ブランド卵値上げ、「物価の優等生」穀物高に屈す 2008年6月26日
読売 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20080625-OYT1T00750.htm
毎日 http://mainichi.jp/select/today/news/20080625k0000m020159000c.html
産経 http://sankei.jp.msn.com/economy/business/080624/biz0806242231026-n1.htm
鶏卵最大手のJA全農たまご(東京都新宿区)は25日、8月1日からブランド卵を1個当たり約3円値上げする方針を発表した。
今後、スーパーなど小売店と本格的な交渉に入るが、すべて価格転嫁されれば店頭価格は10~13%程度値上げされる。ほかの鶏卵大手も同程度の値上げ交渉に入っている。ブランド卵は小売店向け出荷量の5割程度を占めており、値上げが店頭価格に浸透すれば、家計には痛手となりそうだ。(幸内康)
全農たまごは、「しんたまご」をはじめとするブランド卵全品の出荷価格を値上げする。すべて転嫁された場合、「しんたまご」1パックの店頭価格は、現在の300円前後が330円前後になる。
イセ食品(東京都台東区)も「森のたまご」に代表されるブランド卵全品を1個3円前後、アキタ(広島県福山市)も「めざましたまご」などで3~4円程度の値上げ交渉を進めている。
ブランド卵ではない一般の卵は、生産量と需要の予測に基づいて全農たまごが発表する相場価格を参考に、事実上の市場価格が出来上がっている。これに対し、特殊な飼料を鶏に与えるなどして付加価値を高めたブランド卵は、鶏卵業者とスーパーが独自に価格を決めている。鶏卵業者にとっては、ブランド卵だけがスーパーと個別に価格交渉できる形だ。ブランド卵は、1990年ごろから発売されているが、全農たまごとイセ食品の値上げは初めてとなる。
卵は戦後、ほかの食品価格が上がる中で価格がほぼ変わらず、「物価の優等生」と言われてきた。
農林水産省によると、鶏卵農家の規模拡大や、鶏の品種改良で生産性が上がってきたことや、飼料の主原料であるトウモロコシ価格が比較的安定してきたことが背景にある。
しかし、配合飼料の価格は過去2年で4割以上も値上がりした。配合飼料のうち5~6割を占める輸入トウモロコシの価格や、海上運賃の高騰が原因だ。飼料費は経費の6割を占めるといい、全農たまごは「企業努力で解消できる範囲を超えている」と訴えている。
信用調査会社の東京商工リサーチによると、2007年の養鶏業者(鶏肉も含む)の倒産件数は17件と、前年の7件から急増した。08年1~5月は5件だが、3月には負債総額42億円と比較的規模の大きい経営破たんも発生している。
ブランド卵ではない一般の卵については、07年に供給過剰で大きく値下がりした教訓から、生産者団体の日本鶏卵生産者協会は、07年末から生産者に自主的な減産を呼びかけている。協会では、現在、半年前に比べ月当たりの供給量が1~2%減少したとみている。
ちなみに、値上げの対象となるのは、JA全農たまごが販売する「しんたまご」、イセ食品(埼玉県)の「森のたまご」、アキタ(広島県)の「おいしいたまご屋さん」、技研食品(東京)の「地養卵」などブランド卵が中心ですが、食品の値上げはとうとう物価の優等生との別名もある卵の世界にまで及んできましたか…(絶句
私は、ブランド卵よりも価格破壊に追い込まれがちな普通の卵の方が(利幅が小さいため)余程値上げ圧力が高いのではないかと思っていたのですが、一般の卵は07年の供給過剰で値下がりした経験もあり、値上げがしにくいようで、そこで価格交渉のしやすいブランド卵の値上げを打ち出してきたようです。
とはいえ、一般の卵とて鶏に与える配合飼料が高騰しているのは一緒ですし、いずれは価格転嫁してくるか、あるいは特売の回数が減る形になるなり、いずれは私達一般庶民の生活を直撃することになりそうな嫌な予感がしますね。
読売 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20080625-OYT1T00750.htm
毎日 http://mainichi.jp/select/today/news/20080625k0000m020159000c.html
産経 http://sankei.jp.msn.com/economy/business/080624/biz0806242231026-n1.htm
鶏卵最大手のJA全農たまご(東京都新宿区)は25日、8月1日からブランド卵を1個当たり約3円値上げする方針を発表した。
今後、スーパーなど小売店と本格的な交渉に入るが、すべて価格転嫁されれば店頭価格は10~13%程度値上げされる。ほかの鶏卵大手も同程度の値上げ交渉に入っている。ブランド卵は小売店向け出荷量の5割程度を占めており、値上げが店頭価格に浸透すれば、家計には痛手となりそうだ。(幸内康)
全農たまごは、「しんたまご」をはじめとするブランド卵全品の出荷価格を値上げする。すべて転嫁された場合、「しんたまご」1パックの店頭価格は、現在の300円前後が330円前後になる。
イセ食品(東京都台東区)も「森のたまご」に代表されるブランド卵全品を1個3円前後、アキタ(広島県福山市)も「めざましたまご」などで3~4円程度の値上げ交渉を進めている。
ブランド卵ではない一般の卵は、生産量と需要の予測に基づいて全農たまごが発表する相場価格を参考に、事実上の市場価格が出来上がっている。これに対し、特殊な飼料を鶏に与えるなどして付加価値を高めたブランド卵は、鶏卵業者とスーパーが独自に価格を決めている。鶏卵業者にとっては、ブランド卵だけがスーパーと個別に価格交渉できる形だ。ブランド卵は、1990年ごろから発売されているが、全農たまごとイセ食品の値上げは初めてとなる。
卵は戦後、ほかの食品価格が上がる中で価格がほぼ変わらず、「物価の優等生」と言われてきた。
農林水産省によると、鶏卵農家の規模拡大や、鶏の品種改良で生産性が上がってきたことや、飼料の主原料であるトウモロコシ価格が比較的安定してきたことが背景にある。
しかし、配合飼料の価格は過去2年で4割以上も値上がりした。配合飼料のうち5~6割を占める輸入トウモロコシの価格や、海上運賃の高騰が原因だ。飼料費は経費の6割を占めるといい、全農たまごは「企業努力で解消できる範囲を超えている」と訴えている。
信用調査会社の東京商工リサーチによると、2007年の養鶏業者(鶏肉も含む)の倒産件数は17件と、前年の7件から急増した。08年1~5月は5件だが、3月には負債総額42億円と比較的規模の大きい経営破たんも発生している。
ブランド卵ではない一般の卵については、07年に供給過剰で大きく値下がりした教訓から、生産者団体の日本鶏卵生産者協会は、07年末から生産者に自主的な減産を呼びかけている。協会では、現在、半年前に比べ月当たりの供給量が1~2%減少したとみている。
ちなみに、値上げの対象となるのは、JA全農たまごが販売する「しんたまご」、イセ食品(埼玉県)の「森のたまご」、アキタ(広島県)の「おいしいたまご屋さん」、技研食品(東京)の「地養卵」などブランド卵が中心ですが、食品の値上げはとうとう物価の優等生との別名もある卵の世界にまで及んできましたか…(絶句
私は、ブランド卵よりも価格破壊に追い込まれがちな普通の卵の方が(利幅が小さいため)余程値上げ圧力が高いのではないかと思っていたのですが、一般の卵は07年の供給過剰で値下がりした経験もあり、値上げがしにくいようで、そこで価格交渉のしやすいブランド卵の値上げを打ち出してきたようです。
とはいえ、一般の卵とて鶏に与える配合飼料が高騰しているのは一緒ですし、いずれは価格転嫁してくるか、あるいは特売の回数が減る形になるなり、いずれは私達一般庶民の生活を直撃することになりそうな嫌な予感がしますね。