ずーっと書くことがなかった阪神タイガースのお話も今回第一回目。1月24日の記者との交流会で阪神タイガース岡田監督が今年の開幕戦について語っていた。
岡田監督は『開幕投手は誰でもいいんだけど、誰でもいいということは誰でも勝てるということ。昨年の数字を見ると東京ドームであんまり負けていないし、いいピッチングしているし』、なるほどその通り。昨年は東京ドームの対戦成績は8勝4敗1分なのだから。
しかし私が面白いと思ったのはその後、『開幕で投げるとそこから中6日でずっーと各チームのエース級に当たるから勝ち星が増えない。冷静に考えれば開幕投手をやらない方が最多勝を取れる可能性が高いよ。自分の給料を上げることを考えると開幕投手をやらん方がええ。』なるほど関西人らしいソロバン勘定まで入っていたのである。
この言葉を検証して見ると面白い。昨年の開幕投手はTは青柳、Gはビーディ、Cは大瀬良、DeNAは石田、Sは小川、Dは小笠原である。この中で勝ち越したのは青柳(8勝6敗)、小川(10勝8敗)の2人のみ。小笠原(7勝12敗)、石田(4勝9敗)、大瀬良(6勝11敗)、ビーディに至っては1勝もできず(6敗)、1年で自由契約となっている。つまり、開幕投手は思うように勝ち星が伸びないのは正しい。
昨年の青柳投手は後半立ち直ったが、前半戦は納得のいく投球ができなかった。開幕戦はDeNAに6対3で勝ったものの、その後4連敗、二軍落ちを体験し、ようやく7月11日のDeNA戦で勝利を挙げた。
では開幕戦はどのチームが強いのか。先発投手の勝ち負けを15年取ってみるとTが8勝2敗、Gが8勝4敗、Cが6勝6敗、Sが6勝5敗、Dが3勝4敗、ダントツに弱いのがDeNAの2勝10敗と意外な結果だった。
今年の開幕戦は3月29日に前年優勝の阪神が東京ドーム(アウェイ)で巨人戦、2位の広島も横浜スタジアム(アウェイ)でDeNA戦、5位のヤクルトは神宮球場(ホーム)で中日戦とあまり前年の成績とは関係ないスタートである。
岡田監督が言うとおり、長いペナントレースの1試合に過ぎないが、やはり勝ちたいというのが本音だろう。