21世紀型スキルという言葉が気になっていたところ、ある本に出会った。「21世紀型スキルとは何か」、とのまんまのタイトルだ。 副題は「コンピテンシーに基づく教育改革の国際比較」とある。
知識・スキルだけでなく人間の全体的な能力を定義し、それをもとに育成すべき人間像を設定して教育の諸政策を進めていく動きが、世界の教育の潮流となっているらしい。このとき、その全体的な能力・人間像に関わることが心理学でいうところのコンピテンシーなのだ。
実をいうと、このコンピテンシーなるものについて、私は2001年の頃から気にかけていた。旧ねおすの人材養成において、「ねおすスタッフ自己評価表」なる自己評価テキストがあります。これは仕事に必要とされる姿勢・態度・実際の能力などについて10カテゴリー100項目の質問に対して自分で6段階評価するものなのですが、この評価テキストの最初に「自分自身に対処する能力(個人的コンピテンシーの評価」、10項目があります。
1.感情の自己認識 自分自身の感情を読み取り、自分自身に対するインパクトを認識できる。
2.正確な自己評価 自分の長所や短所、限界(等身大)を認識している。
3.自分自身に自信を持てる 社会や集団における自分の役割を認識し、自分の価値と能力に 対する健全な信頼がある。
4.感情のコントロール 自分自身の中に生ずる感情や衝動(喜怒哀楽・浄道に対処できる。
5.自己の透明性 他者に対して自分を正直に表現でき、誠実である。
6.順応性 状況の変化に順応し、障害を克服できる柔軟性がある。
7.達成意欲 自分で目標を設定し、そのプロセスを構築し達成し、成果をあげる意欲がある。
8.イニシアティブ性 主体的に進んで行動を起こし、他者と協調しチャンスをつかもうとする。
9.楽観性 ものごとの良い面をみることができる。
10.耐性 外部よりの強い圧力や危機に直面しても冷静を保ち、明晰な判断ができる。
これを養うべき土台のチカラとしていました。 今でもこの方針はねおすグループ全体の成長の目標と皆がしていると信じています。
うん、けっこう前から21世紀型スキルをスタッフに求めていたのだなあ、と自画自賛。