ファイナンシャルプランナーのニュースチェック

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「就職ジャーナル」休刊へ、ネットに押され部数低迷 

2009-03-20 07:59:04 | Weblog
「就職ジャーナル」休刊へ、ネットに押され部数低迷 2009年3月10日
読売夕刊 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090310-OYT1T00876.htm
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20090308AT1D0608806032009.html
 リクルートは10日、月刊就職情報誌「就職ジャーナル」を2月28日発売の「4・5月号」を最後に休刊すると発表した。
 就職活動の情報収集がインターネット中心になっており、6月からはホームページでの情報提供に移行する。
 就職ジャーナルは新卒学生向けの就職情報誌として1968年に創刊。現在リクルートが発行している雑誌では最も古い。
 バブル崩壊後の92年には「就職氷河期」という流行語を作るなど就職活動中の学生にとってバイブル的存在だったが、発行部数は99年の9万部をピークに最近は6万1000部まで落ち込んでいた。




 私が大学4年生の頃は、まだネットなどというものも普及していなかったこともあり、まるで百貨事典一式のような分量の求人情報誌(多分リクルートのものだったと思います)が当時住んでいたアパートに郵送されてきて、その重さに閉口しましたが、その一方で、情報誌をぱらぱらとめくることで、広く浅くとはいえ複数の業種のことが理解できるメリットもあったと思うのですが、応募する側もある程度業種を絞っていると思われる転職向けはまだわかるとしても、新卒求人情報も、とうとう最大手が紙媒体からウェブ版に移行ですか…(汗
 まあ当時(20年程前)と比べれば、インターンシップなどもかなり浸透してきていますが、応募する学生も全てが特定の仕事をやりたくて応募しているとは限らず、企業の側も『お客さん』扱いのところがまだまだ少なくありませんし、ドイツのように最初からやりたい仕事が決まっていて、学校を選ぶような雇用形態でもない日本では、製造業と金融業の双方を回る学生も少なくないと思いますが、新卒最大手リクルートのウェブ移行は、今後新卒採用にどのような影響が出てくるのでしょうか…。

 こちらは新聞とネット記事との違いを考えてみればわかりやすいのですが、紙媒体の新聞ならば、まずは大雑把に目を通してから個別の記事を読む方が多いことから、なんとなく読む記事もあり、そのことがきっかけで強く関心を持つことも少なくと思いますが、その一方で、ネット媒体では興味のある記事だけを検索しがちなことから、逆に興味のない分野には最初からアクセスしないことも少なくありませんし、まだそれが情報収集の段階で済めばいいのですが、もしその傾向が最初に就職する会社にも影響してイメージ先行の就職活動になってしまわないかがどうしても心配になってしまいます。(学生に人気のない業種に与える影響は大きいでしょうし、一部の会社がアクセス数アップを狙えば、当然、ウェブ専門の人材など雇う余裕のない中小企業は採用が不利になるでしょうね…)
 まあ求人情報全体がネット版に移行していくのは時代の流れとしても、紙媒体の良いところというものもあるでしょうし、発行会社側の事情もあるのかもしれませんが、個人的にはこの決断は残念に思いますね。