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ぽかぽか春庭「2003年のステップバイステップ」

2015-08-22 00:00:01 | エッセイ、コラム
20150822
ぽかぽか春庭知恵の輪日記>2003三色七味日記(12)2003年のステップバイステップ

 2003年8月の日記再録を続けています。
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2003/08/29 金 晴れ 973
日常茶飯事典>HPビルダー3 ステップバイステップ

  「ステップバイステップ日本語教授法」をHPビルダーにコピー。私自身のシラバス授業進行に合わせて編集したものだから、私にとっては価値のある編集だ。しかし、すぐれた編集の日本語教授法の本が山ほどある中、私が書いたものなど出版するほどのものではない。

  自費出版で100部印刷しても、年に20人30人の学生に強制的に買わせて売り切れるまで5年もかかる。
  だが、「日本語教授法」の本を買おうとまでは思わないけれど、HPで無料で見られるなら、「日本語教育」というものがどんなことをやるのか、ちょっと覗いてみよう、という人に役にたつかもしれない。

  名前を仮名に変える必要はないが、一太郎で作ったページは、罫線がコピーされないので、表を作り直すのがめんどうだ。分っている人には、もっと効率のよい方法があるのだろうが、ことばを打ち込む以外はわからないので、実にたいへんだ。ワープロ機能以外で使うのは、インターネットとメールだけ。HPビルダーが、はじめてのワープロ以外のソフト導入なのだ。
  夫の事務所パソコンに一太郎をインストールしたいというので貸したかわりに、エクセルを借りてこよう。エクセルを覚えるのもたいへんそうだが。

本日のふみ読み:自分で書いた日本語教授法、いいと思うよ、ただならば


2003/08/30日 土 曇り
日常茶飯事典>松岡正剛トーク

  「たべてるとき、ねてるとき、おふろに入っているとき以外、お母さんはパソコンの前にいるね。お母さんが仕事もしないでパソコンであそんでいるんだから、ぼくだって、宿題よりゲームだ」と、息子。こんなふうに寝る間食べる間を惜しんで取り組める、夢中になって遊べる「遊び道具」が見つかったことは、老後の計画にいいと思うよ。でも、それが夏休みの宿題をやらないことのいいわけになるのか?ならん。

  夕方池袋へ。ジュンク堂で松岡正剛トークショウ。4階喫茶店の狭いスペースにぎっしり椅子を並べて、60人くらい入っていた。思いの外、若い人たちも多かった。編集学校の生徒たちかな?皆、好奇心旺盛な顔をしている。しかし、私の隣にすわったお嬢様は、最初から最後まで居眠りをしていた。せっかくの面白い話なのに、もったいない。

  松岡と本の関わりについて。編集者として『遊』や『全宇宙史』を作ったときのエピソード、読者として本に対する姿勢、千夜千冊のこと。著者として本にかかわるときのこと。

  著書の中や、インタビュー記事などを注意深く読んでいるコア読者にとっては「周知のように」なことかもしれないのだが、私にとって初めて知ったトリビアがいくつかあって、とてもおもしろかった。松岡が脳内圧力が高くなって入院したことは『フラジャイル』や他の本に書いてあるが、その原因は早稲田時代に議長を勤めていたころのこと。デモに出て逃げ遅れ、機動隊にしたたか棒で後頭部を打ちのめされた。そのときの怪我の後遺症がでたものであったと。
  また、生い立ちについて、京都呉服屋のぼんぼん育ちかと思っていたのだが、実は大学4年生のとき父親が当時の金額で500万ほどの借金を残して死去。その借金返済を遺産として受け継いでの社会人生活スタートだったこと。などなど。

  デモで逮捕され、留置所刑務所を経験した者、政治活動によって怪我を負った者、自分を原因としない借財を背負う者に対して、私は無条件で「私よりエライ」と尊敬の念を持つ。私は怪我もせず親の借金も負わなかった。松岡は、すでに2つの点でソンケー。
  もうひとつ、私が無条件でエライと思う人は、ハンディキャップを持っていてもそれにうちのめされることなく生きている人。ハンディキャップを持つ人に寄り添っている人。「頭と性格と顔」が悪かったことは私にとってハンディだったが、手足目耳などのハンディは、今まではなかった。

  『山水思想』のサイン本を売るというので、ミーハー心が動いたが、4700円の本はすぐには買えない。図書館で読んでから、どうしても手元におかなければ、と思ってから買おう。

  門前小僧の先生が来ていたので、あいさつした。今期は申し込まない、来期にするといったら「正式な申し込みは締め切りましたが、まだ、間に合いますからメールだして」と言われた。まさか「電子レンジがこわれたので買い換えねばならず、圧力鍋もこわれてしまい、自分のための10万円が用意できません」なんて理由は言えないから「はい、じゃあ失礼します」なんて曖昧な笑顔で会場を出た。

  トイレに行ったら、隣の席のいねむりお嬢様たちが眠気覚ましにであろうか、鏡の前でメーク中。関西弁のおしゃべりを聞いていたら、彼女たちは(たぶん)手○○学院大学の学生。「あいさつせんと、このまま帰っちゃってええんやろか」「ええやん。けど、ほかの人ら、うちらと違うな」「あの人たちにとっては、センセー特別な存在なんやろね」「うちらにとっては、フツーにセンセーなんやけどね」というような会話を交わしている。
  「フツーに先生」というのは、授業中話したり課題を出してレポートを書かせたり、成績をつけて単位をくれたりする、他の教授たちと同じ、という意味だろう。松岡の考え方や著作に惹かれて集まった他のファンとは、どうも印象の違うお嬢さんたちだと思っていたら、松岡ファンではなく「フツーに女子学生」の人だった。もしかしたら、、夏休み中東京に遊びにいく者がジュンク堂でのトークを聞くと、前期の出席が不足した分を穴埋めして出席回数に含める、というワケアリだったのかも知れない。
 
本日のつらみ:自己開発より圧力鍋

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20150822

 こんな具合に、2003年にブログサイトをたちあげて、12年間せっせと駄文をUPしてきて、誉められもせず苦にもされず、白髪としわが増えたのみの日々でありました。

 12年の間に、娘も息子も成人したけれど、パラサイトシングルであることは変わらず、母はパラサイトの食い扶持稼ぎに、中国赴任を2007年2009年とこなし、今回は、はるばるミャンマーへ。老いの身を案じながらの赴任でしたが、思った以上に老体は弱っていたことを実感する毎日。少々へこみながら最初の半月をすごしました。
 8月後半、少しは当地の湿度100%生活に慣れていきたいと思います。

<つづく>
コメント (4)
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