つぶや句

夢追いおっさんの近況および思うことを気まぐれに。

2011「奈邪」へ②「撃沈!」

2011-04-06 03:50:46 | 絵・まんが
佐奈川での菜の花見を終えると、再び「奈邪」へと戻った。前と同じ席に
着くと、アイスコーヒーを頼んだ。今日は閉店まで居る予定なのだ。
というのは、案内状を出しているので、誰か知り合いが来るかもわからないからである。

「いつ居るの?」と事前に連絡してくる人もいるし、日時を決めて
待ち合わせる場合もある。旧友が多いので、みんな久しいのだ。

まあ…マスターにしてみれば、ちゃんとした客ともいえないようなわたしが
一日いると少々ウットウシイでしょうが、多くても土・日の2日なので、
御辛抱賜りますようお願いしますデス。

わたしはアイスコーヒーを飲みつつ、俳句手帳を取り出して、俳句を
ひねり始めた。ここ豊川は自然が豊富なので、俳句作りにはもってこいなのだ。

   座り折る 膝の菜の花 たゆましむ

   菜の花に 溺れて食べる にぎりめし

そのうちに、数組のお客が入ってきて、一組がわたしの席の隣りに座った。
「tyainsiutunamoktiu」「ん?」見るとはなしに、隣りにさりげなく死線を
送ると、どうやら外国人の男性が一人いるではないか。

隣りに座っているのは奥様らしき日本の方のようだ。流暢な英語で旦那さまと話を
している。向かい側には奥様のお母さんらしき方が座っていて、こちらとは
日本語の会話だ。

ひとしきり世間話などした後(聞き耳を立てていたわけではないので、多分…)
「この人元漫画家だって」と言っているではないか。「フフフ…おもしろいわ」
どうやら、漫画でつづったわたしの自己紹介ファイル「はいまん彩」を
見てくれているようだ。何だか照れくさい…。ちょっと間をおいて、「フ~ンこの人、
魚が得意みたいねえ…」コ…コホン…。

きょう新しく作ってきたファイルを感想帳の横に置いていたのである。どうやら
それを持ってきて見ているようなのだ。なんだか面映ゆくなって、わたしは目を
こすったりして目をつぶり、しばし寝たふり…。

    うららかに 眠りし猫の 耳うごく

当然、聞き耳はダンボのようになっている。隣りに作者が居ようとは知る由もなし。
まあ、こういうことはままあって、普通はこのあたりで終わりに近づくのだが、
「エ~何なに…愛しの〇〇」「ゲッ!」この瞬間わたしは固まってしまった。
忘れていたが、この「奈邪」には我が過去の、“忘れようとして思い出せない”
マンガがあるのだ。

よく元アイドルなどが、デビュー当時の映像など見せられて、恥ずかしがるが、
まったく同じような心境なので、よくわかるのだ。ひたすら恥ずかしい。

わたしは確認してなかったが、いつの間にかマスターが置いたに違いない。(泣)

それを見ているのだ。「フムフム…ふふ…」「作者は川〇一〇っていう人なの…」
「ネットで調べれば分かるかもね」ゲゲ…。

    それだけはお許しください

わたしは俳句手帳に思わずこう書きこんでしまったではないか。
「ぼくもネットで見つけたんですよ」とマスターが追い打ちをかける。

後で、マスターの娘さんが言ったのだが、わたしは顔が真っ赤になっていたそうな。
おまけに、お隣さんたちは、時折私の方を見ていたらしい。

わたしは、隣りから顔をかくそうと、段々後ろ向きになっていったのである。
きっと顔は、あの変幻自在に体色を変えることができるアオリイカのように
なって、赤くなったり青くなったりしていたに違いない。

そんな隣りの挙動不審のイカオヤジを怪訝に思って見ていたのだ。
「ぼくはイジワルだから何でも喋ってもらおうと紹介しなかったんですよ」
と、心やさしきマスターはほくそ笑んだ。

わたしはこの日「奈邪」にて撃沈してしまったのである。長~い1日だった。

★マスターにまたまた頂いたネーブルと豆腐のおいしかったこと、
どっちも絶品でした。

ありがとうございました。












    
コメント
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