2010.10.24(日)雨
讀賣新聞の日曜日版にはよみうり堂という本に関する紙面がある。様々な分野の新しく出版された本の書評やエッセイなどを二面に渡って紹介してあり、楽しみにしている。書評だけで読んだような効果のあるものもあるし、なんとしても読んでみたいなと思わせる記事もある。問題は新刊書の値段である。二千円台が主で、高い物は八千円とかいろいろある。ちょっと我々低所得者には手が出ない。どうしても読みたい本は切り抜きをとっておいて古本市場に出るのを待つのだが、一年や二年では値は下がらない。そのうちに熱が冷めたり、忘れてしまったりと言う結果となる。ところがこのよみうり堂には文庫新書の欄もあり、ここで紹介されるのは800円台の本が多い。これは買えないこともないのだが、よほどでない限り古本になるのを待つ。
最近、読みたいと思った本は次の2冊である。
「父を焼く」上野英信と筑豊、上野朱著、岩波書店、2、200円
上野英信氏は筑豊に生きた著作家で、岩波新書の「地の底の笑い話」で知った方で炭鉱作家と言っていいのかわからないが、ユーモラスの中に強烈な主張の有る内容で、現在「追われ行く鉱夫たち」という本を所蔵しているが、中身が強烈すぎて読み留まっている状態である。さて本書はその子供さんが書いておられる本で、親父さんについてどのように感じておられたのか、その思想をどのように受け継いでおられるか読んでみたいと思う本なのである。ただし、この値段ではとても購入できないので、何年か待つこととなる。
「悪魔の辞典」アンブロース・ビアス著
これは讀賣新聞の日曜日の愛書探訪という欄で見つけた本なのだが、いきなり内容が紹介してあるので見ていただきたい。
信仰とは「類例のない物事について、知りもしないくせに語る者の言うことを、証拠が無いにもかかわらず正しいと信ずること」
政治とは「主義主張の争いという美名のかげに正体を隠している利害関係の衝突。私の利益のために国事を運営するること。」
花嫁とは「幸福になり得るすばらしい前途の見込みを後ろにしてしまったおんな」
てな調子である。
おもしろい辞書だなあと思い、アマゾンで調べてみたら、新刊本ではないので1円で売っていた。さっそく注文した次第である。
今日のじょん:昨晩のことである。黒豆のことを記事に書いていたら、N尾さんが「これはどーよ」と自慢の枝豆を持ってきてくれた。さすがに野菜名人だけあってまるまると太った豆である。そうこうしているうちに村上さんに頂いた懸賞のビールが届いた。いやまあラッキーな日だと思いさっそく湯がいたら、美味いことこの上ない。じょんも食うかなあと思いやってみたら、もっとくれって大騒ぎ、大好きな様子だ。丹波の黒豆を食う犬ってグルメやなあと思っていたら、上林の鹿も随分グルメということになる。たまりませんなあ。