hokutoのきまぐれ散歩

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アメリカ大統領選挙の基礎知識

2016-11-05 05:00:59 | 日記

グレオリオ暦(西暦)を4で割ると割り切れる年の11月第1月曜日の次の火曜日に世界に大きな影響を与えるイベントが開催されるのだが、それが何かを知っている日本人はそれほど多くはないであろう。
簡単に言うと夏期オリンピックの年の11月2〜8日の間の火曜日には必ずアメリカ大統領の一般投票が行われる。しかし、これは大統領選挙のほんの一部であり、その前半年をかけて各党の代表候補者を選ぶ選挙が行われ、ようやくこの11月にゴールが設定されているのだ。(因みに今年は11月8日)

では、大統領選挙についてどのくらいご存知だろうか。
(1)大統領になりたい場合、どうすればよいのか。実は二大政党(民主党か共和党)の代表となることが早道である。アメリカは二大政党制を取っており、共和党と民主党以外からは大統領は選出されにくい仕組みになっている。これは各州で一定の署名を得ないと代議員を得ることができないためである。もちろん、2大政党以外にも政党(リバタリアン党など)があり、候補者はいるが、彼らが大統領になったことは今までにない。

(2)大統領一般選挙のやり方はどのように行われるのか。そして、誰に投票することになるのか。
これは予備選に勝利した候補が、副大統領候補とともに立候補するが、形式的には夫々の州における大統領候補に投票することを確約した選挙人(団)に投票する形態を取り、2つの州以外は最も多く得票した選挙人が直接選挙票全てを獲得する、いわば陣取りのような形の選挙になる。このため、カリフォルニア州、テキサス州などのように票数の多い州を獲得すると優位に選挙が運べる。

(3)アメリカ副大統領は大統領候補とペアで指名を獲得するのだが、実際の仕事は何なのか。
現在のアメリカ大統領がオバマであることを知らない人はいないが、副大統領の名前を知る人は少ない。(ジョーハイデンである。)もちろん、大統領が死亡や免職した場合には臨時に大統領が昇格するが、最近では1963年にJ.ケネディが暗殺された際に昇格したジョンソンや1973年にウォーターゲート事件で免職したニクソンの後を受け昇格したフォードなどの例が新しい。しかし、通常業務としては上院議長としての役目が大きい。

(4)共和党と民主党、どちらが大統領を輩出しているのか。
実はアメリカの二大政党制はよくできていて、その勢力は拮抗している。そのため、44代大統領ケネディ(民主党)からみるとジョンソン(民主党)、ニクソン(共和党)、カーター(民主党)、レーガン(共和党)、ブッシュ(共和党)、ビル・クリントン(民主党)、J.Wブッシュ(共和党)、オバマ(民主党)とほぼ拮抗し、さらに同じ政党が続くケースが少ない。(ジョンソンはケネディ暗殺後に副大統領から昇格、さらに1期勤めたもの。同じ政党が続いたのはレーガン→ブッシュのみ)

今回も選挙選の中でトランプが女性蔑視発言でバッシングされたかと思うとヒラリークリントンはメール問題が蒸し返されるなど余談を許さない。オバマは大統領選挙に圧倒的な強みを発揮したが、その前の2004年のJ.Wブッシュとジョンケリーの大統領選挙の際にはオハイオ州とニューハンプシャー州で再集計をするほど拮抗した。いずれにしても投票は8日、その結果が気になるところである。