晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

山の神のこと(2) 7/14

2009-07-15 | 日記・エッセイ・コラム

2009.7.14(火)晴

 2006年の今日くそ暑い中を試走の旅に出た。信じられないほど暑い中を桂川サイクリングロードを嵐山まで行き、広沢の池を通り周山街道に出た。コンビニで昼食をとっていたらもの凄い夕立、それから19日まで強烈な雨に悩ませられることとなる。出発までは真夏を思わせる天気だったのに、最後には洪水による避難準備の警報が出るまでになるのだから、気象庁も安易に梅雨明けとは言えないのだろう。
 暑い中をそんなことを考えながら川合のお墓に向かう。お盆前の日曜日には株内の墓揃えと言ってお墓の掃除がある。いつも放ってある我が家のお墓は他の家々に比べて悲しいほど草茫々なのだ。この際玉砂利でも入れてきれいにしたいと下見を兼ねて草刈りに行く。周りの草を刈って石塔の周囲に強力な除草剤を撒く。来週には玉砂利を入れられるだろう。
 さてここで梅ぼりに来られていた地元のHさんと会う。世間話をしていたら獣害の話が出た。イノシシはもちろんシカもサルも出るそうだ。昨日シカ、サルは出ないという風に言ったが、余り畑とかしない人の話を聞いたものであって、実際は上林同様フルキャストで出没しているそうだ。その話題の中で、聞いたわけでもないのに山の神の祝詞が出てきて「サールオーテクダサレヨ」とうたっておられた。やはりシカでなくてサルなんだ。今では子供がいなくなってサルやシカが増えたとぼやいておられた。
 「丹波の話」で山の神の祠とサイノカミの小祠は一緒に奉られるのがこの地方の風と書かれているが、上地の両神様は離れたところに奉られている。昔からこの位置だったそうだが、新しく府道59号線が改修された際(昭和14年完了)に山の神と同じ場所に奉られたそうである。ところがこの時に祠を担いで行った人(I氏)が急死する事態が起こり、その後カイチ内に不幸が相次いだ。サイノキにはイノはんという男性の祈とう師、いわゆるオガミヤはんが住んでいたそうだ。私はこのことは記憶にないのだが、後日国鉄で弁当売りをしているという話を聞いたことがある。その人が、「サイノカミを元の位置に戻さないと、長男の死亡が続出する」というお告げを出した。それが現実となってきたので、元の位置付近に戻したということである。(母談)
 また、サイノカミは蛇の神様だと母は言う。斉の神、賽の神は正月のどんと焼、あるいは道祖神的な神様というのが一般的で、蛇の神様というのは聞いたことがない。サイノキの田んぼはとにかく蛇が多くて、しかも大きな蛇が沢山居て、農作業がとても辛かったという。イノはんは蛇の霊力を借りて予言やお告げをしており、蛇のような目をしていたそうだ。今日電話で、サイノカミの御神体は蛇がとぐろを巻いたミイラのようなものだそうだから、確認してきてくれと言われたが、さて現場に行くと気味悪くなって扉を開ける勇気が無くなった。Img_6201
サイノキの田んぼ、この府道の左手に祠がある。

 これらは母親から聞いた話だが、カイチの人は皆知っていることと思われる。磯貝氏も取材しているだろうが、あまりに非科学的な話なので本には書かなかったのだろう。

【作業日誌 7/14】
お墓の草刈り
家の周りの草刈り
畑の草引き

今日のじょん:かみさんと夕方の散歩に行っていたじょんが走って帰ってきた。えらいいきっているのでなにかいなと思ったら、山側にサルが来ていた。長靴を履いて追っていくとじょんも興奮しながら追っている。臆病なじょんだけどここ一番は頼もしい。犬猿の仲というのは本当にあるのだ。 

 

コメント
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