三無主義

 ~ディスパレートな日々~   耶馬英彦

レース結果~皐月賞

2017年04月16日 | 競馬

皐月賞の結果
1着アルアイン    無印
2着ペルシアンナイト 無印
3着ダンビュライト  無印

私の印
◎ファンディーナ   7着
〇スワーヴリチャード 6着
▲サトノアレス     11
★アウトライアーズ   12着 

 馬券は1~3着がすべて無印でハズレ。かすりもしなかった。
 高速馬場で、速い流れでも前が止まらない展開。ファンディーナにとっては絶好の展開だったが、直線半ばで馬群に呑まれてしまった。完全に脚が上ってしまった印象で、ダービーに向かって暗雲が立ち込めた形だ。人気も落とすだろうが、ここでの経験は無駄ではなく、ダービーも引き続きこの馬を買いたいと思う。10着までが0秒5差の範囲にいた大混戦のレース。着順に関係なく巻き返しが可能だろう。スワーヴリチャードはスタートから福永騎手が結構出していったが、共同通信杯のように好位につけることができなかった。しかし直線は伸びているのでそれほど悲観する内容ではない。サトノアレスは出遅れがすべて。最速の末脚を繰り出すも、前が止まらない展開ではどうにもならなかった。アウトライアーズは後方4番手から、直線もいいところなし。もしかしたらマイル向きなのかもしれない。
 勝ったアルアインは終始好位で展開。ファンディーナが仕掛けたすぐ後から仕掛けて抜け出した。内をするすると伸びたのがデムーロ騎手のペルシアンナイト。この馬のスピードは一枚抜けていて、ハイペースを楽々追走して脚をためていた。アルアインにクビ差交わされてしまったが、この世代のトップクラスであるのは間違いない。ダンビュライトファンディーナの外につけて、一緒に抜け出す形。バテていなかった分、上位に来れた。休み明けのレイデオロが後方3番手の位置から5着に突っ込んできているのは特筆もの。この馬もダービーでは侮れない存在になりそうだ。

 次は天皇賞だ。G1馬が相次いで敗退している今年のG1だが、大阪杯はキタサンブラックが1番人気で勝利した。サトノダイヤモンドとの一騎討ちが楽しみだ。 


映画「La fille inconnue」(邦題「午後8時の訪問者」)

2017年04月16日 | 映画・舞台・コンサート

映画「La fille inconnue」(邦題「午後8時の訪問者」)を観た。
http://www.bitters.co.jp/pm8/index.html

 久しく観なかった、本格的なミステリーである。これがアメリカ映画だったら万能のスーパーヒーローが派手なドンパチを繰り広げるところだが、フランス映画にはそんなリアリティのない人物は登場しない。
 主人公の設定は非常にニュートラルだ。人生に特にこだわりはないが、医者としての責任感とモラルは人一倍である。診療所の受付は午後7時までで、1時間以上過ぎた8時5分にそのドアベルが鳴る。出ようとした研修医を思わず止めてしまった主人公を、翌日警察が訪問する。
 物語はそこから急流のように進んでいく。医師として真面目に職務に取り組むからこそ、尚更少女の死に責任を感じる。そして行動をはじめる。思考し、勘を研ぎ澄まし、気になることをひとつずつ確実に当たっていく。主人公は知らず知らずに事件の真相に迫っていくが、日常は変わらない。多くの患者の主治医として昼夜を分かたず繁忙な生活をしながら、少女の死に真摯に向き合いつづける。

 フランス語の「Au revoir」(さよなら、失礼します、じゃあね、またね、元気でね、etc・・・)がこれほど多用される映画はそうたくさんはないだろう。様々な「Au revoir」に、登場人物それぞれの思いが籠められる。主人公が別れ際に言う「Au revoir」は、相手と状況によってまったく違ったニュアンスになっていて、演じたアデル・エネルはひとつひとつを見事に使い分けている。
 医師としては、研修医に唯一注意した、自分の感情をコントロールしなければならないという教訓を、自ら実践しているように見える。これほど自制心のある女性はそうはいないだろう。芯の強さに裏打ちされる自制心だ。その強さがどこから来るのかは映画ではわからない。描きようがないから描かないのだ。
 おそらくこの映画は、描くべきシーンだけを描いているのだろう。日本酒の大吟醸のように、素材を削りに削っていて、無駄なシーンはひとつもない。ひとつでも見逃がしたら、観客は真実に辿り着けなくなる。暗いミステリーだが、まさにミステリーのお手本のような作品で、ディテールのすべてが真相に繋がっている。監督と主演女優の渾身の仕事がうかがわれる傑作である。

 少女の姉の台詞で「妹は未成年」と訳していたが、「未成年」では13歳位から19歳まで、観客が受け取るイメージの幅があり過ぎる。姉はフランス語で「Dix-huit ans」と発音していたので、「妹は18歳」と訳したほうがよかったかもしれない。


皐月賞~ファンディーナ

2017年04月16日 | 競馬

◎ファンディーナ
〇スワーヴリチャード
▲サトノアレス
★アウトライアーズ

 牝馬ながら圧倒的なパフォーマンスを続けているファンディーナが本命。年明けのデビューで既に3戦を消化しているところから、体力の消耗が心配されるが、大型馬で素質だけで走っていた面があり、これまでの3戦はトレーニング代わりと考えれば、本番のここでのフルパフォーマンスを期待する。
 強敵は共同通信杯勝ちのスワーヴリチャード。先行馬の後ろにつけて最速の上がりタイムでフィニッシュするという完璧なレース運びだった。共同通信杯はここ数年、主力のローテーションになっていることもあり、ファンディーナ逆転はこの馬だろう。
 弥生賞とスプリングステークスでは低調だった弥生賞組よりもスプリングS組を上位に取る。1、2番人気だったサトノアレスアウトライアーズの2頭。サトノアレスは休み明けで出遅れての4着。直線では盛り返しており、叩き2戦目のここはもっと上の着順が期待できる。アウトライアーズも休み明けで2着。勝ち馬のウインブライトにはひいらぎ賞で勝っており、今度は負けないだろう。鞍上は絶好調の田辺騎手で一発の可能性もある。

 弥生賞馬のカデナは460キロとやや小柄で、多頭数のレースで揉まれた場合が心配なのと、弥生賞自体が低調なレースだったことから、ここでは狙いづらい。無敗ではあるが、今年1度も走っていないレイデオロ、マイルの前走が強過ぎたペルシアンナイト、ローテーションが変則で大敗もあるアダムバローズ、スプリングSがやや恵まれた感があるウインブライトなど、気になる馬が沢山いて、非常に絞りづらいレースだが、思い切って上記4頭に賭ける。

 馬券は4頭まで絞ったので3連単ボックス(2、6、8、13)の24点勝負。