今晩のNHKの夜九時位からの二時間は、NHKの番組編成責任者が意識した編成だったのだろうか? もし、そうなのなら、NHKにも気概ある編成ディレクターが生き残っているんだな。
今晩は札幌にいるんですが、札幌のねおす本部の事務所の近くの宿で仕事をして九時頃に行きつけの居酒屋「木の実」に行きました。昨夜から胃もたれが続いており、忙しさもあり昼飯を食べておりませんでしたが、このままでは腹が減って眠れなくなるだろうと・・・出かけました。
それはさておき、行くといつもはバラエティ番組か野球がTVで流されている居酒屋でNHKニュースが流れておりました。
折しも自民・民主の党首討論でした。 いやあ、ちゃんと明日の新聞は報道するのかなあ。 かなり、衝撃的な海江田・安倍の集団自衛権についてのディベートがありました。 憲法改正を経ないで政権内閣で解釈変更をする集団自衛権について海江田氏が詰問するくだりです。 詳細は一字一句覚えておりませんが・・・、 「国会議論をしないで与党政権だけでこの重要課題を議論し決定するのか!?」と詰め寄ると、政府権力トップ・安倍首相が答えたのは・・・ たしか・・、要旨的には・・、
「国際情勢が緊迫している中で責任与党が決めて」・・なぜいかんのだ!的な回答、そして、極めつけが、
「アメリカが国民世論を持って、若者を戦場に命をかけて送り出しているのに、日本はそれでいいのか」的な発言でした。 これに対して自民党側からどよめき賛同の「うぉ~!」と歓声があがるような映像でした。 これをNHKが流しました。
若者は命を掛ける!(懸けろ)と言った意味合いのディベート発言に、around還暦連中の自民党年寄り議員が「うなり」を持って賛同したんですよ!!!!!!!
これで、TVが終わればそれはそれで、政権Back-up演出効果があったかもしれません。
が・・、次の番組が 歴史取材のドキュメント風味の番組でした・・なんていう番組だったかな・・。 ともかく、題材は、札幌農学校のクラーク博士でした。
私はクラーク先生にいい印象は持っていませんでした。 酒飲みで教え方も乱暴だったお人というのが、私の印象です。たぶん、最初に出会った先輩かなにかの言い分がそのままインプットされていたのでしょう。
NHKのドキュメントをそのまま信じませんが・・・、かなりクラーク先生像が偏向していたかもしれないと思いました。
中でも、彼が来日した一年足らずの期間の動機が・・、内戦状態にあった日本の当時の現状に対して、何かしたいという思いだったことは知りませんでした.
マサセーッチュツ州で農業大学を創始した彼の前身は南北戦争の軍人でした。 北軍で奴隷解放も目指した一派ですね。
まあ、ヨーロッパから移民し先住民の生活を壊し領土拡大したアメリカ人に対してはあまり信頼をおけないアタシなのですが・・・、彼は内戦で疲弊した地域を憂え、「酪農業」を興したお方で、そのために農学校を設立し学長もしていました。それが、日本の誰かに請われて(これが誰だか番組では言っていなかった・・・黒田かいな?)来たそうです。 ともかくも、戊辰戦争が終わったばかりの明治新政府からの依頼です。
そして、彼の在任中に旧薩摩藩の西南戦争が勃発しています。つまり日本の内戦再発です。 知らなかった・・、というか、気づいていなかった・・・。
その時に・・・、
当時の彼が受け持った学生は戊辰戦争で敗者であった幕府側士族の子弟が大多数だったそうです。彼らを再び戦場に送り出したくない・・、との強い動機がクラーク先生にはあったとの紹介が番組ではされていました。
若者が戦争に巻き込まれて戦死するようなことはさせたくない、酪農という新しいパイオニアを目指して欲しいという動機が強くあった、と紹介されました。これが番組のディレクターなコアなメッセージだと私は受け取りました。
士族身分意識が残る彼らをすでに開拓に入っていた農民と一緒に北海道農業を担わせてゆくためには、Gentleであれと、厳しい教育的指導もあったようです。(その部分が私の知識に強調されて刷り込まれていたようだな) しかし、反面、学生達に骨身も惜しまず親身に対応し、酒を飲んではやんちゃな学生に、これも酒好きなクラーク先生が断酒をして、学生と対峙し規律を作りつつも、「自律」を求めて学生の自主性に徐々に任せていったというエピソードも紹介されていました。つく
だから、
この歴史番組の直前のTVニュースで、アベノアホノミクスの先陣に立つ安倍首相の国軍化も含めた大国主義的考え・・・、
「若い命をかけても戦う国」的な発言を引き出した、民主・海江田さんの映像とつなげたことは、偶然かもしれないけれど、さらにもしかしたら、批判もおそれずに番組編成したチーフディレクターというのか、編成部長?さんがいるのであれば、NHKにも気概あるマスメディア精神が残っていると期待して、大いに エールを送ります。
そういう、シナリオなんだと思うよ。
見方、考え方によっては、結局アメリカ型先住者無視、領地獲得後の農地開拓、覇権的な征服性も根底にはあるとも言えますが・・・、ともかくもクラーク先生の印象が、私としては偏っていたと思いました。
ところで、Boys be ambitious! と言う有名な言葉は、!マークでは終わっていないのです。続きがあって、一句でした。
それを若い頃に聞いたことはあったのですが、覚えていない、思い出せませんでした。
それは・・・、
Boys ambitious as like a old man.
U~~mmm, 考えされられる晩でした。
権力者、年寄りは、戦争に行かないだろう!
その彼らが、戦争ができる(普通の国)になりたがって、決めようとしている・・・。
命を直接的にかけるのは・・、若者なのです。
経済格差を生むことは、結局、国や企業の金の貸し借りから生まれる。
意図的でなくても、結果、お金の資本主義社会は、格差が生まれる・・・。
徴兵制なんかいらない・・
お金のない若者、民衆が増えれば、兵士は調達できる。
そんなことは、歴史を見ればすぐわかる・・・。