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11月28日にスポーツ紙が山本泰寛内野手の巨人から阪神への金銭トレードがまとまったと報じた。山本選手は慶応出身の内野手で東京六大学リーグの頃から見ていたが、まだ27歳。あまり派手さはないが守備力が高く、しぶといバッティングが持ち味。内野の守備力に問題があるタイガースにとってはいいトレードのような気がする。
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ところで阪神・巨人間の選手の移動(トレード、自由契約選手獲得など)の事例は極めて少ない。その歴史を調べてみた。
最も新しいのは2004年にカツノリ(野村克也氏の子息)が阪神から巨人に金銭トレードで移ったもの。カツノリはヤクルトから阪神にトレード、そこそこ活躍したが巨人は1年で自由契約にしている。(その後楽天が獲得)
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2000年には阪神→巨人に移籍したダレル・メイ投手がいた。このトレードは阪神側にとっては大失敗で2000年に巨人では12勝7敗、2001年は10勝8敗と活躍している。
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同じ年には広澤克実が巨人を自由契約になり、阪神に移籍した。こちらの方は先程と逆で阪神では2000年は12HRを放つなど、4年間にわたり活躍したのである。
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1990年には鶴見信彦内野手と石井雅博外野手、1983年には鈴木弘規投手と太田幸司投手のトレードがあったものの、いずれも殆ど記録に残るような活躍はない。(先の方が巨人→阪神、後が阪神→巨人)ちなみに太田幸司は甲子園を沸かせた三沢高校の太田である。
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1979年には江川卓投手と小林繁投手の因縁付きのトレードがあったことは忘れられない。トレードの翌年小林投手は阪神で22勝、とにかく巨人に強かった。83年引退するまでに77勝は立派である。
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それ以前はというと呉昌征投手・外野手が歴史に残る名選手である。台湾の甲子園準優勝チーム嘉義農林の選手で1937年に巨人入り、当初から1番センターで活躍、1943年には2年連続首位打者を取り、最高殊勲選手にもなっている。しかし、1943年シーズンオフに台湾に戻るため巨人を退団、ただ、帰京時に準備のため訪れた大阪で会社勤務をするが、その会社の社長が知り合いの阪神球団社長を紹介、台湾に戻らず、なぜか阪神にトレードされた。
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翌年には盗塁王を獲得。さらに戦後混乱期の1946年に投手の少ないタイガースでは投手として14勝6敗と大活躍、ノーヒットノーランも記録している。その後毎日オリオンズに移籍、1957年に引退するまで20年間プロ野球選手として活躍した。
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こうして見ると江川・小林繁の異例なトレードを除いても巨人とのトレードは阪神に分があるような両チーム、山本選手の活躍を期待したい。