ルリボシヤンマ属(Genus Luehdorfia)は、国内に以下の4種が生息しており、これら4種のメスには、青色型メス(オス型メス)が存在する。ここでは北海道にのみ生息するイイジマルリボシヤンマ(未撮影)を除く3種の青色型メス(オス型メス)について、これまでに撮影した写真からを選別してまとめてみた。
- マダラヤンマ Aeshna mixta soneharai Asahina, 1988
- オオルリボシヤンマ Aeshna crenata Hagen, 1856
- ルリボシヤンマ Aeshna juncea juncea (Linnaeus, 1758)
- イイジマルリボシヤンマ Aeshna subarctica subarctica Walker, 1908
マダラヤンマおよびオオルリボシヤンマの青色型メス(オス型メス)は、一部を除いては比較的多く存在するが、ルリボシヤンマに関しては、ほとんどのメスが緑色型であり、青色型メスは北海道および本州中部山岳地帯等において、極めて稀に見られる程度である。
ルリボシヤンマは、オスにおいてもオオルリボシヤンマに比べて青色の部分は少なく、複眼と腹部の1節後半と2節前半及び6(または7)~8節の斑紋のみが青色で、他の斑紋は黄色であるが、高標高の寒冷地では、胸部の翅の付け根と腹部の斑紋全部が青色になる個体が少ないが存在する。(参照:ルリボシヤンマ 青色型オス)
ルリボシヤンマの青色型は、雌雄ともに一部の寒冷地だけに稀に見られることから、青色の出現(変異)は、後代に遺伝しない環境要因によってのみ生ずる環境変異なのかもしれない。これまで長野県の標高1,450mの湿地及び岐阜県の標高1,400mの湿地で撮影しているが、更に青い個体を求めて今後も探索を続けたいと思う。
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