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国際花火シンポジウム~大曲の花火春の章 その1

2017-05-05 23:38:00 | 花火

▲日本の花火「美しき日本の花火」(野村花火工業)

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 さて、GWも後半になってしまったが、前半の「国際花火シンポジウム 大曲の花火~春の章」(2017/4/25~4/29)にようやく手が付けられた。
 国際花火シンポジウム(ISF)は2年に1回開催されるものらしいが、日本で開催されるのは2005年以来の12年ぶりのことのようだ。会場は大仙市、すなわち大曲である。この開催までの諸々は直接は関係ないのだが、その関連行事として「花火が打ちあがる」ということは、早くから花火仲間では「いつ!」「どこで!」「どんな内容で!!」と話題となっていた。

 まぁ、結局花火は期間中毎日上がるわけであったが、花火大会という形で一般公開されるのは、4月25日(火)、27日(木)、28日(金)、29日(土・祝)の4日ということであった(後は非公開。ただし、花火は上に上がるものゆえに、見えないということはない)。
 29日は土曜日だからいいとして、もう1日ぐらい行きたいなぁという漠然とした思いで、28・29日に見に行こうと思っていた。多分、1日ぐらいなら有給取れるでしょって思惑で…。そして、大曲の宿はシンポジウム関係者向けとなっていたため、早めに近隣に宿を押さえた。
 年が明けてから、プログラムの詳細が明らかになった。「大曲の花火」で内閣総理大臣賞を受賞した業者のうち、8社が特別プログラムを上げるという。そして、その日程が発表された瞬間、27日も行くことを決断し、即、宿を押さえ直した。

 その決断をさせたのが、磯谷煙火店と野村花火工業の組み合わせである。


 27日は午後宿入りし、取るものもとりあえず、シンポジウム会場にタクシーを飛ばす。
 シンポジウム本体は、事前登録制で当日行っても参加できないのだが(なお、会議内容は全編英語[同時通訳はあったらしい]、しかも参加費は結構な高額であった[諭吉単位])。それでも隣接するトレードショーはビジターOKということで、とりあえずそちらの方だけでも見ておこうと思った次第である。
 トレードショーの会場には英語が飛び交い、一般花火愛好家が見ても何のことやらってものばかりなのであるが(点火器やプログラム関係が多いかったように思う)、それでも筒に直に触ったり、玉皮貼り器のデモを見たりと好奇心を刺激される内容であった。また、会場では顔見知りの花火師さんとも何人かお会いすることができた(あ、御大も遠くでちらりと)。

 1時間位見学して、花火会場に向かう。
 ただし、この日の風向きは向かい風。絶対見たいからって(仕事も)無理してきた今日だからこそ、きれいに見たい! なので、人生初「裏大曲」へ足を向ける。雄物川を渡って反対側に回るのである。


 2~3キロ歩いて反対側に出る。スパン!と田んぼが広がり視界良好。まぁ、電柱とか鉄塔とか少々あるが、尺のサイズに比べれば何者。ということで、こちら側で見ることに決定! ところが、持ってきたレンズが広角すぎて、見ようかなぁって思っていた場所で花火が小さくしか撮れないことが分かり、物理的にかなり前進することになった(ホテルまではズームレンズも持ってきていたんだよ >。<)

 ごく少数の仲間もいて、いざ!というときに雨雲アラートがスマホにお知らせされ、突風が吹いて、猛烈な夕立ちが降ってきた。もう花火開始間近なんですけど…。

 小雨になってから徐々にカメラをセットし、開始直前にやっと雨が上がった中、ラジオから開始を告げる声が聞こえる(裏は全く放送音は聞こえません)

 そして、打ち上げ開始でございます!!


▲オープニング花火(響屋大曲煙火)

 オープニングは地元大曲の煙火店さんが入れ替わりで担当されていた。この日は響屋さんであった。当然、いつもの打ち上げとは質が異なる。より良いものが見られるのである。これ、新コレの時のリボルバーだよね。


▲オープニング花火(響屋大曲煙火)


▲オープニング花火(響屋大曲煙火)


 そして、さっそく楽しみにしていた磯谷さんのプログラムが始まる。
 なお会場のアナウンスは、日本語の後に英語が続くスタイルで、幕間がいつもよりやや長い。煙はけタイムとしてもぴったり(あ、結局この日は表でもクリアに見えたそうだ)

 ボレロの曲をラジオで聞きながらの花火観覧である(なお、ラジオでもタイムラグが発生することが分かった)


▲日本の花火「ボレロ」(磯谷煙火店)
 まずは1発1発磯谷煙火店の代表玉がゆったりと上げられる。こちらは「ミルククラウン」



▲日本の花火「ボレロ」(磯谷煙火店)
 「睡蓮」
 考えてみれば、「ミルククラウン」も「睡蓮」も立体型物で、見るときの向きを選ぶが、この二つは常に向きが一定しているからすごいことだ。



▲日本の花火「ボレロ」(磯谷煙火店)
 「カラーボール」だったっけ? 方向によって見え方が異なる。

 

▲日本の花火「ボレロ」(磯谷煙火店)
 「三重芯変化菊」に紫牡丹と葉落を添えて。この三重芯がホントに丸くて美しく、ポスターのようだと某氏の弁。磯谷さんは三重芯が一番美しく見えるということで、あえて多重芯競争には参加しないのだそうで…。この考え方の煙火師は結構いるみたいだな。



▲日本の花火「ボレロ」(磯谷煙火店)
 「光のオブジェ」少し小っちゃくなっちゃうのはそれだけ手が込んでいる証拠でもある。



▲日本の花火「ボレロ」(磯谷煙火店)
 「コスモ」5号と尺で共演



▲日本の花火「ボレロ」(磯谷煙火店)
 「ミラーボール」最近、競技花火でちょくちょく見かけるね。



▲日本の花火「ボレロ」(磯谷煙火店)
 「銀芯オパール」



▲日本の花火「ボレロ」(磯谷煙火店)
 「万華鏡」いわゆる八方咲の花火であるが、同社では「万華鏡」を商標登録している



▲日本の花火「ボレロ」(磯谷煙火店)
 「万華鏡芯冠菊(かむろぎく)」だったはずだけど、次の「光の宝石」が早いタイミングで上がってきて、「光の宝石芯冠菊」と見紛うばかりになった! と写真クラスタだけが騒いだヤツw



▲日本の花火「ボレロ」(磯谷煙火店)
 「光の宝石」色や輝度のバランスが良いんだろうね、この玉。この後に発表されている新玉も少なくないのに、コレのタワーが来るとワクワク盛り上がる。



▲日本の花火「ボレロ」(磯谷煙火店)
 〆は錦冠の連打という、日本らしい終わり方で。
 なお、花火の足元の並木は桜である。開催期間中、桜の花が咲き誇っていた。


 ひゃー!! パチパチパチ
 ほとんど人のいない田んぼの真ん中で拍手喝采だよ!! 煙無いクリアな状態だし、花火すばらしい、ホント、裏に来てよかったぁぁぁ!!!



▲日本煙火芸術協会会員による尺玉共演 第1部より
 「昇小花ステンドグラス千輪菊」福島県 菅野忠夫

 なぜか、初弾の田村さんが撮れていなかった(ラジオの人が磯谷さんの花火に興奮しすぎて実況おざなりだったからだと思うの…)



▲日本煙火芸術協会会員による尺玉共演 第1部より
 「昇小花八重芯マジック牡丹」静岡県 小口昭三



▲日本煙火芸術協会会員による尺玉共演 第1部より
 「昇小花変芯錦先紅遊星」秋田県 今野正義



▲日本煙火芸術協会会員による尺玉共演 第1部より
 「昇曲導銀閃冠菊小割浮模様」新潟県 阿部正明



 「国際」なのだから、当然海外の業者も参加する。
 この日は、スペインの業者の打ち上げであった。


▲世界の花火「マジックドリームス」スペイン:PICASA
 点火器5000点ということであったが、その多くが小型煙火のようであり、裏からはあまり見えなかったというのが正直なところ…。ピアノの鍵盤に見立てての花火の動きだったようだが、あまりに繰り返されるとちょっと思うのが日本の花火鑑賞スタイルのようで…。



▲日本煙火芸術協会会員による尺玉共演 第2部より
「昇朴付三重芯菊先オレンジ光露」山梨県 山内宏



▲日本煙火芸術協会会員による尺玉共演 第2部より
 「昇小花夜空のコサージュ」東京都 細谷圭二



▲日本煙火芸術協会会員による尺玉共演 第2部より
 「昇小花八重芯錦先変化紅残光」茨城県 堀米三郎



▲日本煙火芸術協会会員による尺玉共演 第2部より
 「昇曲導三重芯菊先青光露錦残輪」長野県 篠原茂男



▲日本煙火芸術協会会員による尺玉共演 第2部より
 「昇曲付モノクロームの金華」群馬県 小幡知明


 そして、これがこの日のフィナーレプログラム!


▲日本の花火「美しき日本の花火」(野村花火工業)
 いきなり、四重芯!!
 野村さんも磯谷さんと同じように自慢の玉を1発1発きっちり見せる方法でプログラムを組んできたんですね~。こういうシンクロぞくぞく来る。



▲日本の花火「美しき日本の花火」(野村花火工業)
 2発目は八重芯だか、美しい青を見せる。



▲日本の花火「美しき日本の花火」(野村花火工業)
 重なっちゃったけれど、早々に幻想イルミネーション来たー!



▲日本の花火「美しき日本の花火」(野村花火工業)
 イルミの大玉も来たよ!! もうこの辺り変な声出てる自分w 周りにほとんど人がいなくて助かったw



▲日本の花火「美しき日本の花火」(野村花火工業)
 そして、ナニコレナニコレナニコレってのが来た。レリーズ握っていない手がぐるぐる回るなどの症状が出る。



▲日本の花火「美しき日本の花火」(野村花火工業)
 点滅芯八方咲の端正さよ。



▲日本の花火「美しき日本の花火」(野村花火工業)
 光の波紋がはっきりくっきりと。



▲日本の花火「美しき日本の花火」(野村花火工業)
 そして、少しつぶれ気味だけど、五重芯変化菊がっ!! 光の旋律を従えて(個人的にはクラゲ花火)
 なお、足元の扇の調和を乱しているのは、私が宿泊していた駅前のホテルの看板だったりするw



▲日本の花火「美しき日本の花火」(野村花火工業)
 虹の花。光のシリーズが出回る前はこれが好きな花火だった。今もたまに上がるとうれしい。

 

▲日本の花火「美しき日本の花火」(野村花火工業)
 点滅芯八方咲をダブルで。あ、足元のライトはズバリ車のライト。交通量の多い道路で、結構普通に車が走っているのだよ、花火の最中も。まぁ、大曲の人にとっては「そんな日常」なんだろうねw

 

▲日本の花火「美しき日本の花火」(野村花火工業)
 そして、フィナーレに向かって盛り上がっていく



▲日本の花火「美しき日本の花火」(野村花火工業)
 この辺りまで来ると、あぁ、もう終わってしまう。もったいない。終わらないで~という気持ちになっている。



▲日本の花火「美しき日本の花火」(野村花火工業)
 そしてラスト直前。点滅芯八方咲が昇って行った。


 終わったよ~。今日の分が終わってしまったよ~。
 ほんと、最後までクリアな状態で、ほぼ貸し切り花火って感じでじっくり堪能できた。こんな良コンディションって滅多にない。最高の状態で最高の花火が見れたということで、心臓バクバク!アドレナリン出まくり!!であった。