つぶや句

夢追いおっさんの近況および思うことを気まぐれに。

暑気払いでもやりますか

2007-08-05 11:16:27 | ちょっとした出来事
友人F氏から「一杯いきますか」と電話がかかってきた。
もちろん二つ返事でOKである。

F氏とは昨年の暮れ以来で、最低でも年一回は飲もうと
約束しているのだ。

彼が車で迎えにきてくれ、二人して一旦彼の家へ寄り、
車を置いてぶらり歩きで近くの店で飲むのである。
約8ヶ月ぶりのF氏だが、少しも変わらずはつらつとしていた。

この日は丁度この地域の夏祭りで、浴衣姿の人たちが大勢
歩いていた。
やっぱり浴衣の風情はいいもんだ、不思議に見ただけで気持ちが
なごんで、改めて日本人だなあと思ってしまう。
いつまでもこういう祭りは続けてもらいたいもんである。

私と友人は出店でビールとネギ間を買って、飲みつ食べつつ
祭りの人混みにまぎれていった。

空はまだ明るかったが、雨雲が覆い始めていた。
予報では時折り雷雨がくるとのこと、祭りが終わるまで
天気がもてばいいがなあ…と思いつつ、二軒目で飲んでいると
いなびかりがし始め、どしゃぶりとなった。

祭りは佳境に入ったところだったので、「あ~あ気の毒になあ」と二人で
話していると、雨に追われた子供たちが3~4人店に逃れてきた。
店の主人も子供たちが空いているテーブルに着くのをにこやかな顔で眺めている。
祭りは地域の人たちの気持ちを一体化させていた。
その後、又数人の子供たちが入ってきて、テーブルは一杯になった。
誰が調達したのか串ダンゴが配られ、子供たちはそれをほうばって、
わいわいやっている。

私たちも雨が上がるまでは店を出るわけにもいかず、
飲み屋はみんなの雨宿り場となった。
やがてすぐに雨が上がり、めいめい店を出て行った。

私たちはしたたかに酔って、駅で別れた。
彼は田んぼを持っているので、今年の台風での被害はなかったのか、
私の会社の移転のことなど、もっと話したいことはあったのだが、
何となく祭りに飲み込まれてしまったようだ。

駅のホームから空を眺めると、音のないいなびかりが間断なく
空を照らしている。
もう祭りの笛の音は聞こえず、静かな夜が戻った町を後にした。

また飲みましょう、そして今度はゆっくり話しましょう。



コメント
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