都営浅草線新橋駅から階段を上がると新橋駅前ビル1号館の食堂街に直結する。レトロブームではあるが、この食堂街、特に地下一階は典型と言っていい。
入ってすぐのワンコイン立食いカレー、従業員が怖そうで入りにくい定食屋、立食い寿司、値段のリーズナブルな鰻屋、昭和でも40年代の喫茶店などよりどりみどりである。角を曲がるとすぐに『どさん娘』の提灯を発見。あまり懐かしくて中に入る。
私が子供の頃はラーメン屋がチェーン化し始めた頃で『どさん子』『どさん娘』『つけめん大王』などが活発に出店していた。一番多かったのは『どさん子』で『ホッコク』という会社が運営、今は身売りしてしまった。このチェーンに似たラーメン屋が『どさん娘』、読み方は最初は『どさんこ』だったがホッコクとの裁判に破れ、どさんむすめと改名した。それでもピークは600店ほどあったが、今は食べログに載るのが24店舗。そのうちフランチャイズ1号店が新橋駅前ビルの店らしい。
中に入るとおじさんが1人、元気に中華なべを振っている。私はやはりと『味噌ラーメン』(800円)をお願いする。因みに醤油ラーメンは600円のためかなり高い。
5分ほどで隣のおじさんの『野菜炒めとチャーハン』に次いで味噌ラーメンが到着。茶色のスープにもやしとキャベツ、メンマ、肉のそぼろが乗っている。麺は中細ストレート、弾力はそれほどない。スープはちょうど良い濃さで黒胡椒をたっぷり、もやしはシャキシャキしている。
昔、学生時代に早稲田大学近くのどさん子(?)で食べた味によく似ている。まあ、美味いより懐かしい部類である。
しかし、場所もいいため、次々にお客さんはやってきて半数はやはり味噌ラーメン。店の中には巨人グッズ、それも原監督のばかり。懐かしい雰囲気を楽しんで店を後にした。
どさん娘
港区新橋2ー20ー15新橋駅前ビル1号館B1
0335732545