塩田千春「6つの船」 GINZA SIX

GINZA SIX
塩田千春「6つの船」
2019/2/27~10/31(予定)



2017年に東京の銀座に誕生した複合商業施設のGINZA SIX(ギンザシックス)では、かねてより中央吹き抜けのスペースを用い、大掛かりなインスタレーションを展示してきました。



これまでに登場したのは、草間彌生、ダニエル・ビュレン、ニコラ・ビュフの3名のアーティストで、それぞれ「南瓜」、「Like a flock of starlings: work in situ」、ないし「光る象」などを出展し、多くの人の目を引いてきました。



その第4弾としてスタートしたのが、国内外の美術館で個展を行い、2015年にはベネチア・ビエンナーレの国際美術展の日本館代表を務めた塩田千春で、「6つの船」と題した、全長5メートルの6隻の船を模したインスタレーションを公開しました。



いずれも黒色の船は全てフェルトで出来ていて、無数の白く細い糸に、まるで侵食されるように吊り下がっていました。これは、戦後の復興を遂げた銀座の「記憶の海」を出航する様子を表現していて、下から見上げると、まるで花を咲かせるように四方へと広がっていました。



2階から5階部分に相当する吹き抜け状のスペースゆえか、階を追うごとに景色が変化するのも特徴で、上から見下ろすと、さも海の合間を縫って進むクジラのようにも映りました。



全てはモノクロームに染まっているため、シャンパンゴールドで統一された吹き抜けの中に、さも溶け込むかのようにも思えるかもしれません。色に鮮やかだった草間やビュフの時とは、スペースそのものの印象すら異なって見えました。



なお既に知られているように、GINZA SIXには、中央吹き抜け以外でも、大巻伸嗣や船井美佐、それにチームラボの作品が、パブリックアートとして設置されています。



塩田は、今年の6月から六本木の森美術館にて個展、「塩田千春展:魂がふるえる」(6/20~10/27)の開催を控えています。同展では、インスタレーション、立体、映像などが過去最大スケールで公開され、塩田の約20年に渡る活動が網羅的に示されるそうです。大いに注目が集まるのではないでしょうか。


10月31日まで公開されています。

塩田千春「6つの船」 GINZA SIX(ギンザ シックス)中央吹き抜け
会期:2019年2月27日(水)~10月31日(木)*予定
休館:不定休。
時間:10:30~20:30(ショップ・カフェ。B2F~5F) 、11:00~23:00(レストラン。6F、13F)
料金:無料。
場所:中央区銀座6-10-1
交通:東京メトロ銀座線・丸ノ内線・日比谷線銀座駅A3出口より徒歩2分。東京メトロ日比谷線・都営浅草線東銀座駅A1出口徒歩3分。ともに地下通路で直結。
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