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ぽかぽか春庭「かこさとしの世界展 in 八王子夢美術館」

2022-01-16 00:00:01 | エッセイ、コラム


20220116
ぽかぽか春庭アート散歩>2021アート散歩拾遺絵本の世界(1)かこさとし展 in 八王子夢美術館

 2021年12月18日、八王子夢美術館で「かこさとしの世界展」を観覧。
 2020年に、コロナのためにいったん中止となった展覧会の再開です。
 会期:2021/12/3(金)〜2022/1/23(日)」

 「からすのパン屋さん」などの絵本を楽しんだこと、娘が保育園の学芸会で「どろぼう学校」を上演したことなど、なつかしくて、娘が「八王子は遠いけれど、行きたい」と、希望したのです。
 八王子駅からバスで富士美術館へ行き、エジプト展を見てから八王子夢美術館へ。

 

 かこさとし(1926- 2018 )についての八王子夢美術館口上
 2018年、日本を代表する絵本作家かこさとし(加古里子)が92歳でこの世を去りました。かこは、32歳の時に最初の絵本『だむのおじさんたち』(1959年/福音館書店)を出版して以来、「だるまちゃん」シリーズ、「からすのパンやさん」シリーズといった物語絵本から『かわ』、『地球』、『海』といった科学絵本、絵画や歴史、健康にいたるまで、その多岐にわたる著作は生涯600冊を超え、現在でも子どもたちをはじめ多くの人々に親しまれています。
 かこの創作の出発点には、子どもたちに自らの未来を切り開く力を持ってほしいとの願いが常にあります。かこは、青春時代に戦争を経験し、戦後、自らの生きる意味を失いますが、児童演劇へ関わる機会を得て子どもたちとふれあい、これからを生きる子どもたちの役に立てるのであれば、生きていく意味もあるのかもしれないと希望を見出します。そして、ボランティア福祉活動(セツルメント活動)として子ども会に参加、紙芝居や幻灯などの創作を始めたことが、後の絵本制作で活かされることになります。こうした「子どもたちのために」という姿勢は、かこの長きにわたる絵本制作の原動力になりました。
 本展では、かこの代表作をはじめ、少年時代に描いたスケッチや絵日記、子ども会での紙芝居、これまで発表されることのなかった絵本の原画や下絵なども公開、八王子ゆかりの医師・肥沼信次を描いた『ドイツ人に敬愛された医師・肥沼信次』(2003年/瑞雲舎)も交え、貴重な作品や資料が一堂に会します。展示では、その創作の軌跡をたどりながら、かこがどんな想いで子どもたちと向き合い、絵を描き、絵本を作ってきたのかをひもときます。発見とときめき、驚きと喜びに満ちたかこさとしの世界をお楽しみください。

  子どもたちが絵本を読まなくなったあと、ほとんどの絵本は、娘息子がお世話になった学童保育に寄贈したのですが、かこさとしの絵本「からすのパン屋さん」は、娘の希望でとってあります。
 だるまちゃんシリーズは、娘は学校図書館で読み、私は読んでいませんでした。
 私はかこさとしについて、ただ絵本作家として認識していただけだったのですが、東京大学工学部応用化学科卒業の工学博士であり、化学技術士という肩書もある科学者でもあったこと、まるで知りませんでした。こどもへの対し方として、セツルメントでふれあった恵まれない子どもたちとの出会いがあることも展示のなかでわかりました。

 展示室内


 かこさとしが1938年に12歳で描いた小学校卒業の「過去6年間を顧みて」表紙をみても、その画才は幼い時から発揮されていたことがわかります。


 1959年、最初の刊行作品でる『だむのおじさんたち』の原画や、私が見たことなかった作品『出発進行!里山トロッコ列車』など、貴重な絵や解説によって、かこさとしの世界全体を見ることができ、よいひとときとなりました。




 家のどこかにあるはずだけど、久しく本を開けていない「からすのパン屋さん」など、もう一度楽しんでみようと思います。


<つづく>
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