岩で組み合わされた防波堤は、いわば波止場みたいに
なっていて、陸から海へ突き出ている。
それがここでは4~5基ほどあって、そのうちの一つに
乗って釣っているのだが、竿先はピクリともしない。
広く探るため、左から右へと広角に投げてリールをゆっくり
巻いてくる。しかしサッパリ手答えがない、竿に生体反応を
まったく感じないのである。
ま…ここは一服…と、置き竿にして座って海を眺めた。
少し波が出てきたようで、時折りドーンと足元の岩を
打ち付けてくる。
カミさんと娘は少し怖くなってきたようで、「わあー大丈夫?」
などと叫んでいる。
どうやら潮が満ちてきているようで、段々防波堤の潮位が
上がってきているのだ。
さて…とそろそろ上げてみるかとリールを巻き上げてくると、
何やら抵抗感がある。「ん?」ハリに何か掛かっているではないか。
「なんじゃこりゃあ」ホヤのような、イソギンチャクのようなもので、
直径5センチ程のまるい形をしている。うごめいているので、
生き物であることは確かであるが、初めて見るしろものだった。
「何それぇ~」と娘が興味津々に覗き込んできた。
私はハリから外して海へ放り投げた。
それからもう1つそいつが掛かってきたので、
「どうなってんだ」とまた放り投げた。
「こりゃだめだにゃあ」と置き竿にして、また海を眺める。
「もうそろそろ帰ろうか」とカミさんから帰るコールだ。
時間は3時を回ろうとしていた。
帰りに母の入院している病院に寄る予定なので、
できれば早めに寄りたいのである。
しかし、釣り人の性としてはこのまま帰れないのだった。
「後30分!」と告げて、竿を振った。
しかしいっこうにアタリらしきものはない。「ダメか…」
30分過ぎようとして最後にリールを巻いていると、「ゴツ、ツ…」
と、あきらかなアタリが来た、「ン…」あまりにふいに来たので
最初のアタリで掛けることはできなかったが、次にきたアタリで…と
ジ…と待ったが、それっきりだった。巻き上げると餌はなくなっていた。
「もう3時半まわったよ」と言うカミさんに、「後30分!」
と叫んでいた。
なっていて、陸から海へ突き出ている。
それがここでは4~5基ほどあって、そのうちの一つに
乗って釣っているのだが、竿先はピクリともしない。
広く探るため、左から右へと広角に投げてリールをゆっくり
巻いてくる。しかしサッパリ手答えがない、竿に生体反応を
まったく感じないのである。
ま…ここは一服…と、置き竿にして座って海を眺めた。
少し波が出てきたようで、時折りドーンと足元の岩を
打ち付けてくる。
カミさんと娘は少し怖くなってきたようで、「わあー大丈夫?」
などと叫んでいる。
どうやら潮が満ちてきているようで、段々防波堤の潮位が
上がってきているのだ。
さて…とそろそろ上げてみるかとリールを巻き上げてくると、
何やら抵抗感がある。「ん?」ハリに何か掛かっているではないか。
「なんじゃこりゃあ」ホヤのような、イソギンチャクのようなもので、
直径5センチ程のまるい形をしている。うごめいているので、
生き物であることは確かであるが、初めて見るしろものだった。
「何それぇ~」と娘が興味津々に覗き込んできた。
私はハリから外して海へ放り投げた。
それからもう1つそいつが掛かってきたので、
「どうなってんだ」とまた放り投げた。
「こりゃだめだにゃあ」と置き竿にして、また海を眺める。
「もうそろそろ帰ろうか」とカミさんから帰るコールだ。
時間は3時を回ろうとしていた。
帰りに母の入院している病院に寄る予定なので、
できれば早めに寄りたいのである。
しかし、釣り人の性としてはこのまま帰れないのだった。
「後30分!」と告げて、竿を振った。
しかしいっこうにアタリらしきものはない。「ダメか…」
30分過ぎようとして最後にリールを巻いていると、「ゴツ、ツ…」
と、あきらかなアタリが来た、「ン…」あまりにふいに来たので
最初のアタリで掛けることはできなかったが、次にきたアタリで…と
ジ…と待ったが、それっきりだった。巻き上げると餌はなくなっていた。
「もう3時半まわったよ」と言うカミさんに、「後30分!」
と叫んでいた。