<4月の鑑賞予定映画>
~気がつけば、私、ひとりじゃなかった。~
2012年 日本映画 (2012.04.21公開)
配給:角川映画 上映時間:120分
監督:沖浦啓之
原案&脚本:沖浦啓之
作画監督:安藤雅司
音楽:窪田ミナ
主題歌:原 由子 『ウルワシマホロバ ~美しき場所~』
声の出演:美山加恋・・・・・宮浦もも
優香・・・・・・・・・宮浦いく子
西田敏行・・・・・イワ
山寺宏一・・・・・カワ
チョー・・・・・・・・マメ
<見どころ>
『人狼 JIN-ROH』で世界の注目を集めた沖浦啓之監督が、7年の製作期間をかけて完成させた
感動の長編アニメーション。父から遺された一通の手紙を胸に、瀬戸内海の島へと移り住んだ少女が
体験する驚きに満ちた日々を生き生きと描き出す。
作画監督に『千と千尋の神隠し』の安藤雅司があたり、作画を『AKIRA』の井上俊之や『猫の恩返し』の
井上鋭らが担当する。肉親との離別を体験した主人公の再生のドラマがしみじみと胸に響く。
<ストーリー>
父親を亡くしたももは、11歳の夏に母と2人で東京から瀬戸内の小さな島へとやって来る。
彼女の手には、「ももへ」とだけ書かれた父からの書きかけの手紙が遺されていたが、その真意は
ついにわからずじまいだった。ももは仲直りできないまま逝ってしまった父親のことで胸がいっぱいで、
慣れない場所での新しい生活になかなかなじめずにいた。
<感想>
予告編から観ようと思っていた1本。
沖浦監督が7年かけて費やしたというだけあって、丁寧に作りこんでいます。
特に背景画の丁寧さには、目を見張るものがありました。
質感が、ちょっとマットな感じで、建物の細部まで細かく描かれたクオリティの高さは凄い。
背景描写は、美しいの一言に尽きます。
父親とケンカして仲直りしないまま死別してしまい、そのことを悔やんでいたももは
新しい土地に引越しても、その気持ちがなかなかぬぐえない。
そして、同じようなことを今度は母親にも言ってしまう。
思春期に必ず親とぶつかってしまう過程を描いていて、共感しちゃったり
母親は、急に夫が亡くなり、喪失感いっぱいなのだが、子供を育てなくてはいけないので
泣くに泣けない気持ちもよくわかります。
母親の声は、優香さんが担当しましたが、意外や意外。お上手だったので驚きました。
今後、声優さんとしてのお仕事が増えてもおかしくないと思います。
それにしても妖怪は、かわいくなかった・・・・いわゆるキモカワ系なんですかね?
でも見ていくうちに、なんだか慣れてしまいました。
カッパ風の妖怪は、山寺宏一さんが担当でしたが、さすがですね~。 声、大好きっ。
作品全体の印象は、どこかジブリっぽいな・・という印象。
水滴は、まっくろくろすけに見えるし、 橋を渡るくだりは、猫バスを連想するし
妖怪がいるというのは、どこか「トトロ」を連想させます。
で、この丁寧すぎるぐらいの作り方の感じは、「おもひでぽろぽろ」を思い出させます。
全体にほのぼのしたハートフルな作品。
幅広い年代で観られる映画ですが、個人的には大人や親子連れ(特に思春期のお子さん)
での鑑賞をオススメします。
点数:8点 (10点満点)
~予告編~