2010.10.27(水)雨
雨が降り続き寒々しい日々が続いている。山陰の冬は厳しい、もちろん北海道や東北に比べると気温などではその比ではないのだが、その備えは中途半端で貧弱だ。建物ひとつにしても北国と違って夏向けに作られている。徒然草にある、家のつくりやうは夏をむねとすべしという感じだ。私の家は新築なので、断熱材や二重サッシなど冬対策はしてあるが、古民家などはさぞかしと思うところである。
それにしても冬の訪れは早い、もう下着は真冬と同じになっているし、昨日セーターも出した。今日は湯たんぽと石油ストーブを出そうかと思っている。薪ストーブを使う日も近いようだ。本日10時の外気10℃、室内16℃、湿度75%。
今日の讀賣新聞のトップ記事は首長の育休取得のニュースである。是か非かと言う論争が始まっているというのが内容で、当該の市に寄せられる意見の八割は批判的なものだと報じている。民間では育休など取れない状況なのに自治体の長が取るのはとんでもないというのが大半だそうだ。
育児する子供もいないし、自営の私にとっては関係のないことだが、考えるところもあるのでご意見を申し上げておこう。
本来育休というのは労働者の権利だと思うのだが、首長は果たして労働者なのか経営者なのか法的にははっきりしているのだろうが、育休を取ろうとする場合「わたしは給与を貰って自治体の経営をまかされている労働者ですよ」という意識が根底にあるとしたらどうだろう。私は大賛成だ、その方が労働者、市民の立場に立った行政が執行できようと思うのだ。自分にお金があるからと言って給与は何分の一かでいいといきっている首長もあるが、これはナンセンスだ。自分の責任、能力に応じた給与を貰うのは当然である。
民間の自分が育休が取れないからって、首長の育休はけしからんという意見は一見理にかなっているように見えるが、実は天に唾する、己の足を引っ張る行為である。例えば民間が不景気になると公務員の給与が高いから引き下げろという意見が多く出る。天下りの法外な報酬や一部地方自治体で見られる異常な高賃金のことを言うのではなくて、一般的な賃金の話である。ご意見通り公務員の賃金が下がったとして、文句を言った民間の労働者の賃金は上がるのだろうか。否、逆にもっと下がるだろう。同様に首長が育休を取りやめたら、民間では余計育休は取りにくくなるだろう。
これがトップ記事というのは平和な国なんだろうか。
賃金も休暇も天から降ってくるものではない、闘って得るものである。メーデーは今でこそオチャラケのレジャーと化しているが、8時間労働を闘い取った労働者の祭典である。当たり前のような8時間労働が実は労働者の長年の血と涙で勝ち取られたものだということを幾人の人が知っているだろう。
首長の育休はけしからんと言っている人が、果たして自らの育休を取るためにどのような努力をしただろう。例え自らが取れなくても、次の世代には、その次の世代には取れるようにと努力しただろうか。
今日のじょん:雨が続いてじょんシャンが延びている。犬に汗腺は無いというのだが、プンと臭うようになってきた。ブラッシングのたびに雲脂のようなものが出ている。次の金曜日には洗ってやれないか。
ハイタッチのいい写真がでてきた(2010.2.26)