福岡伸一先生、分子生物学者というのかなあ・・。彼の書くエッセー風の著作物が大好きです。 生命の神秘的なことをわかりやすく、ユーモアに富んで書いています。 以前、これらを読むためにエッセー連載されていた週刊文春を買っていました。(毎週のように公共交通機関で移動していたので・・)
特に驚いな豆知識になったのは、人間が食べる量(重さ)と排泄する量は圧倒的に食べる量が多いのに人間(だけでないですが)は何故にどんどんと大きくならないのかを 数字を使って説明する科学的エッセーでした。 わかります???
その理由は・・・・・
呼吸なのです。 つまり取り入れた物質を体内で分解し、必要な物質は身体を作ったり、それを動かすエネルギーとして消費するのですが、その他は、炭化させてしまい、呼吸として吐き出しているのです。 つまり「燃焼」です。 このことは中学の理科でたぶん教わっています。「食料を体内で燃焼させてエネルギーにする」みたいな言葉で。 しかし、燃焼=火で燃やすという可視化できるような概念しか形成されないままに大人になってしまっていました。
それがみごとに理解できる機会を与えてくれたのが、この福岡先生のエッセーでした。
この度、出版された「迷走生活の方法」は、またまた目からウロコのようなお話がたくさんあって、実に楽しめます。
福岡センセは最近TVにもよく登場されますが、センセの生命哲学の根底は「動的均衡」にあります。その生命観にはたぶん社会も含まれます。すべての事象は、相反するふたつのベクトルの微妙なバランスの流れの中にある、陰と陽、アクセルとブレーキ、アップダウン、合成と分解のような・・。人間の身体のバランスは、アクセル役の交感神経とブレーキ役の副交感神経によって動的均衡(ちょうどいいバランスが保たれる)のですが、現代生活においては、交感神経が過剰に働いていてバランスを崩しやすい状態なのだ、というのがセンセの主たる主張なんだと理解しています。だから、副交感神経の主役である「迷走神経」を優位にしましょう、すると、心身はリラックスし、ストレス軽減、免疫の活性ははかられ、病気は遠のき、ウィルスも退けられるという論理なんですね。
朗らかにいきてゆくことこそ、大事。 怠惰もこれヨシ。と、自らの生活を肯定的に捉える教本であります。
で、ともあれ、今日は二回目のコロナワクチンを打ってこよう、っと・・。