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中国に「松坂牛」? 「松阪牛」の商標登録ピンチ

2008-05-20 19:33:24 | Weblog
中国に「松坂牛」? 「松阪牛」の商標登録ピンチ 2008年05月15日 朝日夕刊
http://www.asahi.com/life/update/0515/NGY200805150005.html
 中国で、「松阪牛」と1字違いの「松坂牛」が、中国人によって商標登録を申請されていることが三重県松阪市の調査で分かった。同市は中国でもブランド名を守るため、地元企業の中国現地法人を通じて「松阪牛」「松阪肉」の商標登録を申請中で、「松坂牛」が先に登録されると、類似商標として認められない可能性もあるという。
 松阪市の担当者が中国商標局のホームページで確認したところ、中国人による「松坂牛」の申請は05年9月29日。松阪市側の06年5月22日より8カ月ほど早かった。申請者の意図や登録手続きの進み具合は分からないといい、異議申し立てなど、「松坂牛」の登録阻止の方法がないか検討している。


 中国の和牛人気と言えば、こんな記事もありました。
 う~ん。これは『和牛人気の中でも更に高級感のある、松阪牛ブランドと誤認させて、自社商品を売るつもり』なのか、それとも、『松阪牛協議会か三重県松阪食肉公社あたりに、商標権を高値で買い取らせるつもり』なのか、そのどちらが真の目的なのかわかりませんが、どちらにしても非常に厄介ですね…。
 まあ、日本に住んでいる方ならば、松阪牛クラスの高級牛肉ならば、トレーサビリティのチェックくらいするでしょうし、敵がそこまで手の込んだ誤認策を練ってくるとも思えませんが、問題は中国にヤミで流入する分。
 中国で松阪牛が売れないくらいならばまだ良い(現在はBSE騒動の影響で、和牛の中国への輸出は禁止されています)のですが、もし『品質の悪い松阪牛の偽物が出回っている』と中国富裕層経由で中国人社会全体に伝わってしまえば、最悪ブランドの信用問題にもなりかねないと思います。
 この問題。中国は勿論ですが、英語圏でも読み方が一緒あるいは似ているため、誤認されるリスクが非常に高いと思いますし、今徹底的に敵と戦って、防衛策をきっちりとらなければ、大変なことになりそうな嫌な予感がしますね。

牛肉をカニと虚偽申告し中国に輸出図る、水産会社を捜査へ

2008-05-20 19:28:38 | Weblog
牛肉をカニと虚偽申告し中国に輸出図る、水産会社を捜査へ 2008年5月20日
読売夕刊 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080520-OYT1T00365.htm
朝日夕刊 http://www.asahi.com/national/update/0520/TKY200805200109.html
 大阪府内の水産会社が、国産牛肉をカニと虚偽申告して中国に輸出しようとした疑いが強まり、北海道警が近く、関税法違反(虚偽申告)の疑いで強制捜査に乗り出すことが20日、わかった。
 中国は、日本で2001年9月にBSE(牛海綿状脳症)が発生したことを受け、日本からの牛肉や牛肉製品の輸入を禁止している。
 捜査関係者によると、同社は4月上旬に、函館税関苫小牧税関支署にズワイガニのツメを輸出すると虚偽申告し、苫小牧港から牛肉を輸出しようとした疑いが持たれている。
 同支署が、北海道紋別市内にある同社工場から出荷されたコンテナ内の荷物をエックス線検査装置で調べたところ、段ボール入り牛肉約3トンを発見。このため、同支署は輸出を差し止め、道警に通報した。


 大阪の水産会社が、苫小牧港からズワイガニのツメと偽って、国産牛肉を輸出しようとしましたが、X線検査であっけなくバレてしまったようです。
 それにしても偽装して密輸出?するにしても、なんでよりによって『ズワイガニのツメ』扱いなのでしょうか…。
 カニはツメの部分が一番美味しいと言われていますし、わざわざ外国で輸出しなくても、カニ大好きな日本人相手にいくらでもさばけそうなもの。私などは『なぜカニを輸出する必要がある!!!』などと逆に疑ってしまうのですが、他にも素人じゃあるいまいし、水産会社ならX線検査の有無くらい知っていたと思うのですが、上にカニを並べて偽装工作をしておけばバレないとでも思ったのでしょうか???
 多分、この水産会社そのものが当面は市場から出入り禁止になるでしょうし、会社の運命を賭けてまで、密輸出?するメリットなんてないと思うんですけどね…。

デパ地下の刺し身、期限切れ使いまわし 立ち入り検査 

2008-05-20 19:24:06 | Weblog
デパ地下の刺し身、期限切れ使いまわし 立ち入り検査 2008年05月20日
朝日夕刊 http://www.asahi.com/national/update/0520/TKY200805190289.html
毎日夕刊 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080520k0000e040039000c.html
 東日本を中心に百貨店の地階(デパ地下)に出店している鮮魚販売会社「魚(うお)きん」(本社・東京)の秋田店で、消費期限の切れた刺し身を翌日の「刺し盛」の一部として販売していたことが分かった。打越寿則店長は「まだ使えると思って、週に1、2回やってしまった。お客様に申し訳ないことをした」と話している。
 「魚きん」は、「事実関係はこれから把握する。今後は、刺し身はその日限りで処分するという方針を徹底する」とコメント。秋田県生活衛生課によると、こうした販売行為は「食品衛生法」「日本農林規格(JAS)法」に抵触する恐れがある。
 同社秋田店は、秋田西武の地下にある。関係者によると、刺し身の消費期限は「当日限り」としているが、売れ残った刺し身はすべて冷蔵庫に保管し、翌日に色やにおいなどを調べたうえで一部を販売していた。変色しやすい赤身や青ものは避け、主にタイやヒラメなどの白身が翌日の「4点盛」の一部に使われていたという。600円前後で人気商品だった。
 複数の関係者が「上司から、金になるものは金にしろと言われた」と証言しているのに対し、打越店長は部下への指示を否定。ただ、取材に対し、秋田店での勤務経験があり、東北・北関東4店舗を統括する田中文男営業部長も同店で自ら使い回しをしていたことを認めている。
 「魚きん」の店舗は、デパ地下を中心に全国14カ所。帝国データバンクによると、06年5月期の売り上げは35億円。

 百貨店地階に出店している鮮魚販売会社「魚(うお)きん」(本社・東京)の秋田店で、消費期限の切れた刺し身を翌日に使い回していた問題で、秋田市保健所と東北農政局秋田農政事務所は20日、「食品衛生法」(表示の基準)と「日本農林規格法」(加工食品の品質表示基準)に抵触する疑いもあるとみて同店に立ち入り調査に入った。
 関係者によると、同店では刺し身の消費期限を「当日限り」としているのに、タイやヒラメなど売れ残った白身を翌日の「4点盛」の一部に使っていた。同店側も「まだ使えると思って、週に1、2回やってしまった」と事実を認めている。




 客が食べ残した料理を使い回していた事実が、民事再生法を申請した後に発覚したことで、船場吉兆が糾弾されていますが、今度はデパ地下に入店している鮮魚販売会社の「魚(うお)きん」が、本来ならば当日中に売り切らなければならないお刺身のうち、色や臭いが変化していないものを中心に、翌日も盛り合わせの1品などとして、販売していたことがわかりました。
 まあ、デパ地下だと、イメージもあり、あまり早い時間帯から値引きシールを貼ったり、大声で呼び込みをするわけにもいかなく、どうしても在庫ロスが出やすい環境にあると思いますが、それにしても、ブリの照り焼きくらいならばまだしも、よりによって刺身のように痛みやすいものを、翌日にお客に売りますかねぇ…。
 店長は部下への指示を否定しているようですが、複数の関係者が「上司から、金になるものは金にしろと言われた」と証言しているようですし、かって同店で勤務していた、田中文男営業部長も同店で自ら使い回しをしていたことを認めているなど、場合によっては組織ぐるみの犯行の疑いさえ出てきますし、お客から見れば、高いお金を払って買ったお刺身が、実は前日の余りだったなんて、怒りが収まらないのではないでしょうか。
 秋田店は勿論ですが、おそらく他の13店でもかなりの売り上げダウンが起こるでしょうし、テナントから契約解除を申し入れられるなどしで、会社そのものの存続の危機に追い込まれると思いますが、そこまでして短期的な利益を求める必要ってあるんでしょうかねぇ…。
 昔の日本人は地道に信用を築いてきたものですが、いつしかその心が失われつつあることに、非常に危機感を覚えます。

中国四川大地震 死者34000人に、日本救助隊は撤収&医療部隊派遣へ…。

2008-05-20 19:13:43 | Weblog
四川大地震、死者3万4千人超…土石流200人生き埋め 2008年5月20日
読売 http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080519-OYT1T00654.htm
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080519AT2M1902B19052008.html
 中国の四川大地震から1週間がたった19日、政府は地震の死者が四川省や甘粛省などすべての被災地で前日の発表より約1600人増えて3万4073人に、負傷者が24万5108人に達したと発表した。
 四川省内の工場など工業分野の直接の経済損失だけで670億元(約1兆円)に上った。
 中国の交通運輸省は、被災地で土石流が発生して、道路復旧作業中の大型重機2台がのみこまれ、6台のトラックに乗っていた作業員らと17日以来、連絡がつかなくなっていることを明らかにした。
 新華社電は、土石流にのみこまれ、生き埋めになったのは、作業員計200人と伝えている。余震が続く中、省内21か所にできた土砂崩れダム(堰止め湖)や水力発電所について、決壊などの大規模な「二次災害」を引き続き警戒している。
 19日の中央人民放送(ラジオ)によると、四川省綿竹市で同日、ダム決壊などの恐れがあるとして、約900人が避難したという。
 また、避難民に対する救援物資の不足は依然として深刻。鉄道省は14万5000張りのテントを被災地に輸送したが、外務省は19日、テントが大幅に不足していることを明らかにした上で、国際社会に対し、救援物資提供の際に、テントを優先的に提供するよう呼びかけた。
 一方、地震犠牲者の「全国哀悼日」の初日となった19日、地震が発生した午後2時28分(日本時間同3時28分)から3分間、全国各地で自動車や列車、艦船が一斉に警笛や汽笛を鳴らし、防空警報が鳴り響く中、国民が黙とうした。

「まだ子どもたちが…」撤収指示に日本救助隊無念 2008年5月20日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080519-OYT1T00711.htm
 「まだまだやれることはあると思っていたのに……」。中国の四川大地震で19日午後、被害が大きかった北川チャン族自治県から引き揚げが決まった日本の国際緊急援助隊救助チームには、疲労とともに深い徒労感が広がった。
 実質3日間の救助活動で、日本の援助隊が見つけだせたのは約20の遺体だけ。過酷な環境の中での乏しい成果は、災害救助活動を巡る国際協力の難しさも浮き彫りにした。
 日本の救助チームの第1陣32人が最初に同省青川県関荘地区に到着したのは、地震発生5日目の16日午前10時(日本時間午前11時)ごろ。ところが、ここは土砂崩れの現場で、都市型災害への装備を中心としたチームの特徴を生かせないため、午後4時すぎ、喬荘地区にある病院の倒壊現場に移らざるを得なかった。
 行方不明者の捜索は夜を徹して行われたが、この現場に埋まっていた母子2人は死亡しており、17日には第2陣29人の合流を受け、北川チャン族自治県にある曲山地区に移動。倒壊した北川第一中学や民家で行方不明者の救助を続け、約15体の遺体を収容したものの生存者はいなかった。
 成都への撤収の指示が伝えられたのは19日午後1時すぎ。別の現場での活動に備えていた隊員たちは「一人でも救出を」と朝早くから、出番を待っていただけに全員が無念の表情を浮かべた。
 「今の思いは簡単には言い表せない」。警視庁から派遣された斉藤昌巳さん(42)は、報道陣の前で唇をかみしめ、海上保安庁の石塚智幸さん(29)は「中学校では、まだ子どもが生き埋めになっている可能性があるのに」とうなだれた。
 第1陣が現地入りしてから4日目。テントの中で寝た18日をのぞき、隊員たちはバスの中で宿泊し、日中は30度近くになる暑さで作業を続けており、「頭がくらくらして宙に浮いているようだった」と明かす隊員もいた。成都への帰路、バス4台に分乗した隊員たちはシートを深く倒し、疲労を隠しきれない様子。
 「土砂崩れ現場ではなく、別の場所に案内されていれば、生存者を救出できた可能性もある」。ある若手隊員はそうつぶやき、パキスタンの大地震やインドネシア・スマトラ島沖地震の救助活動にも参加したという隊員は「今回の活動が一番つらかった」と話した。

M7の余震予報で不安の一夜 「暴風雨も」と追い討ち 2008年05月20日 朝日夕刊
http://www.asahi.com/international/update/0520/TKY200805200077.html
 中国の四川大地震の相次ぐ余震が被災者を脅かしている。19日深夜には余震の警告で多くの市民が屋外に避難し、不安な夜を過ごした。中央気象台は20日以降、被災地で局地的に強い雨が降ると予報しており、雨と余震で土砂崩れでできたダムが決壊する懸念も高まっている。
 中国地震局によると、20日未明までにマグニチュード(M)4を超す余震が157回発生し、このうちM5以上が25回起きている。四川省政府は19日から、テレビなどで最大M7の余震が20日までに起きる可能性が高いと呼びかけている。甘粛省も22日までに最大M6.5の余震が起きる可能性を予測。大規模な余震の警告は異例で、本震の被害があまりなかった成都市中心部でも、市民が寝具を持って自宅から逃げ出し、広場や道路わきの歩道は一夜を明かす人で埋まった。
 家族や親類6人で広場の芝生に布団を敷いて寝た劉冒銘さん(74)はテレビで警告を知り、あわてて家を出てきた。「本震では家は何ともなかったが、すごく怖い。次に同じ情報を知ったらまたここで寝る」。実際に20日未明、M5.0の地震があったことから「本震は予知できなかったのか」と不満も漏らしていた。
 また、中央気象台は20日から22日にかけて、被災地で所によって暴風雨や雷雨があると予報。ダム決壊や土石流の発生に注意するよう呼びかけている。
 発生から8日が経過した20日現在も、震源地の四川省アバ・チベット族チャン族自治区ブンセン県などでは、道路が寸断され救援活動が進んでいない地区が多い。国営新華社通信によると、温家宝首相は19日午後、北京での地震対策会議で、被災したあらゆる村に24時間以内に入るよう指示。これを受けて四川省政府は孤立した77の集落に救助チームを派遣し、被災した約3700の集落にすべて救援が入ったことを明らかにした。
 また新華社通信などによると、震源地のブンセン県で20日未明に、倒壊した発電所の事務棟のがれきから男性職員(31)が助け出されたほか、19日夜にも鉱山労働者1人が救出されたことがわかった。

「小学校舎倒壊は手抜きが原因」児童の遺族、市を告訴へ 2008年5月20日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080519-OYT1T00872.htm
 四川大地震で校舎が倒壊し、児童数百人が死亡した中国四川省都江堰市・新建小の児童の親たちが「校舎倒壊は手抜き工事が原因」として、同市政府を告訴する準備を進めていることが19日分かった。
 中国で横行する公共施設の手抜き工事は汚職の温床とされているが、大地震で学校校舎の倒壊が多発したことで、政府に対する親の怒りが高まっている。
 同小は震災前の児童数約1000人。校舎は1990年代に建てられたが、地震で一瞬のうちに崩れた。だが、周囲のアパートなどは大きな被害がなかったことから、遺族の間で市政府の手抜き工事を追及する声が強まった。
 遺族数人が中心となり、テントで暮らす数百人の遺族に告訴への参加を呼びかけている。2年生の息子を亡くした董勲(とうくん)さん(37)、筍忠琴(こうちゅうきん)さん(31)夫妻は「役人がわいろを受け取るために工事費を安く上げた結果だ」と話した。6月1日に告訴する予定で、同市市長らを相手取った刑事告訴となる可能性が高いという。
 中国の学校の校舎は、簡単に崩れることから「おから工事」と呼ばれる手抜き工事の象徴となっており、今回の地震では各地で計約6900棟が倒壊した。



 中国四川の大地震ですが、死者数は34000人を突破したようです。また200人の作業員が土石流に飲み込まれたことは、昨日のブログでお伝えしましたが、日本の救助隊は(得意分野が異なることもあるのか?)その救済に加わることなく、成都に撤収。被災者の家族や親族などから、人命救助を期待されていた救助隊としては、人命救助という成果を出すことなく撤収することになってさぞかし悔しい思いでしょうね…。場合によっては、帰国という選択肢も出てくると思うのですが、この先、活躍の場はあるのでしょうか…。
 また、この地震では、大きなものを含めて余震が何度も続いていることが特徴で、M4を超える地震は既に150回を超え、M5以上も25回発生。
 最大M6.5の余震がおこる警報が出たこともあり、不安に思った住民達が、寝具を持って自宅から逃げ出して、広場や道路わきの歩道が夜を明かす人で一杯になるなど、被災地特有の不安が非常に高まっていることが伝わってきます。

 その一方で、周囲のアパートは無事なのに、学校だけが倒れた地域では、亡くなった子供の遺族が「校舎倒壊は手抜き工事が原因」として、同市政府を告訴する準備を進めているようです。まあ、中国の場合、建築確認とか、建築基準法のような、建設業者を縛るような法律もありませんし、日本以上に手抜き工事が横行しているようですが、今回はそのことが逆に被害を大きくした(鉄筋の建物は倒れるまでは木造よりも頑丈ですが、一旦崩れてしまうと、空気の通る隙間がない分、巻き込まれた人を救出することはより困難になります)だけに、遺族としては怒りが収まらないでしょうし、今後このような訴訟が他の地域でも起こる可能性は十分ありそうですね。

ミャンマー被災者の支援問題

2008-05-20 19:07:15 | Weblog
軍政「食糧、薬品とも十分」 ミャンマーで日本高官に 2008年05月20日 朝日
http://www.asahi.com/international/update/0519/TKY200805190241.html
 ミャンマー(ビルマ)がサイクロンに襲われて以来、日本政府の高官として初めてミャンマー入りした木村仁・外務副大臣は19日、シンガポールで記者会見した。木村氏はヤンゴンで軍事政権のニャン・ウィン外相、チョー・ミン保健相らと会談し、国際社会の援助要員の受け入れを早期に決断するよう求めた。軍政側は、医師らによるチームが被災地全体を巡回してコレラなど感染症の発生は抑えられており、食糧や薬品も十分な量を確保していると説明。今後の生活復興に向けて住宅資材などの援助を求めたという。

ミャンマー:サイクロン被害 NGO現地報告 食料高騰、飢える住民 少しでも援助を 2008年5月20日 毎日
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20080520ddm041030017000c.html
 サイクロンが直撃したミャンマーで支援活動をしたNGO「難民を助ける会」(東京都品川区)のスタッフ、野際紗綾子さん(31)が19日、都内で被害の実態を報告し、支援を訴えた。
 野際さんは9日、ミャンマーの最大都市ヤンゴン西部のフラインタヤー地区に入った。15日までの間、身体・知的障害者の自宅を戸別訪問し、米などの食料品やせっけんなどの生活用品を500世帯(約3000人)に配布した。「初めて支援物資が届いた」と喜ばれたという。
 野際さんによると米の値段が2倍、塩は10倍に跳ね上がり、多くの住民が食料を買えず飢餓状態に陥っている。軍事政権がNGOなど支援団体の物資の配給を制限しているため、野際さんは軍事政権の目をかいくぐりながら支援を続けた。
 野際さんは「多くの被災者が絶望の中で生活している。わずかずつでも皆さんの援助が集まれば大きな力になる」と資金面での援助を訴えた。

◇高潮、65キロ以上逆流--ヤンゴン川で土木学会調査
 ミャンマーを襲ったサイクロン「ナルギス」による高潮が、ヤンゴン川を65キロ以上逆流していたことが19日、土木学会災害緊急調査団の現地調査で分かった。河口から約34キロ上流にあるヤンゴン市周辺では強い南風の影響で、水位は最大3メートル上昇したという。
 緊急調査団(団長、柴山知也・横浜国立大教授)は11~15日まで、河口から21~65キロの流域10地点を調査した。測量したり、サイクロンが通過した2日夜~3日の川の様子を住民に聞き、水位の変化を推定した。その結果、調査した全地点で高潮が発生したと分析。調査していない上流部まで及んでいる可能性もあるという。高潮は各所ではんらんを起こし、人が流されたり、穀倉地帯に大きな被害を与えた。
 柴山教授は「サイクロンによって強い南風が発生し、吹き寄せ効果が大きかった。高台がなかったことや、地盤が低く平らな地形の影響で被害が大きくなったとみられる」と話している。

ミャンマー、国際支援受け入れ拡大へ・ASEAN特別外相会議 2008年5月20日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080519AT2M1902M19052008.html
 東南アジア諸国連合(ASEAN)は19日、シンガポールで特別外相会議を開き、サイクロンで被害を受けたミャンマーへの支援拡大に向けASEANが窓口になり支援物資の配給や要員派遣を調整することで合意した。ミャンマー軍事政権は政治問題に利用しないことを条件に同案に同意し国際支援の受け入れを拡大する。ASEANはミャンマー支援国会合を国連と合同で25日にヤンゴンで開くことも決めた。
 議長国シンガポールのジョージ・ヨー外相は会議後に発表した議長声明で「加盟国はASEAN主導の調整機構設立で合意した。他の国や国際機関に開かれた枠組みだ」と強調。各国・機関から表明された支援要員展開や物資配給をASEAN中心に調整する枠組みで、具体化に向け近く作業部会を設置し、国連や軍事政権と協議する。

ミャンマー新憲法「承認」、最大野党受け入れず 2008年5月17日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080518AT2M1702C17052008.html
 ミャンマーの民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー氏が率いる最大野党の国民民主連盟(NLD)は17日、軍事政権が10日に実施した新憲法草案の是非を問う国民投票の結果を「受け入れられない」と拒否することを明らかにした。軍事政権は17日、在ミャンマーの外交団を対象にサイクロンで甚大な被害を受けた同国南西部の視察を実施した。外交団の被災地視察は初めて。
 国民投票の結果を拒否する理由について、NLDスポークスマンは「自由で公正に実施されていない」と指摘。憲法草案を起草したメンバーは軍事政権が恣意(しい)的に選んでおり、国民を代表しておらず、「草案自体も民主主義の原則に従っていない」と非難した。



 サイクロン被害にあったミャンマーの軍事政権ですが、『全体を巡回してコレラなど感染症の発生は抑えられており、食糧や薬品も十分な量を確保している』などと、相変わらず嘘八百を並び立てているようですね…(怒!
 より信頼できる筋からの報告では、ほとんどの地域では、人命救助どころか食料支援さえ出来てないようですし、物資の横流しも放任状態。(一部の軍人は積極的に関わっている?) 軍から支援を受けたケースでも、渡されたのは、家族の人数に関わりなく米1キロのみ!
 コレラやマラリア、デング熱など各種伝染病も流行りだしていることは、既に世界に知れ渡っているというのに、なぜこんなに酷い状態だというのに、事実を隠蔽しようとするのか全く理解できませんし、政治問題に利用しないことを条件に、ようやくASEANが窓口になり支援物資の配給や要員派遣を調整することで合意したようですが、あまりにも対応が遅すぎます。
 平時でも、5歳未満の乳幼児死亡率が1000人中113人(日本は4人程度)と異常なまでに高い国だというのに、この調子では体力の弱い子供やお年寄りの二次被害による犠牲者が増えそうですし、被災者に直接届ける形の支援の整備が急務になっていると思います。

 一方、スー・チー氏が率いる最大野党の国民民主連盟(NLD)は、軍事政権が10日に実施した新憲法草案の是非を問う国民投票の結果を「受け入れられない」と拒否することを発表。国民投票の対象となった改正(改悪?)案は、軍部が反対したら他の人間は何もできない+スーチー氏を意図的に排除しようとするなど、軍部の権限を強化しようとするだけのあまりにも酷い内容ですし、こちらについては当然の反応だと思います。

オバマ氏、20日にアイオワで「勝利宣言」へ バード上院議員もオバマ氏支持へ…。

2008-05-20 18:59:10 | Weblog
オバマ氏、20日にアイオワで「勝利宣言」へ 2008年5月20日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080519-OYT1T00607.htm
 米大統領選の民主党候補指名争いで優勢に立つバラク・オバマ上院議員(46)は、オレゴン、ケンタッキー両州予備選が終了する20日夜、中西部アイオワ州で事実上の“勝利宣言”を行う。
 両州予備選で、一般代議員獲得数が過半数に達する見通しとなっており、それを指名獲得に向けた「必要な到達点」とみなし、本選に照準を合わせる狙いとみられる。
 ただ、ヒラリー・クリントン上院議員(60)は残る予備選が終了する6月3日までは撤退しない方針で、オバマ氏自身もクリントン氏に選挙戦からの撤退を迫る意向ではないことを強調している。
 米CNNテレビによると、オバマ氏は、予備選・党員集会の結果に応じて配分される一般代議員数の過半数まであと15人。世論調査では、オバマ氏はケンタッキー州(代議員数51人)でクリントン氏に約30ポイント差でリードされているが、オレゴン州(同52人)では5ポイント差で優位を保っており、両州で敗北しても15人以上の代議員を獲得するのはほぼ間違いない。

クリントン氏「戦い終わっていない」2008年5月20日 産経
http://sankei.jp.msn.com/world/america/080520/amr0805200920002-n1.htm
 米大統領選の民主党候補指名を争うヒラリー・クリントン上院議員は19日、ケンタッキー州での集会で「(戦いは)終わってなどいない」と強調、オバマ上院議員が20日にも行うとみられる“勝利宣言”に屈せず、6月3日まで予備選を戦い抜く決意を示した。
 20日にはケンタッキー州とオレゴン州で予備選が行われる。各州予備選の結果、オバマ氏が獲得する一般代議員数は同日で過半数に達する見込みで、オバマ氏は指名争いが大きなヤマを越えたとの認識を強調、同日夜に事実上の勝利宣言を行う考えだ。
 しかしクリントン氏は19日のテレビインタビューで「何を宣言するのも自由だが、(指名獲得に必要な)票を得ていないのなら問題にならない」と一蹴(いっしゅう)。集会では「この戦いがすぐに終わる可能性はない」と予備選での投票を呼び掛けた。

最長老議員がオバマ氏支持表明 2008年5月20日 産経夕刊
http://sankei.jp.msn.com/world/america/080520/amr0805201029005-n1.htm
 米民主党のバード上院議員は19日、大統領選の同党候補指名争いで、オバマ上院議員支持を表明した。90歳のバード氏は上院在職記録を塗り替えている最長老議員で、指名獲得の鍵を握る特別代議員の一人。
 同氏の地元ウェストバージニア州で13日行われた予備選では、ヒラリー・クリントン上院議員がオバマ氏に圧勝したばかり。しかしバード氏は「若い政治家の星」とオバマ氏を称賛、イラク戦争に疲弊した米国を救ってくれるはずだと太鼓判を押した。
 来年で上院議員在職半世紀を迎えるバード氏は、20代の時に白人優越主義者の秘密結社クー・クラックス・クラン(KKK)に一時加わっていたことでも知られる。



 民主党大統領予備選のオバマ氏とクリントン氏の争いですが、オレゴン、ケンタッキー両州予備選で一般代議員獲得数が過半数に達する見通しとなったオバマ氏が20日にも勝利宣言するようですね。
 クリントン氏は、最後まで諦めない姿勢を突き通しているようですが、オバマ氏が一般代議員の過半数を得るまであと15人。ケンタッキー州はクリントン氏が大幅にリードしているようですが、オレゴン州ではオバマ氏がリード。
 加えて、20代の頃にはKKKに加わるなど、白人寄りと思われていたバード上院議員がオバマ氏支持を表明したことで、仮に両州でクリントン氏が勝利しても、勝負は決まったかな…という印象を受けます。

NYダウは41ドル高で13000台回復、NY原油は終値で127ドル台、日経平均は109円安

2008-05-20 18:54:02 | Weblog
米国株反発、ダウ終値41ドル高の1万3028ドル 2008年5月20日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080520AT3L2000420052008.html
 19日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発。前週末比41ドル36セント高の1万3028ドル16セントで終えた。調査会社コンファレンス・ボードが発表した4月の景気先行指標総合指数が2カ月連続で前月比プラスとなり、米景気後退懸念が緩和。景気敏感株を中心に買いが優勢となった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続落し、同12.76ポイント安の2516.09で終えた。半導体関連でアナリストの強気リポートが出たことなどを受けて買いが先行したが、1月以来の高値圏とあって利益確定売りに押された。

NY原油続伸、終値127.05ドル 2008年5月20日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20080520ATQ2INYPC20052008.html
 19日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は続伸。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で、期近の6月物は前週末比0.76ドル高の1バレル127.05ドルで取引を終えた。先行きの需給ひっ迫観測などから、買いがやや優勢となった。
 早朝に石油輸出国機構(OPEC)のヘリル議長(アルジェリア・エネルギー鉱業相)が、次回9月の定例総会での増産決定の可能性は低いと述べたと伝わり、需給ひっ迫観測を誘った。早朝の時間外取引で127.77ドルまで上昇し、16日に付けた最高値(127.82ドル)に迫った。
 その後は利益確定売りに押されて安く推移する場面が多かった。ただ、引け前に需給ひっ迫懸念が蒸し返され、急速に上げに転じた。限月交代で6月物は20日が取引最終日となるため、値動きが大きくなりやすい面があったという。安値は125.28ドル。
 ガソリンは続伸。ヒーティングオイルは3営業日ぶりに反落。

米ガソリンの平均小売価格、8週連続で過去最高を更新 2008年5月20日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20080520-OYT1T00302.htm
 米エネルギー情報局(EIA)は19日、全米のレギュラーガソリンの平均小売価格が前週比0・069ドル高の1ガロン(約3・8リットル)=3・791ドルとなり、過去最高を更新したと発表した。
 前年同期比では0・573ドル高い。原油価格の高騰を反映し、8週連続で過去最高を更新している。

NY金3日続伸、終値905.8ドル 2008年5月20日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20080520ATQ7IAA0520052008.html
 19日のニューヨーク金先物相場は3営業日続伸。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である6月物は前週末比5.9ドル高の1トロイオンス905.8ドルで終えた。一時914.2ドルまで上昇し、4月23日以来の高値を付けた。早朝に原油先物相場が上昇した局面で、金相場もつれ高した。
 原油相場の上昇でインフレ懸念が強まるとの思惑が出て、インフレに強いとされる金に買いが入った。買い一巡後は利益確定売りも出て、上値が抑えられた。この日の安値は900.6ドル。
 銀、プラチナも3営業日続伸。

日経平均反落、終値109円安の1万4160円 2008年5月20日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080520NT001Y05520052008.html
 20日の東京株式市場で日経平均株価は反落した。大引けは前日比109円52銭(0.77%)安の1万4160円9銭だった。目先的な高値警戒感から不動産や銀行、証券、小売りといった内需株が売られた。後場は香港株や上海株の下落が投資心理を冷やし、トヨタや京セラなど値がさの主力株主導で日経平均は下げ幅を一時150円近くに広げた。東証株価指数(TOPIX)は7営業日ぶりに反落した。
 19日の米原油先物相場の上昇を受け、三菱商が連日で上場来高値を更新したほか、丸紅など他の商社株にも買いが広がり、日経平均は前場に小高くなる場面があった。欧州投資家のほか、個人投資家の中にも企業業績の底堅さを評価して押し目買いを入れる動きはみられたという。
 ただ、全般への影響は限定的だった。東証1部の騰落レシオが「過熱圏」とされる120%を超えるなど、短期的な上昇ピッチの速さへの警戒感は根強く、上値では売り圧力が強まった。




 19日のNYダウは先週末比41ドル36セント上昇し、1万3028ドル16セントと終値ベースで13000ドル台を回復して終了。
 一方のNY原油は、サウジアラビアが30万バレル以上の増産をすることにネガティブな姿勢が嫌気されたのか、再び上昇しはじめ、一時127.77ドルと、16日につけた最高値に迫る勢いで、終値としても127.05ドルと、こちらは最高値を更新。
 アメリカのガソリンの平均小売価格も8週連続で過去最高価格を突破し、とうとう3.791ドルに…。ついこの間3.5ドルを突破して大騒ぎとなったのに、車社会のアメリカでこれだけ上がったのでは、とりわけ低所得者は大変でしょうね。
 またNY金も、一時期1トロイオンス1000ドル突破目前まで上昇した後、850ドル近くまで下げたものの、再び900ドル台に乗せてしまったようで、改めてインフレ懸念が高まりつつあることが感じられます。

 一方、20日の日経平均は、前日比109円52銭安い1万4160円09銭で終了。こちらは元々調整時期に入りかけているタイミングで、香港株や上海株が下落したことで、トヨタや京セラといった値がさ株を中心に下落。原油高ということで、商社株には買いが入っていたようですが、3月中旬と比べると2000円以上上昇していますし、さすがに一旦利益を確定する動きが出てきてもおかしくないかと…。円相場も再び103円台に突入しているようですし、今日の100円強の下落は、ほぼ予想の範囲内でしょうか…。