高木晴光の 『田舎と都市との ・ 日々こうかい記』

「新田舎づくり」を個人ミッションとし、田舎と都市とを行き来する人生・仕事のこうかい(公開・後悔・航海)日記

秋晴れ

2015-10-07 14:35:07 | 日記

こういうのを秋晴れというのだろうなあ。この夏は、主催プログラム、受け入れ事業が続いていたが、天気が崩れる日が活動の合間となるラッキーシーズンでしたが、ついにここへ来て、天気と歩調が合わなくなりそうです。 

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朱太川改修

2015-10-07 14:34:21 | 主義・主張

 黒松内の静狩の分水嶺を源流とし寿都湾に流れ込む朱太川水系河川整備計画の検討委員会のメンバーの一員として第1回の検討会に出席して来ました。 朱太川の下流部分はすでに治水工事が完了しており、本流の堤防内の両岸掘削が行われ、本流に並行して2本の水路が作られています。今後、黒松内町域の中流部に工事が進みますが、本町では「生物多様性地域戦略」を策定しており、慎重な工事を求めて、ここ1年余りは、工事伸張がされず凍結状態でおりました。昨年、「川づくり検討委員会」なるものが開催されていましたが、その答申をもって、当該行政である北海道小樽建設管理部が、「朱太川水系河川整備計画(案)」を策定提示しています。その検討委員会です。

すでに河川整備の計画があるからして、下流部の工事が進められたわけですが、平成9年に河川法が改正され、治水利水に加えて環境に配慮された河川整備が必須となりました。 新たな計画案を策定するための「川づくり検討委員会」が開催され提言書をまとめたうえで、計画案が作られたこと自体もこれまでになかったことだと思います。 さらに、画期的なことは、この計画案は、一気に中流部の改修を進めていくのではなく、区間を決めて改修による環境の変化をモニタリング・検証し、その上でその上流部の工事を考えてゆこうという計画であるという点だと私は思っています。

異常気象が続く昨今ですから、治水対策は必要で、過去の氾濫や増水を考慮して、今以上のある一定の流量が確保できる河川改修は避けられないでしょう。しかし、一方では貴重な自然を壊す行為でもあります。 鮎や鮭の産卵床やカワシンジュガイの群生も確認され、河川淡水魚も「いるべき場所に生息している日本でも数少ない貴重な川」と東大の鷲谷研究室が調査結果を出した自然豊かな川です。 工事はその自然環境を破壊することは容易に想像できます。 これまでも他の工事時期と重なって鮭の遡上や鮎の漁獲が減った事実もあります。川幅を広げることは増水時の流量は増やしますが、通常時の流速を遅くすることにもなります。これは孵化後2日間(だったかな?とにかく短時間)で海に達しないと栄養補給ができない鮎の生息にとっては致命的でもあります。 そのような治水工事と自然保護保全の両者対立するような価値観の矛盾がある中で、工事影響のモニタリングと検証を行いつつ将来の工事のあり方を考えるという方針なのです。 

まるで、パンドラの箱を開けるような計画。 

それを工事主体の行政から出してきたこと自体がかつては考えられないような画期的なことだと私は思っています。  しかし、現計画案には、モニタリングを実施するとはありますが、その具体的方策にはほとんど触れていません。

整備計画の中に書き込むべき内容はこれも法律で定められているのでしょうから、もしかすると書き込む必要がないことなのかもしれません。 次の段階で具体策を練ればいいのかもしれません。しかし、これは整備計画です。具体計画の基本となるものです。この計画は、環境保全と治水のバランスを取るための新しい手法開拓ともなり、計画書全体の「きも」になる部分で、これからの全国の河川改修にも影響を与えるものだと考えます。

担当事務局としては、前例がないことですから、たいへんご苦労な難しい仕事でしょうが、ぜひともより具体的に書き込んでほしいものです。 

第2回目の検討委員会は、予定では11月でしたが、これらの委員からの要望にも応えるべく、開催はなんとか年内にと変更されました。

 

 

 

 

 

 

 

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