つぶや句

夢追いおっさんの近況および思うことを気まぐれに。

キスよ尾をふれ

2007-10-08 08:20:32 | ちょっとした出来事
海を一望しつつ昼飯を食べた後、いよいよ釣りを
やるべく、クーラーボックスを肩に場所移動である。

幾つかある防波堤で、釣り人が誰も乗っていない所
をめざして行った。

途中の浜で投げ釣りをしていたおじさんに「どうですか?」と
聞くと、「全然だめだねえ」と眉根を寄せて言った。

夏に“釣れる”と感じた予感は、グラグラ…と揺らいできた。

それでも気を取り直して誰も乗っていなかった防波堤の
先端に陣をとった。

この防波堤は岩を敷き詰めたもので、歩くたびに靴裏から
ゴツゴツとした肌触りが伝わってくる。

よく見ると、周りの海には濁りが入り、青のり状の物が
無数に舞っていた。「ヤバ…」釣り人が嫌う“底荒れ”というやつで、
魚が口を使わないのである。ガラガラと予感が崩れていく…。

それでもめげず臆せず、釣りの支度に取り掛かった。

カミさんと娘も遅れて防波堤に乗ってきて腰を降ろし、
「ワ~いい波音…」と二人して潮騒を味わっている。

やっと釣り支度が整い、餌の青イソメを付けて第一投!、
約20mは飛んだであろうか、まあまあである。

天気はうっすらと雲が漂う晴れ間で、文句なしなのだが
他の防波堤でも誰も魚を釣り上げてる様子はない。

時折りカモメが間近を腹を見せて飛んで行く。
蒼い海、頬を撫で行く潮風、足元の岩を打つ波音…
日ごろの町の喧騒を離れて、たまにはこうして大自然の
懐に抱かれてみるのもいいもんだ…とつくづく思った。

後は、竿先がググッとくれば…。



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キスの夢

2007-10-07 06:20:53 | ちょっとした出来事
三連休を前に母を見舞いに行ったとき、母が
「お前と釣りに行った」と言うのである。

母とは一度も一緒に釣りなど行った事はなかったし、
ましてやいま母は寝たきり状態なのである。

「エ…行ってないよ」と言うと「ン…??」と不思議そうな
顔をしている。

どうやらしばらくベッドの上ばかりだったから、私と釣りに
行った夢が、現実とごっちゃになったらしい。

そんなやりとりから、ふ…と今年の夏キス釣りに行こうとして
行けなかったことが思い出された。

ちょうど明日から3連休である。ムクムクと釣りへの
いざないが頭をもたげてきた。

「あした海を見に行くぞ!」と、帰り着くなり家族に宣言した。
釣りに行くと言うと、あまり好きではないカミさんに
渋られるのを恐れたのである。

作戦成功で、スンナリ受け入れられ、「じゃあオニギリと
卵焼きとウインナと唐揚げでいいよね」と、カミさん我が家の
ピクニック定番メニューを口にした。

私がいそいそと釣り道具を準備し始めると「ハハ~ン」
というカミさんの視線が突き刺さったが、おかまいなしに
しまい込んでいたクーラーなど出してきて、釣り道具の
店を広げた。

当日は天気上々、かんかん照りでもなく適度に曇った
理想の天気だった。

約40分ほど車を走らせると、海が見えてきた。
「ウワ~きれ~い」とカミさんの声、前回は
娘と二人で来たので、カミさんはここの海を見るのは
初めてなのである。

防潮堤近くの原っぱに車を止めて、海を一望するとこへ降り立った。
近くにマリンパークのような所があって、この浜辺にも
あずまやや、ベンチが数基あった。
うれしかったのは近くにトイレが設置してあることだった。

私はせっかくだから砂地で食べようと言ったのだが、二人は
はやベンチで弁当を広げ始めたのである。時間はすでに
12時を回っていたのだ。やむなく私も一緒に昼飯をパクついた。

やはり海を見ながらの食事はうまい。水平線の向こうには
うっすらと他県の山並みが見え、大小の船が行き交っている。

ちょと離れたお隣りのベンチでは、おじさんが海を眺めつつビールを
あおっていた。海の近くに住んでいる人はうらやましいと
思った。なにせ海を肴に真っ昼間から酒を呑めるのである。
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母の水やり

2007-10-05 06:21:30 | ちょっとした出来事
仕事が終わると、帰りがけに入院している母を
見舞いに行く。車で約30分である。

早番の時は遅くともP・M3時には仕事が終わるので、
3時半に着いて、4時にはもう帰ってくる。
翌日がA・M2時~3時には起きなければならないからだ。

遅番の時は5時に仕事を終えて病院に行き、5時半から
始まる夕食を食べさせてから、家に帰り着くのが
7時頃である。

帰り着くとすぐにするのが、玄関周りにある植木への
水やりだ。

母が毎日心を込めてやっていた水を私がやるのだが、
朝からの疲れもあって、ややおざなりにやってしまう。

「ごめんな、おふくろのようにはいかなくて…」と
心で謝りつつ、ジョウゴで水をやる。

本当は2回たっぷりやらなくてはいけないとこを
1回で済ましてしまうのである。

そんな日々の中、先日ふ…と気がついたら、一つの植木が
青い花を一輪咲かせていた。

「オ、オ~あれで咲いたのか…」思わず感動してジッと見つめて
しまった。彼らも必死で生きているんだ…と改めて思い知らされたのだ。

考えてみると鉢の上に根ざす彼らは、まさに生殺与奪を人に
ゆだねているのである。

心して水をやらなければ…と、しみじみ思うようになった。



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新しき出会い

2007-10-01 06:42:28 | ちょっとした出来事
ここのところ、母の入院のことや本の制作などで、
すっかり「はいまん彩」が描けず新作どころか、お絵かきすら
出来てなく、ストレスがピークに達してきた。

そしてやっとのことで本の形が決まったので、何とか
絵を描き始めれそうである。

そこで自分にプレッシャーをかけるべく、最近あるサイトで見つけた
ギャラリー喫茶に行ってみることにした。

私が最初に作品展示をさせていただいたのは、市内の
「神宮茶屋」というギャラリー喫茶だったのだが、そこが
終わってしまって、以来いずれも市外での展示が続いていた。

あまり遠いと案内状が出しづらくなってしまうのである。
我が拙作でも毎回来てくださる方もいるので、なるべく
近くでの展示を…と考えているのだが、なかなか我が近くには
無料展示のギャラリー喫茶が見当たらない。

なにせ、つましい生活をしているので有料の展示場は
きついのである。

サイトで見つけた店は、「ロング・ウイロー」という
ギャラリー喫茶で、我が区とは、ちと遠いが市内である。

市内に一箇所はほしかったので、休日に母の見舞いがてら
一家でうかがった。

車で約45分ほどだったが、すぐにわかった。
入り口のドアがちょっと開けてあり、まだ誰もいなかった。
店内はそんなに広いとは思わなかったが、大小の油絵が5~6点
掛かっていた。私の絵であれば、10点前後というところか。
なかなかいい雰囲気の店で一目でここで展示したいなあ…と思った。

私は一巡り絵を見回して4人掛けテ-ブルに座って待った。
しかしだーれも出てこない。よく見るとカウンターの
上に“誰も居ないときには、これを鳴らしてください”と書かれてあり
小さな吊りがね状の鈴が置いてあった。さっそく鳴らすと女性オーナー
が出てきた。一見してキリリとした感じのオーナーだった。

3人でハーブ入りカレーを食べて満足した後、(おいしかったです)
持って来た作品のカラーコピーの見本を見ていただいた。

オーナーは展示を快諾してくださり、空いていた来年の5月に
展示していただくことになった。(1ヶ月)

店を後にした車中で、前回の「奈邪」のようないい出会いがあれば
いいなあ…と思いつつ母の病院へと向かった。

何はともあれ、新作をバリバリ描かなくっちゃあ…




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