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ぽかぽか春庭「娘と熱海梅園」

2019-03-09 00:00:01 | エッセイ、コラム

 熱海梅園3月2日

20190309
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2019十九文屋日記早春はるのうた(4)娘と熱海梅園

 娘といっしょに熱海温泉へ行ってきました。
 娘は学生時代、地理学授業のフィールドワーク地として熱海に来たことがあります。息子は学生時代に友人たちと熱海に泊まりました。
 で、私は、69歳にして初めての熱海温泉。東京の人はだれでも一度くらいは熱海で温泉に入るのに。
 温泉名所の上州生まれだもんで、帰省するたびに温泉に入り、山の温泉はあちこち行きましたが、海を眺めながら温泉に入るということがなかったのです。

 子どものころ、熱海は関東の新婚夫婦がこぞって出かける新婚旅行地として知られていたし、若いころは、会社慰安旅行の定番。熱海と言うと、小説金色夜叉の「貫一お宮の像」をはじめ俗っぽさの代表、みたいに感じていました。温泉に入って、秘宝館の展示物を職場の男どもがウッヒヒと眺めてきて、宴会でがぶ飲み、夜は麻雀大会というイメージの熱海でした。だから熱海に何の魅力も感じなかったのです。温泉に入るなら山の温泉、と思っていました。

 娘が熱海に行ったときは、「昔は繁盛したのに、バブル崩壊後、町全体が地盤沈下、おみやげ店街は、典型的なシャッター街」というさびれ具合の時代でした。
 それが、「団体客にたよらず、熱海自身の魅力を発信していく」という方法でV字回復。今では若者も海外からの観光客も訪れる「日本を代表する温泉地」の地位を取り戻した、というので、まあ、いつかは行ってみようかと思っていたのです。

 下水道マンホールもちょっと小ジャレた熱海温泉


 3月2日夜、息子は友人たちと飲み会があり、友達の家での「徹夜イエ飲み」という予定だというので、娘が「母娘旅」を企画しました。
 娘が旅行店に予約に行って、往復の踊り子号とホテルと全部手配してくれました。
 ホテルは「全館禁煙」「オーシャンビュー」のふたつを条件として、海辺の後楽園ホテルになりました。

 3月2日朝、9時20分発特急踊り子号グリーン車に乗車。日ごろ、グリーン車なんぞ使うことはないのですが、今回は奮発。

 撮り鉄の小学生に交じって踊り子号を撮影。


 私は、娘とのふたり旅というだけでウキウキです。娘の生活時間にしては早起きして、午前中は「ボーっとしてる」はずの娘も、海が見えてきたら「海だ!」と喜び、踊り子号車内販売が今月半ばで終了するというので、せっかくだからと、記念にコーヒーとお茶を買い、ぼうっとしている間もなく熱海駅着。
 車内販売員さんは、あと3回で踊り子号乗車は終了となり、今後は金沢新幹線などで販売するそうです。販売員さんも「お花見の時期まで延長してもよかったと思うんですが、終了してしまうの、残念です」と言っていました。JRもコスパ重視で、人件費の割に売り上げが低い路線は車内販売中止みたいです。

 販売員さんにOKをもらって、最後から4番目の乗車を記念撮影させてもらいました。美人販売員さんにコーヒー淹れてもらうのも最初で最後。



 駅前バスターミナルから、元箱根行きのバスにのりました。初日のメインイベントは熱海梅園の梅見ですが、梅見の前に来宮(きのみや)神社へ。

 息子が熱海で来宮神社にお参りしたとき「ご神木大楠の周囲、一回めぐるとに1年寿命が延びる」という伝説があった」というのを聞いて、「こりゃ30周くらいしてこなきゃ」という気になったのです。

 まずは、参道大鳥居前の鳥居前で記念撮影。


 参道右側の第二大楠のまわりを一周。
 樹齢1300年。300年前の落雷で幹が割れたけれど生き延びた、霊験あらたかな巨樹です。


 本殿参拝のあと、樹齢2000年超という大楠のまわりを回りましたが、娘は一周で「疲れた、1年寿命が延びたから、まずはこれでいいか」と休憩入り。


 私は「1周で10年寿命が延びるという宇宙幸福原っぱ教のワタクシルールを作り、もう一周する」ことに。20年伸びました。
 「2周すれば20年伸びるから」とワタクシルールを教えると、日ごろ歩いていない娘ですが、がんばってもう一周しました。第2大楠のまわり1周とあわせれば、30年は寿命伸びた、、、はず。信ずるものも信じない者も、大楠さまの霊験あらたか。
 1300年の大楠も2000年の大楠も、木霊が住んでいそうな巨樹でした。

 参道入り口の鳥居前の神社直営お休み所で「軽いランチ」として金目鯛茶漬けを食べて、タクシーで梅園へ。どうしてランチを「軽く」したかというと、晩御飯はホテルバイキングだから、満腹にしちゃダメなんです。

 

 娘の計画では3月2日土曜日がMOA美術館で3日日曜日が梅園だったのですが、日曜日雨の予報でコースが逆になりました。
 梅園は、3月3日が「梅まつり最終日」です。園内の梅はもう盛りをすぎて「名残のひと咲き」という雰囲気でした。ホテル宿泊予約表を見せて入園料ひとり100円。

 息子が熱海梅園に来たときは雪の次の日だったのだとか。「雪と満開の梅」の写真をケータイの画像フォルダで見せてもらってきた娘は「う~ん、オト―ト君の梅満開写真から見ると、だいぶ、たそがれているなあ。園内いっぱいに広がる梅の花を期待していたのに」と言っていましたが、梅まつり最後の日、ということは、もう梅も終わりということなので、仕方なし。梅の花以外の見どころもたくさんあったし、広い園内くまなく散歩しました。

 

 見どころその1 梅見の滝。「オトート君が滝の裏側に回れる、と言っていた」と、先達の観光案内どおりに裏側から滝を覗くことに。美術館の脇の太いパイプで水をくみ上げている人工滝だと思いますが、流れ落ちる水を裏から見る遊び心、楽しかったです。

  

 見どころその2 澤田政廣記念美術館。
 文化勲章受章者で熱海市名誉市民という澤田政廣(1894-1988)、私は全く知らない彫刻家でしたが、作品を見ることができました。
 娘は建物の天井ステンドグラスが気に入り、ステンドグラスのクリアファイルを買いました。私も絵葉書セットを買い、青い鳥さんへの「I'm aliveシリーズ」に使います。今月で960枚になります。

 園内撮影禁止なのでステンドグラスの画像借り物


 外の彫刻は撮影できます。「蒼穹」1960


 見どころその3 中山晋平記念館。


 作曲家中山晋平(1887-1952は、私も知っていました。2階のビデオから流れるカチューシャの唄もゴンドラの唄の♪命短し恋せよ乙女も、波浮の港も東京行進曲も、みんな歌える。私が子供のころの「なつかしのメロディ」でした。娘は「母、全部歌えるんだね」と言う。娘もいくつかの童謡は知っていました。

 見どころその3 金大中と森喜朗が熱海梅園で歓談したことを記念して作られた韓国庭園などもまわり、庭園の近くで梅まつりイベントのひとつ「猿回し」を見物しました。見に行ったときにはほとんどの芸は終わっていて「最後にいちばん高い棒を飛び越えます」という大技棒高跳びを見ました。ちょっと怖がって見せたり、なかなか芸がこまかい。

 私のポリシー「大道芸は15分見物100円30分200円感激したら500円」なのですが、娘は「お猿さん、かわいいから500円あげる」と奮発。記念のケータイストラップをもらい、さらにおさるさんとツーショットの写真も撮らせてもらいました。

 戦豆社中のゆずさんと2歳のぽんずちゃん。コンビを組んで2年。修業後、デビューして1年目のフレッシュコンビです。


 熱海梅園の梅まつり、満喫してホテルへ。次回、チェックインのあとホテルの部屋で。

 きょうのわたし。
 盛りをすぎた枝垂れ梅と、大幅に盛りをすぎた姥桜、、、、、(心の中は満開69歳。気は心)



<つづく>
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