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地方空港はこんなにたくさん必要なのか? 全国に都道府県数の倍以上

2010-01-04 05:40:58 | Weblog
地方空港はこんなにたくさん必要なのか? 全国に都道府県数の倍以上 2009年12月31日 産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/091230/lcl0912301802000-n1.htm
 地方空港の存在意義が問われている。狭い国土に都道府県の倍以上の97空港が乱立。もともと利用者が少なく大半が赤字だが、経営難に直面する航空会社の相次ぐ路線廃止が苦境に追い打ちをかける。潤沢な特別会計を原資に、不採算空港を造り続けてきた航空行政の弊害が次々と明らかになっている。

“空港ジャック”の理由
 「定期便が少ないのを逆手に取った発想。面白いでしょう」
 来年3月、国内98カ所目の空港として産声を上げる茨城空港。大手旅行会社「HIS」が来年5月の大型連休期間中に同空港でチャーター便を最大20本運航させる計画をぶち上げたことに、茨城県の担当者は、そう胸を張る。
 異例の“空港ジャック”の実現は「滑走路があまり使われない」という窮状の裏返しといえる。国は当初、国内4路線が就航し、年間約81万人が利用すると予測。ところが開港まで3カ月を切った段階で就航が決まった定期便は、アシアナ航空(韓国)のソウル線1日1往復のみ。国内の定期便が就航するめどは立っていない。年間利用客は当初予測とはかけ離れた8万人程度にとどまると県は見込んでいる。
 お寒い状況は、空港ターミナルビルも同じだ。テナントとして8区画の出店者を募ったが、応募があったのは6区画。免税店と売店の出店を予定していた残り2区画が埋まらないまま開港を迎える可能性が高い。
 空港整備費220億円のうち茨城県の負担は70億円。低コストでコンパクトを売り文句に、県は「首都圏第3の空港」の存在意義をPRする。だが、県空港対策課からは「空港は客が乗り降りするだけの場所ではない。朝市や結婚式とか集客できるイベントをビルで行って活性化を図りたい」との本音もこぼれる。
 不採算路線の整理を進める航空会社の動きも、地方空港の苦境に拍車をかけている。空港の主な収入源となる着陸料収入の減少が自治体の財政を直撃するからだ。
 経営再建中の日本航空は、来年4月から静岡-札幌、静岡-福岡便を運休し、静岡空港から撤退することを正式に決定。日航は福島空港からも今年1月末で撤退した。同空港の今年度の利用者は、昨年度の約42万8千人から4割近く減る可能性もあるという。

26空港中22空港が赤字
 国土交通省によると、国が管理する全国26の空港のうち、営業損益では22空港が赤字。黒字は、伊丹(大阪)、新千歳、鹿児島、熊本の4空港にとどまっている。地方自治体が管理する空港も大半が赤字とみられる。
 不採算空港の乱立を招いた元凶と指摘されるのが、空港整備などに使われる特別会計の存在だ。
 社会資本整備事業特別会計の空港整備勘定で、旧名の空港整備特別会計から通称「空整特会」と呼ばれている。創設は昭和45年。航空需要の急増に対応するのが目的だった。日本航空など航空会社が支払う空港使用料や着陸料、航空機燃料税の一部が主な財源で、国庫にいったんプールした後、政府が全国各地の空港に振り分ける。
 今年度の当初予算でも5280億円を計上。来年10月に新滑走路の供用開始を控える羽田空港の整備などに多くが割かれているが、既存の地方空港の維持管理や人件費などにも充てられている。
 特別会計であらかじめ一定の資金が確保されているから、甘い需要予測に基づいて採算が見込めない地域にも空港が造られる。鉄道や道路など交通網の整備が行き渡り、国内航空路線の利用者数が伸び悩んでいるのに、空港を造り続ける仕組みは40年間温存され続け、狭い国土に空港が乱立する事態を招いた、というわけだ。
 また、地方空港の整備には、一般会計の「地方空港等整備費」からも、滑走路の延長や老朽化した施設の更新費名目で今年度約391億円が投入されている。

「土建行政の象徴」
 地方の意向も空港整備を後押しした。郊外に空港ができれば、街の中心部から道路が伸びるから建設業界は潤う。観光客が増え、企業も進出すれば、地元経済が活性化する…。新幹線や高速道の整備と同様、多くの自治体が、さまざまな期待を抱いて積極的に空港誘致に動いてきた経緯がある。
 『血税空港』(幻冬舎新書)などの著書があるノンフィクションライター、森功さんは「空港建設と道路建設は一体不可分。だから、多くの首長が選挙公約に空港誘致を掲げてきた。不採算空港の乱立は、土建行政の象徴と言っていい」と話す。

「30空港が適正」
 公共事業の見直しを掲げる鳩山・民主党政権の誕生で、そんな航空行政にも変化の兆しはある。
 前原誠司国土交通相は、就任当初から「空整特会」を抜本的に見直す方針を表明。財務省との調整が進まず、来年度予算への反映こそ見送られたものの、「基本的に新たな空港をつくらないという視点は貫く」と改革する意志は変えていない。
「あるものは使う。使えるような状況をつくっていくことが大事」。前原国交相はアジアを中心とする海外からの誘客にも期待を寄せるが、不採算空港については廃止・縮小も含めて議論すべきだ、との声は根強い。一方で、利用客こそ少ないものの住民のライフラインとして欠かせない離島空港もあり、採算だけで切り捨てられないのも事実だ。
 日本航空で地上職として勤務した経験がある、戸崎肇・早稲田大教授(交通政策)は「北海道・東北・関東・中部…といった大きなゾーンに1つずつ、それを補完する形でよりローカルな空港がある形が望ましい。離島空港を加えても30くらいが適正な数では」とみる。
 将来展望を欠いた航空行政のゆがみは、先の事業仕分けでもやり玉に上がった。伊丹(大阪)や神戸空港に隣接し、多額の有利子負債を抱える関西国際空港への補給金160億円の予算計上について、行政刷新会議は「凍結」すべきだ、と結論づけたのだ。需要を食い合う3つの空港のあり方を抜本的に見直す必要がある、というのが判断の理由だった。
 戸崎教授も「地域ごとに空港がタッグを組み、空港ごとの特徴を明確にする仕掛けが必要。活用できるものは活用して、どうにも採算が合わない空港は廃止やほかの用途への転用も視野に入れるべきだ」と話している。



 へ? 茨城に空港??? と調べてみると、この茨城空港。元々は海軍の飛行場として1937年に設置され、その後航空自衛隊が使っていたようで、小美玉(おみたま)市にあるようですね。
 もっとも、県では首都圏の第3空港として位置付けようと必死なようですが、航空便どころか、(免税店はまだしも)売店が出店をためらうようでは、余程需要が期待できないということなのでしょうし、札幌(新千歳)や大阪(伊丹)、福岡、沖縄や格安航空会社の誘致も行っているそうですが、はたしてどうなることやら…(滝汗
 アクセスも、最寄駅は東日本旅客鉄道常磐線石岡駅(隣の石岡市の主要駅)か鹿島臨海鉄道大洗鹿島線新鉾田駅(同じく隣の鉾田市の主要駅)で両駅とも飛行場から10キロ以上離れていて、石岡駅-空港間のバスに乗り継いだ場合の空港までの所要時間は土浦駅から約50分、上野駅からだとなんとなんと約2時間もかかるのだとか…。
 廃止された鹿島鉄道線の跡地をバス専用道路にする計画があり、この専用道路を利用すると石岡駅 - 茨城空港間は所要25分となる計画だそうですが、近くにライバル空港がないのならばまだしも、北には福島空港、南には羽田や成田があるというのに、ホント誰が利用するんでしょうね…(呆れ
 面白がっている場合か!!! と胸をはっている担当者を本気でドツきたくなるとともに、こちらも静岡空港や北九州空港と同じような悲惨な運命を辿りそうな嫌な予感がしますし、他の赤字地方空港についても、巨大な自治体による赤字補填を余儀なくされるようでは、これまでの行政の姿勢についても厳しく問われることになるのではないでしょうか…。

中国、カラオケ検閲を本格導入 「違法な歌」を自動遮断

2010-01-04 05:24:45 | Weblog
中国、カラオケ検閲を本格導入 「違法な歌」を自動遮断 2009年12月27日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091226AT2M2603826122009.html
 中国中央テレビは26日、文化省が昨年から進めてきたカラオケ検閲システムの導入が本格的に始まり、これまでに全国で約3千カ所のカラオケ店に配備されたと伝えた。同システムの「ブラックリスト」に登録されている「違法な歌」を客が注文すると、自動的に遮断、削除されるという。
 インターネットや携帯電話を対象とした中国当局の情報統制強化の一環とみられる。どのような歌が削除対象になるか不明だが、共産党批判につながったり、性的な内容の歌詞がリストに登録されている可能性が高い。
 中国メディアによると、システムはインターネットを使ったカラオケに接続。当初は重慶市などで試験的に導入し、今年になって各地で配備を推進してきた。


 この国の場合、カラオケ検閲システムの導入と言っても、風紀の乱れの防止や著作権の保護といった綺麗事ではなく、一党支配の維持と国民の不満を摘み取ることが明らかだけに、国民の不満と反発は表面上は抑え込むことができても、そのマグマはますます内部に蓄積されることになってしまうんでしょうね…(溜息
 本来この国がやるべきなのは、共産党への批判を摘み取ることよりも、一党支配により全国各地で発生している政治の癒着や汚職の撲滅のはず。
 ごくごく個人的な意見を述べるならば、今の中国程共産主義が似合わない国も珍しいのではないかとも思うのですが、何か根本的にやり方を誤っているように思えてなりません。

返済猶予法、県内利用なく 経営者ら「状況同じ」

2010-01-04 05:16:34 | Weblog
返済猶予法、県内利用なく 経営者ら「状況同じ」 2010年1月1日 神戸
http://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/0002614493.shtml
 経営難の中小企業の融資返済を猶予するよう金融機関に促す中小企業金融円滑化法。年の瀬の資金繰りに配慮して12月4日に施行されたが、兵庫県内の金融機関などで利用例はほとんどないという。関係者は「返済猶予で経営が好転するわけではない。やりくりで不況をしのごうという経営者が多いのでは」とみる。
 神戸市兵庫区の鶏卵卸売業の男性(69)は阪神・淡路大震災以降、取引先が減り、利益はほとんどないという。融資を運転資金に充て、売上金で返して再び融資を受ける「自転車操業」だが、返済猶予を受けるつもりはない。「返済を猶予されても厳しさは同じ」と、理由を話す。
 大手スーパーなどの安売りに苦しむ同市灘区の弁当店経営久保田隆夫さん(60)は「大量仕入れによる値下げはできない。後継者もなく事業拡大の意味もない」と借金自体に消極的。得意客をつなぎとめるため、運転資金用の融資は受けるが、返済猶予について「借りる期間が長くなるだけ。利子負担は変わらない」と否定的だ。
 尼崎信用金庫(尼崎市)は法施行をにらみ11月初め、返済猶予の専任相談員を置いたが「融資先には普段から経営状況に応じた返済を提案しており、相談はあまりない」とする。みなと銀行(神戸市中央区)も、同じ傾向という。
 神戸商工会議所は12月1日から「年末資金繰り特別相談窓口」を設けているが、相談件数は約300件。昨年の3分の1程度だ。民間信用調査会社の帝国データバンク神戸支店によると、今年末の倒産件数は、昨年より少なめで推移。「不況は続いているが、今年は投資せず金を使わず、ヤドカリのように閉じこもる経営者が多い。返済猶予の利用も少ないのでは」と分析する。



 12月4日に即日施行された中小企業金融円滑化法ですが、実際の利用はほとんど見られないようです。(こちらは神戸新聞の記事ですが、全国的な傾向のようです)
 まあ、12月から創設された条件変更対応保証制度一つとっても、公的金融機関の支援を受けていない中小企業(公的金融の利用が一時的なものや少額にとどまるものなど、実質的に公的金融を利用していないと同様と認められる場合も対象になる場合があります)を対象とするなど、資金繰りに苦しんでいるにも関わらず信用保証協会の利用実績がない中小企業が果たしてどの程度あるのだろう…と正直疑問ですし、事業主にとって何よりも心配なのはメインバンクの態度急変。余程資金繰りに苦しんでいるケースは別にしても、これまでの関係を悪化させてまで強行したくはない…というのが本音ではないでしょうか…。
 他にも、信用保証協会付き融資の場合は保証料が(融資利率と比べても割高で)結構バカにならないという現実も…。
 借入利率の問題にまでもっと積極的に踏み込め!とまでは言いませんが、例えば保証料についても一部を国が負担するなり、もう少し利用する側にメリットがない限り、実際の利用は今後もあまり増えないと思います。

日航への融資枠、2000億円に拡大 国交相「資金面で問題なし」 

2010-01-04 05:12:24 | Weblog
日航への融資枠、2000億円に拡大 国交相「資金面で問題なし」 2010年1月4日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20100103NT001000103012010.html
 日本航空の経営再建を巡り、菅直人副総理・国家戦略相、前原誠司国土交通相らが3日に協議し、日本政策投資銀行の融資枠を現在の1000億円から2000億円に拡大することを決めた。日航が支援を要請中の企業再生支援機構に対しては、早期の支援決定を期待するとした。
 前原国交相は協議後、記者団に「様々な信用不安が広がっても、資金面での問題はまずない」と語った。

政府:日航融資枠拡大 資金繰り一息、抜本再建へ最終調整 2010年1月4日 毎日
http://mainichi.jp/select/biz/news/20100104k0000m020056000c.html
 政府が日本政策投資銀行による日本航空向けの融資枠を1000億円から2000億円に倍増させることを決めたことで、不安視されていた日航の資金繰りは一息つくことになる。ただ、抜本再建には企業再生支援機構の支援が不可欠で、政府は支援機構が支援を決めるとみられる今月中旬ごろに向け、主力銀行団など関係機関との最終調整を進める。
 日航を巡っては、支援機構を中心に、事前に再建策について債権者と調整した上で会社更生法などに踏み切る「プレパッケージ(事前調整)型」の法的整理案が有力な選択肢として浮上している。しかし日航は、倒産イメージの強い法的整理は避けたい考えで、リストラ努力を示して支援機構の理解を得る方針だ。とりわけ大きな山は、今月12日締め切りでOBの3分の2以上から年金減額の同意を取り付けられるかどうかだ。
 支援機構は年金問題の決着などを踏まえ、法的整理に踏み切るか、債権放棄を軸とする私的整理での再建を進めるか結論を出す。しかしメガバンクは、法的整理だと顧客離れが加速しかねない上、減資で株主責任を問われることなどを嫌い、私的整理を主張している。
 支援機構も「経営再建には銀行団などの協力が不可欠」(幹部)との認識は持っており、最終的にどの再建手法を選ぶかは流動的だ。政府や銀行団と、路線削減などリストラの強化のほか、他社との提携も含む戦略などを議論した上で、再建の具体策をまとめる方針だ。



 日本航空向けに実施している融資枠を現行の2倍の2千億円に拡大することについて、先日3日に政府が合意しました。
 まあ、法的整理派から見ても、さすがに年金減額の同意期限を1月12日に控える中、会社側のリストラ努力を見極めることなく法的整理に追い込んだ場合の心情的反発やその後の職員のモラルダウンは避けたいという思いもあったのかもしれませんし、最低限の運転資金を用意するのは致し方ないのかな…という気もしなくもないのですが、もし法的整理の決断を下すならば、やはり世界中の株式市場がお休みだったお正月の間に行って欲しかったというのが正直な感想でしょうか…。
 どうもGMやクライスラーがたどり着いた結末と同じ運命を辿りそうな嫌な予感がしてならないのですが、とりあえずは今日から再開される株式市場で市場がどのような判断を下すのか要注目ですね。