平取町の事業、21世紀アイヌ文化の森プロジェクトに関わりそうな2020です。2月下旬の同町で開催されるシンポジウムで私のライフワークである自然体験型環境教育の立ち位置から発言の機会を頂いているのですが、何をお話していいやら皆目検討が、まだつきかねているのが正直なところです。
なので・・、 これまでにアイヌとお付き合いさせていただいた思い出を綴りながら、自分の中にある「思い」を整理する機会としたいと思います・・。
思い出を掘り返してみると・・、一番はじめは・・。
札幌にあったヤイユーカラの会でした。アイヌ生活文化を研究されていた和人の計良さんが主催されていた会でした。北海道自然体験学校NEOSを立ち上げたころで、設立者の仲間であったH宮本さんがお付き合いを始めたのだったと思います。私もアイヌ関連書籍が図書館のように詰まった棚に囲まれた計良さんの御自宅にもお邪魔させて頂いたことがあります。
アイヌ文化を紹介してくださる講座をしていただいたり、春は山菜採り、シカ猟の勢子のお手伝いやらもしました。それまで、北海道にはすでに20年ばかりは住んでいましたが、観光地としての白老を訪れた位で特段にアイヌに関心を持つことはなかったのですが、計良さんとの出会いがアイヌ文化に私を近づけてくれました。 計良さんからのお話で一番印象の残っているのが、アイヌの季節感についてです。 それは・・、
アイヌは、基本的に夏と冬しか季節感を持っていない。季節を表す明確な単語は「夏」と「冬」しかないという話でした。
初秋は「夏の終わり」、晩秋は「冬のはじまり」、早春は「冬の終わり」、初夏は「夏の始まり」
その後、阿寒のアイヌに、いや、春夏秋冬、それぞれ表す単語はあるよとも聞きましたし、文献を自分なりに調べたこともないのですが、アイヌの住む地域や集落によって違うのかもしれません・・・。
でも、北海道の自然の中で暮らしていると、その方が何かしっくりと感じますし、私自身もそんな季節感で今を過ごしています。 この冬は暖冬と言っていいのか、ともかくも雪が少なく、見える風景的には、春先のような雪具合なのですが、それでも、今は、「冬」だなあと感じている私です。