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『久我山歳時記』⑲。2月最初の午の日を『初午』という。本来は旧暦の1月最初の午の日だったのだろうが、稲荷社の祭の日である2月の初午を指すのが通常となっている。
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初午の由来は2月初午の日に伏見稲荷神社のご祭神である宇迦御霊神が伊奈利山へ降りた日が和銅4年2月7日であったとされ、全国の稲荷社のお祭りを行う。
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主に豊作祈願を行なうものとされ、今ではお金を稼ぐことを祈念する場合もある。有名な行事として富山県南砺市利賀村の『利賀のはつうま』は国の選択無形民俗文化財ともなっている。
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今年の初午は2月5日、私も地元の久我山稲荷に早速お参りに行く。鳥居のところから赤い幟がヒラヒラはためいていて『家内安全』『初午祭』『商売繁盛』や『稲荷大明神』『学問の神天満宮』などと書かれている。さぞや多くの参拝客で一杯かと思いきや、参拝に来たのは我々とあと1人の女性のみ。あまり知られていないお祭りなのかもしれない。
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もちろん、本殿にお参りするが、それでも稲荷神のお使いであるきつねの好きな『お稲荷さん』が備えてあった。のんびりした日曜日の昼下がりである。
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