新規な製造方法及びそのような方法によって得ら
れうる高い緻密性の薄膜を提供する。

図1.電界効果トランジスタを備えるバイオセンサの構成を例示
【符号の説明】 10 バイオセンサ 11 センシング部 12 電界効
果トランジスタ(FET) 21 ゲート電極 22 薄層 23 容器
24 参照電極 32 金属電極 33 ゲート絶縁膜 34 ソース電極
35 ドレイン電極 36 金属線(配線) 37 電源 38 電流計
【発明の効果】
本発明の方法によれば、様々な物質に基づく様々な緻密性を有する薄膜

を製造することができる。薄膜の緻密性をコントロールすることによっ
て、例えばバイオセンサの分野において特定のターゲット分子のみを電
極に透過させることが可能になり、バイオセンサの設計に非常に有利で
ある。また、この方法によれば、従来技術では達成されなかった水準の
緻密性を有する薄膜を製造できる。
  (1-4.2  薄膜の絶縁性の評価:交流インピーダンス測定)
 0~3回の反復修飾における交流インピーダンス測定のナイキストプロ

ットを図6に示す。また、算出した電荷移動抵抗(Rct)を下表2に
示す。

(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の工程(a)~(e)をこの順に含む、薄膜の製造方法:
(a)導電性基板を提供すること、
(b)第1の前駆体を用いて、前記導電性基板の表面上に第1層を形成す

 ること、
(c)前記第1層から未反応の物質の少なくとも一部を除去すること、
(d)前記導電性基板の表面上又は前記第1層に第2の前駆体を電気化

 学的に結合させることによって第2層を形成すること、及び
(e)工程(c)及び(d)を繰り返すこと。
【請求項2】
工程(e)を2回以上繰り返す、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記工程(c)が、電気化学的に行われる、請求項1又は2に記載の製

造方法。
【請求項4】
前記工程(c)が、超音波洗浄によって行われる、請求項1又は2に記

載の製造方法。
【請求項5】
前記第1及び第2の前駆体が、同一の物質である、請求項1~4のいず

れか一項に記載の製造方法。
【請求項6】
前記第1及び第2の前駆体が、それぞれジアゾ芳香族化合物から選択

、請求項1~5のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項7】
前記第1及び第2の前駆体の両方が、ニトロフェニルジアゾニウムであ

り、かつ第1層及び第2層を、電気化学的に還元処理することで、アミ
ノフェニル基に変換する、請求項1~6のいずれか一項に記載の製造方
法。
【請求項8】
前記導電性基板が、電気化学的バイオセンサの電極であり、前記薄膜が、

前記電極の表面上に形成される、請求項1~7のいずれか一項に記載の
製造方法。
【請求項9】
電極を含む電気化学的バイオセンサの製造方法であって、請求項8に記

載の方法で前記電極の表面上に前記薄膜を形成することを含む、電気化
学的バイオセンサの製造方法。
【請求項10】
前記電極を有する電界効果トランジスタ、又は前記電極に接続されたゲ

ート電極を有する電界効果トランジスタを更に備える、請求項9に記載
の電気化学的バイオセンサの製造方法

懐かしの映画音楽 He Was Beutiful
                 ディア・ハンタ-のテ-マより
『ディア・ハンター』(The Deer Hunter)は、1978年公開のアメリカ映
画。製作はEMIフィルムズ及びユニバーサル映画、監督はマイケル・チミ
ノ。脚本はデリック・ウォッシュバーン(英語版)。主演はロバート・
デ・ニーロ。第51回アカデミー賞並びに第44回ニューヨーク映画批評家
協会賞作品賞受賞作品(『ウィキペディア(Wikipedia)』)。




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エネルギ-と環境 ⑦

2024年09月03日 | ネオコンバ-テック

彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救った
と伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦国時
代の軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編成のこと)と兜
(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ-。ひこにゃんのお誕生日
は、2006年4月13日。

【季語と短歌:9月3日】
             風の盆気温上昇物価高  
                 

注 細線(黒):各年の平均気温の基準値からの偏差、太線(青):偏差
の5年移動平均値、直線(赤):長期変化傾向。基準値は1991〜2020年
の30年平均値。出所:地球温暖化影響調査レポート 2024年度
---------------------------------------
日本の年平均気温は、様々な変動を繰り返しながら上昇しており、長期
的には100年あたり1.30℃の割合で上昇している。特に1990年代以降、高
温となる年が頻出している。
水稲では、「白未熟粒の発生」による影響が全国では2割程度でみられた。
また、「虫害の発生」、「粒の充実不足」、「登熟不良」等による影響
がみられ、7月から9月の気温が高く推移したことによると予測。


【今日の短歌研究 ㉖】       
      角川短歌8月号
幼な子にパパと呼ばれて振り向ける修二会の童子小さく手を振る   
                         大阪府後藤明子
靴底が意志あるように冷たさを吸い込んでいく弾丸がない      
                         茨城県志賀和彦
四月から新任教師の孫むすめ初心者マークの車を磨く
                        群馬県木村あい子
犬株のセロリ購う帰り路さくさくさりさり献立が鴫る   
                        秋田県石井夢津子
ふるさとの道の駅にたくさんの燕の巣ありくちばし並ぶ     
                         岡山県信安淳子
ためらひを一瞬見せて栗鼠走る路をわたれば歩道ひとつ跳び   
                        神奈川県松村保男
----------------------------------------------------------------
選者:森山良太 1966年、鹿児島県生れ・歌誌「Vaguelette」主宰。歌
集に「西天流離」。2005年 角川短歌賞受賞(「闘牛の島」)
/短歌で体罰の是非を説けるのか 「西天流離」より
-----------------------------------------------------------------                         
選後評
後藤明子さん 「修二会の童子」を担う漢に「パパ」とかわいい声が飛
んだ。その声に思わず素に戻って振り向き、「小さく手を振る」パパ。
春を呼ぶ厳粛な宗教儀式の中の、一瞬のほほえましいJ叔み‘を捉え、
しかも的確に描写している。
志賀和彦さん 作者は今、ウクライナ兵となって前線の塹壕の中でライ
フルを抱え、敵と向き合っている。靴底からジンジン伝わってくる北の
大地の冷たさが、そして反撃しようにも「弾丸がない」という過酷が、
痛い。
木村あい子さん 四月に社会人となる「孫むすめ」を応援する一首。彼
女は、ピカピカの車を、初出勤に備えて洗っているのだろう。一読者と
して、「教師」として「初心者マーク」の彼女の多幸を祈りたい。
石井夢津子さん 作者が好むセロリの、それも大株が買えたと弾む帰り
路。「さくさくさりさり」のオノマトペは、食感とステップ。なにより、
結句の「献立が鳴る」がいい。できあがりの写真を見たくなった。
信安淳子さん 燕は、軒先に糞を垂らしても愛される、幸運な鳥だ。こ
の道の駅にもたくさんの巣が掛かっているのだろう。結句の「くちばし
並ぶ」の、一見視覚的な表現と思わせつつ、実は聴覚的な表現である点
が良い。
松村保男さん 道路を渡るリスの動きを的確に捉えた一首。タイミング
を見計らうところから一転、路を「走」り抜け、作者がほっとする間も
なく「歩道」を「ひとっ跳び」し消えた。結句の跳躍感が小気味いい一
首である。
田村史津子さん 作者は、戦地から遣ることのなかった大切な人を待ち
続けてきた方だろう。散華した彼の骨よ、黄砂に混じって故国の土を踏
んで欲しい、という祈りが、せつない。八十年近く経っても、戦争はま
だ終わらない。
清水あづささん アイロン台の上で、ゆっくりと仲ばすハンカチ。作者
は、その行為を「屈託」を「つぶ」すことと捉えた。日常の些事に意味
を見い出し、あるいは些事と人生を結びつけることこそ、歌人の本懐だ
ろう。
北山泰子さん 農家には「賞与」はないかもしれぬが、だからこそ、「
ビー玉」ほどの大きさの馬鈴薯であっても、「丹念に」掘り、収穫する
のだろう。具に生きる作者の誇りがこめられた一首。この実直に頭が下
がる。



【粉ものレボリューション】
年9月3日のNHK放送『あさイチ』で放送されたレシピ粉物レボリューショ
ン「ふわふわお好み焼き」(虎に翼」ヒャンちゃん役ハ・ヨンスさん生
出演!ツイQ楽ワザは“粉もの”をヘルシーにレボリューション
。累計
1億4千万回再生の片栗粉レシピや、きな粉・ホットケーキの粉で唐揚
げをおいしく作る極意も紹介)を見て。「そうか、やっとキタか」と回
想。「ウッドパウダの三次元プリンタ」(「ウッドパウダー食品工学」2015.
2.24」「3Dプリンターで「木」を使う、廃材の木粉を有効活用」2024.8.
25)を掲載しているから.10年経ていることになるが、その開発過程の
「目的パウダ-の「評価試験方法」を調査してみると下記のごとく「RE-
VOL-UTION Powder Analyzer }を考察する。

REVOLUTION Powder Analyzer 


【概要】円筒容器(ドラム)に所定量の粉体を入れる。このドラムをゆ
っくりと回転させると、粉の堆積層は上方へ引き上げられ、粒子間の付
着力と重力のバランスが崩れたときになだれが起こる。周期的ななだれ
現象をCCDカメラで連続的に撮影して、画像解析を行うことにより得られ
た種々のパラメーターを用いて、動的な流動特性を統計的に数値化でき
る(位置エネルギー計算からなだれエネルギーやなだれ角度、動的安息
角など)。
【グラニュー糖と粉砂糖の測定例】


【3Dプリンタ用粉体再利用の影響】

積層型3Dプリンタでは粉体をコーターで造形部に移動させ粉体層を形成
し、その層にレーザーを照射し溶融させ目的の造形し、使用しない粉体は
排出する。粉体の流動性は粉体層の良し悪しにかかわり、不良の場合造
形物の欠陥の原因となる。粉体層の形成の際の粉体の移動には強い力は
加えられず、流動は動的でありRevoltuion評価法が適している。造形に
使用されない粉体は排出し、再利用できれば原料コスト削減になる。上
記は3Dプリンタ用のSUS粉体を再利用した場合に流動性の変化を調査。
virgine(未使用)に対しused2, used5と再利用によりAvalanche energy、
Avalanche angle(なだれ角(動的安息角))が大きくなり流動性が悪く
なっていおり。本装置で再利用可能かどうかの決定できるという。
「あさイチ」はそんなものでは終わらない。前日の9月2日(月)は「フ
リーズドライが超進化!?」で「お湯を注ぐだけで簡単におかずが作れ
るフリーズドライ食品を取り上げている。マイナス40度で真空下で水
分を昇華乾燥処理し電子レンジなどの蒸し器で水分やソ-スで加熱調理
すれば完成言うわけで、真空容器(タンク)の工夫などで「コスパ設計」
を図れば、理想の非常食品として世界を席巻する。

❏ 東大,半導体レジストの現像前超高速検査技術を開発
8月30日、本研究では、3ナノメートル以下の高い空間分解能を有するレ
ーザー励起光電子顕微鏡(Laser-PEEM)を用いることで、レジストに描
画された潜像を高速で検査できることを示しました。見積もられたスル
ープットは、現在、検査に用いられている走査型電子顕微鏡(SEM)の
レジストパターン観察の1万倍であり、半導体製造の検査プロセスの短
縮化に貢献することが期待されている。
【要点】
  • フォトリソグラフィを用いた半導体製造プロセスの不良検査につい
    て、実際にリソグラフィパターンが顕在化する前の段階で検査でき
    る手法を開発した。
  • 光電子顕微鏡を用いることで、検査段階を早めるだけでなく、既存
    手法と比較して1万倍高速な検知も可能なポテンシャルを示した。
  • 現像後にしか検査できなかったリソグラフィパターンを、現像前に
    高速で検査できるようになり、半導体製造の歩留まり向上やプロセ
    ス開発の短縮化につながることが期待される。

典型的な半導体プロセスと、本研究で初めて成功したレーザー励起光電
子顕微鏡(Laser-PEEM)による回路パターン検査の特徴
東京大学物性研究所は、2015年に世界最高解像度の
Laser-PEEM(Photo
Emission Electron Microscope)を開発した。Laser-PEEMは、電子顕微鏡の
一種であり、固体の化学的性質を支配している電子を選択的に観察でき
るという特徴を持ちめ、物質の化学的な不均一性を可視化することを得
意。この利点により、露光によるレジストの化学結合の変化を敏感に検
出でき、潜像を可視化できる可能性があります。しかし、Laser-PEEM
抱えていた課題として、解像度を向上するにはスループットを下げなけ
ればいけないというトレードオフがありました。本研究チ―ムは、連続
波レーザーという光源を用いることで、この解像度とスループットのト
レードオフを打破し、0.1秒の測定時間で2.6 nmという世界最高の解像度
を達成。Laser-PEEMの化学敏感性、高解像度、高スループットという特
徴は他の検査装置にはないユニークなもの。これにより、従来の半導体
検査では観察が困難だった化学的なパターンや不均一性を可視化できる
可能性が拓かれ(図1右)。


図1:潜像検査を試みられてきた従来手法(AFM)とLaser-PEEMの比較


図2:Laser-PEEMによって観察された潜像とレジストパターン。

電子線描画によって形成された潜像は暗い領域として観測(中下)。現
像後には、レジストが除去された基板露出領域が暗い領域として観測さ
れた(右下)。
【掲載論文】
雑誌名 : Applied Physics Express
題 名 : High throughput observation of latent images on resist using laser-based
      photoemission electron
DOI:10.35848/1882-0786/ad6db6

懐かしの映画音楽 トップガン『愛は吐息のように』





● 今日の寸評:森を見て木を見ず 
        「経済を社会に埋め込む術」が問われている。




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エネルギ-と環境 ⑥

2024年09月02日 | ネオコンバ-テック

彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救った
と伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦国時
代の軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編成のこと)と兜
(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ-。ひこにゃんのお誕生日

は、2006年4月13日。



【季語と短歌:9月1日】
             震災忌颱風十号問いし謎 
                       高山 宇(赤鬼) 


【今日の短歌研究 ㉕】
現し世に吾が生きたればみちのくの暖野にともす小夜の灯火   菊池知劣
笹拘に乗せて流しし幼年の夢育つなく消ゆることなく      坂非時哉
落葉ふかき坂の半ばになちふLまるかなだより来し風の衝迫   宮 原敞
ひそやかに桜一片敗りてゆく地球の引力まだ眠るとき      庄山澄了
いつの日かことは忘れむ活すことなくは五月の風を聞きゐる   葉府左子
ミサイルが飛んでくるよとアラートはツグミ.羽が窓に自爆す  梼松靖彦
草を引く指の汚れに思ひみる無人戦闘機を操作する指      伊藤順子
月あかりに鮭は十されてわずかずつ海の方へとそり返りゆく  鷹芦真智子
忘れたきことたたみしか鶴はいま紙に還りてすこしふくよか 小笠原小夜子
見るからに旨さうなもの美味しくて裏切りのなし
成城石丼    森 藍火
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※清冽な現代抒情への志向」と「清新な個性発揚の場を拓くにことを目
標に月刊誌コ天象」を拠りどころに活動。伝統的作風の良さを重んじ、
さらに現代詩を展開して幅広い作品活動を行う「天象短歌会」(主宰 宮
原勉 編集発行人 森 藍火 形態 結社 創lリ昭和2年 菊池知勇)
会の活動は、全国大会・作品研究会・支部歌会・隔年に全会員参加の合
㈲歌集『群翔才能時天象企画叢書の刊行など。他に毎月「テーマ制作に
として題詠作品参加を実施。
うたの背景としての日常生活・精神生活の場から生み出されるエッセイ
や持論なども大切にしている。自己の探求・自己の確立を求めて出発し
た短歌がいま、発想から表現に到るまで豊かな個性の発揚の場となって
いる。



【最新特許技術 ⑤】
今回は,ペロストカイト太陽電池製造技術の適応展開の創生事業と新規
材料展開インパクトの可能性を考察してきたが、「氺・海水循環」「超

純水製造」「水素製造」の関連技術を考察する。
---------------------------------------------------------------
1.特開2024-36946( 超純水製造装置及び超純水製造方法 オルガノ株式
   会社
【要約】
図1のごとく超純水製造装置100は、一次純水などの被処理水を受け
入れる一次純水タンク110と、一次純水タンク内の被処理水を給送す
るポンプ120と、ポンプの2次側に設けられた紫外線照射装置140
と、紫外線照射装置の後段に設けられて少なくとも溶存酸素を除去する
溶存酸素除去装置10を備え、製造された超純水の少なくとも一部が一
次純水タンクに循環する。溶存酸素除去装置は、陽極11及び陰極12
と、陽極と陰極との間に配置されてイオン交換体が充填された溶存酸素
除去室23と、を有し、イオン交換体の少なくとも一部は金属触媒が担
持されたイオン交換体であり、陽極と陰極との間に直流電流が印加され
ることで、超純水の製造において、被処理水中に含まれる微量の溶存酸
素などの酸化性物質を効率よく除去でき、さらに溶存水素濃度も容易に
管理できて、良好な処理水質を安定して得る。

図1 超純水製造システムの構成の一例を示すフローシート
【符号の説明】
10 溶存酸素除去装置  11 陽極  12 陰極  21 陽極室  

22,24 濃縮室  23 溶存酸素除去室  25 陰極室  26 脱
塩室  31,33,35 カチオン交換膜  32,34 アニオン交換
膜 100 超純水製造装置 110 一次純水タンク 130 ポンプ
140 紫外線照射装置 150 ブースターポンプ 160 非再生型

イオン交換装置 170    限外ろ過膜装置
【発明の成果】

【特許請求範囲】
【請求項1】 被処理水を順次処理して超純水を製造する超純水製造装置
であって、 前記被処理水を受け入れる受け入れ部と、 前記受け入れ部
の出口に接続されて前記被処理水を給送する第1のポンプと、 前記第1
のポンプの2次側に設けられて前記被処理水に対して紫外線を照射して
紫外線酸化処理を行う紫外線照射装置と、前記紫外線照射装置の後段に
設けられて前記被処理水に含まれる少なくとも酸化性物質を除去する酸
化性物質除去装置と、前記酸化性物質除去装置の後段に設けられて前記
酸化性物質除去装置の出口水を給送する第2のポンプと、を有し、製造
された超純水の少なくとも一部が前記受け入れ部に循環し、前記酸化性
物質除去装置は、 陽極及び陰極と、 前記陽極と前記陰極との間に配置
されてイオン交換体が充填され、前記被処理水が通水する溶存酸素除去
室と、前記陽極と前記陰極との間に直流電流を印加する電源装置と、を
有し、前記溶存酸素除去室に充填されている前記イオン交換体の少なく
とも一部は金属触媒が担持されたイオン交換体である、超純水製造装置。
【請求項2】 前記溶存酸素除去室から排出される処理水の溶存水素濃度

を測定する測定手段と、前記測定手段での測定値に基づいて、前記溶存
酸素除去室に導入される前記被処理水における水素濃度を制御する制御
装置と、をさらに備える請求項1に記載の超純水製造装置。
【請求項3】前記制御装置は、前記電源装置を制御して前記陽極と前記

陰極との間に印加される電流値を変化させる、請求項2に記載の超純水
製造装置。
【請求項4】前記酸化性物質除去装置は、前記陰極が設けられた陰極室
を有し、前記酸化性物質除去装置を通水する前記被処理水の少なくとも一
部は、前記陰極室を通水した被処理水である、請求項3に記載の超純水
製造装置。
【請求項5】前記超純水製造装置は、前記酸化性物質除去装置の後段に

設けられた限外ろ過膜装置をさらに備え、前記酸化性物質除去装置は、
前記溶存酸素除去室に隣接して設けられた少なくとも1つの濃縮室と、
前記陽極が設けられた陽極室と、を有し、 前記限外ろ過膜装置から排
出された濃縮水が前記濃縮室及び前記陽極室に供給される、請求項4に
記載の超純水製造装置。
【請求項6】 前記溶存酸素除去室は、前記陽極である電極板、前記陰

極である電極板、及びイオン交換膜のいずれか1つ以上で区画されてい
る、請求項5に記載の超純水製造装置。
【請求項7】被処理水を順次処理して超純水を製造する超純水製造方法

であって、 前記被処理水を加圧して給送する第1の加圧工程と、前記第
1の加圧工程により給送された前記被処理水に対して紫外線を照射して
紫外線酸化処理を行う紫外線照射工程と、前記紫外線照射工程の出口水
に含まれる少なくとも酸化性物質を除去する酸化性物質除去工程と、前
記酸化性物質除去工程の出口水を加圧して給送する第2の加圧工程と、
 製造された前記超純水の少なくとも一部を前記紫外線照射工程の前段に

循環させる工程と、を有し、前記酸化性物質除去工程は、陽極と陰極と
の間に直流電流を印加する工程と、前記陽極と前記陰極との間に配置さ
れてイオン交換体が充填されている溶存酸素除去室に前記被処理水を通
水する工程と、を有し、前記溶存酸素除去室に充填されている前記イオ
ン交換体の少なくとも一部は金属触媒が担持されたイオン交換体である
、超純水製造方法。
【請求項8】前記溶存酸素除去室から流出する処理水の溶存水素濃度を

測定し、測定された溶存水素濃度に応じて前記陽極と前記陰極との間に
印加される電流値を制御する、請求項7に記載の超純水製造方法。
【請求項9】前記溶存酸素除去室を通水する前記被処理水の少なくとも

一部は、前記陰極が設けられている陰極室を通水した被処理水である、
請求項7または8に記載の超純水製造方法。

2.特許第7513213号 超純水製造装置及び超純水製造装置の運転方法 
 栗田工業株式会社
【要点】
本発明は第一に、一次純水装置と、この一次純水装置で処理された一
次純水をさらに処理する二次純水装置とからなる超純水製造装置であ
って、前記二次純水装置は、前記一次純水に紫外線を照射して第一の
処理水を生成させる第一の紫外線酸化装置と、前記第一の処理水を処
理して第二の処理水を生成させる白金族金属触媒樹脂装置と、前記第
一の紫外線酸化装置の入口側に設けられた一次純水のTOC濃度を計
測する第一のTOC計と、前記第一のTOC計の測定値に基づいて前
記第一の紫外線酸化装置の出力を制御可能な制御手段とを有する超純
水製造装置を提供する(発明1)。

図1本発明を適用可能な超純水製造装置を示す概略図

【符号の説明】
1 超純水製造装置 2 前処理装置 3 一次純水装置 4 二次純水

装置(サブシステム) 5 ユースポイント 11 タンク 12 逆浸
透膜装置 13 紫外線(UV)酸化装置(第二の紫外線酸化装置)
14 再生型イオン交換装置 15 膜式脱気装置 16 予熱器 17
配管 21 サブタンク 22 ポンプ 23 熱交換器 24 紫外線
酸化装置(第一の紫外線酸化装置)25 白金族金属触媒樹脂塔
26 膜式脱気装置 27 逆浸透膜装置 28 非再生型混床式イオン
交換装置 29 限外濾過(UF)膜(膜濾過装置) 30 送給管
31 返送管 41 第一のTOC計 42 過酸化水素計 43 溶存
酸素計 44 第二のTOC計 45 制御手段 46 第三のTOC計
47  第四のTOC計 

3.特開2021-102200 純水製造方法、純水製造システム、超純水製造

 方法及び超純水製造システム 野村マイクロ・サイエンス株式会社
【要約】脱炭酸装置しては、脱気塔、真空脱気塔、脱気膜等が存在する
が、電気脱イオン装置の前段に設置する脱炭酸装置としては、薬液不使
用で運転可能で、かつ装置が小型であるということ、炭酸の除去能力が
高いこと、さらに、DO(溶存酸素)も除去可能という観点から、脱気
膜を用いた膜脱気装置(MDG)が用いられることが多いが、この膜脱
気装置は、多数の中空糸を束ねた中空糸膜からなり、この中空糸間の隙
間は、例えば150μm程度と狭くなっている。そのため、膜脱気装置
は異物に対して脆弱な構造である。 以下略

図1
【発明の効果】

以下略
                       このシリ-ズつづく

 懐かしの映画音楽 『カン・カンより アイ・ラヴ・パリ』





● 今日の寸評:森を見て木を見ず
 環境問題問題を考えている割には、周りにはその気配がないと言うこ
 で園芸関係を一気に、電動化することに決める。まずは、除草機と剪
 定機の「完全電動化」。問題は「コスパ」。そうです、「完全再エネ
 化」という「森」を身近な「木」からという10年経過です。




お悔やみ】 南町の吉岡幸弘様が逝かれた。コロナパンデミックの直
 前で「サロン」の活動の中核者でで、色々とご指導戴いた。背筋が通
 ったおかたで、JRの駅長、黄綬褒章授与されていた。長い間有り難う
 御座いました。享年八十八                合掌
   
                           
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