養父・八鹿病院 技師長収賄で逮捕 機器納入で便宜 2007年06月20日
神戸 http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000398178.shtml
読売 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070620ic21.htm
朝日 http://www.asahi.com/national/update/0620/OSK200706200113.html
兵庫県養父市の公立八鹿病院(岩井宣健院長)への医療機器納入をめぐり、同病院検査科の男性技師長(58)が業者に便宜を図った見返りに金品を受け取った疑いが強まり、大阪府警捜査二課は十九日、収賄容疑で二十日にも技師長を取り調べる方針を固めた。容疑が固まり次第逮捕する。
調べでは、技師長は八鹿病院に納入された検査用システムに使用する医療機器の選定で、業者に便宜を図った見返りに金品を受け取った疑いが持たれている。
検査用システムは二〇〇四年度に指名競争入札が実施され、約七千万円で落札されたという。
また、同病院の調査で技師長が、同病院に薬を納入する業者の社員らと共謀し、検査用の試薬の購入代金を不正に受け取っていたことが十九日、分かった。技師長は約十年にわたって試薬の架空発注などを重ね、被害額は少なくとも三千七百万円に上るとみられる。同病院組合は内部調査を進めており、被害額はさらに増える見込み。
同病院は、養父市と兵庫県香美町でつくる一部事務組合「公立八鹿病院組合」が運営。組合議会は両市町の議員で構成する。
関係者によると、技師長は二〇〇二年四月から現職。それ以前の検査科次長時代から、検査用試薬の購入を担当し、不正を行っていたとみられる。体調不良を理由に五月下旬から休職中で、病院組合の調べに対し不正を認めているという。
組合は二十日、技師長の処分と併せて、着服された被害額について損害賠償請求することや、管理者ら組合幹部の処分を発表する予定。
十九日には組合議会の議員全員協議会で事件の概要について説明したが、具体的な内容については「捜査の支障になる」として明かさなかった。
取材に対し、同病院組合管理者の梅谷馨・養父市長は「不正の期間が長いため、被害の総額などは分かっていない」などと説明。池口壽彦副管理者は「優秀な職員で信頼していた。検査用試薬の購入手続きは複雑で、チェックが甘かったのは事実。さらに調査を進め、再発防止策も検討する」としている。
で、後日報によれば、病院検査科技師長・渡辺和男容疑者を収賄容疑で、「栄研化学」元大阪営業所長・寺沢清晴容疑者を贈賄容疑で逮捕。
一方、病院側は同日、渡辺、寺沢両容疑者による検査薬料の架空請求が約6000万円に上ることを明らかにし、渡辺容疑者を懲戒免職処分にしたようです。
但馬地域では、それでなくても9ヶ所ある公立病院の全てでドクターや看護師が不足して診療体制の縮小を余儀なくされている(人員が補充できないために、全ての医療スタッフが過重労働気味で、特定の診療科の廃止どころか、ベッドの閉鎖にまで追い込まれています)ために、2・3ヵ所程度に病院を集約して、残りの病院は診療所に格下げする構想があるのですが、このような大事な時に主力病院の内部の不祥事が発生したのでは、但馬地域の医療機関の再編を推し進めようとしている行政としても悩ましいところでしょうね。
ちなみにこの八鹿病院。規模的には豊岡病院の500床につぐ、420床を持つ大きな病院で、今回の不祥事さえなければ、統合話が進んでも、確実に生き残る陣営に入っていたはずですが、再編される側の病院は当然ながら、この不祥事及び病院の体質をついてくるでしょうし、場合によっては統合計画そのものにも大きな影響を与えそうな気がします。
理想を言えば、それぞれの自治体ごとに総合病院があれば良いのですが、マンパワーの不足はそれ以上に深刻で、この問題を放置すれば、豊岡病院以外の8病院が共倒れになりかねないだけに、この不祥事の影響で、さらに問題がこじれなければ…と思います。
但馬地域9病院の現状を報告したレポートはこちら
http://www.d1.dion.ne.jp/~itoku/toyooka4/t608-2.html
神戸 http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000398178.shtml
読売 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070620ic21.htm
朝日 http://www.asahi.com/national/update/0620/OSK200706200113.html
兵庫県養父市の公立八鹿病院(岩井宣健院長)への医療機器納入をめぐり、同病院検査科の男性技師長(58)が業者に便宜を図った見返りに金品を受け取った疑いが強まり、大阪府警捜査二課は十九日、収賄容疑で二十日にも技師長を取り調べる方針を固めた。容疑が固まり次第逮捕する。
調べでは、技師長は八鹿病院に納入された検査用システムに使用する医療機器の選定で、業者に便宜を図った見返りに金品を受け取った疑いが持たれている。
検査用システムは二〇〇四年度に指名競争入札が実施され、約七千万円で落札されたという。
また、同病院の調査で技師長が、同病院に薬を納入する業者の社員らと共謀し、検査用の試薬の購入代金を不正に受け取っていたことが十九日、分かった。技師長は約十年にわたって試薬の架空発注などを重ね、被害額は少なくとも三千七百万円に上るとみられる。同病院組合は内部調査を進めており、被害額はさらに増える見込み。
同病院は、養父市と兵庫県香美町でつくる一部事務組合「公立八鹿病院組合」が運営。組合議会は両市町の議員で構成する。
関係者によると、技師長は二〇〇二年四月から現職。それ以前の検査科次長時代から、検査用試薬の購入を担当し、不正を行っていたとみられる。体調不良を理由に五月下旬から休職中で、病院組合の調べに対し不正を認めているという。
組合は二十日、技師長の処分と併せて、着服された被害額について損害賠償請求することや、管理者ら組合幹部の処分を発表する予定。
十九日には組合議会の議員全員協議会で事件の概要について説明したが、具体的な内容については「捜査の支障になる」として明かさなかった。
取材に対し、同病院組合管理者の梅谷馨・養父市長は「不正の期間が長いため、被害の総額などは分かっていない」などと説明。池口壽彦副管理者は「優秀な職員で信頼していた。検査用試薬の購入手続きは複雑で、チェックが甘かったのは事実。さらに調査を進め、再発防止策も検討する」としている。
で、後日報によれば、病院検査科技師長・渡辺和男容疑者を収賄容疑で、「栄研化学」元大阪営業所長・寺沢清晴容疑者を贈賄容疑で逮捕。
一方、病院側は同日、渡辺、寺沢両容疑者による検査薬料の架空請求が約6000万円に上ることを明らかにし、渡辺容疑者を懲戒免職処分にしたようです。
但馬地域では、それでなくても9ヶ所ある公立病院の全てでドクターや看護師が不足して診療体制の縮小を余儀なくされている(人員が補充できないために、全ての医療スタッフが過重労働気味で、特定の診療科の廃止どころか、ベッドの閉鎖にまで追い込まれています)ために、2・3ヵ所程度に病院を集約して、残りの病院は診療所に格下げする構想があるのですが、このような大事な時に主力病院の内部の不祥事が発生したのでは、但馬地域の医療機関の再編を推し進めようとしている行政としても悩ましいところでしょうね。
ちなみにこの八鹿病院。規模的には豊岡病院の500床につぐ、420床を持つ大きな病院で、今回の不祥事さえなければ、統合話が進んでも、確実に生き残る陣営に入っていたはずですが、再編される側の病院は当然ながら、この不祥事及び病院の体質をついてくるでしょうし、場合によっては統合計画そのものにも大きな影響を与えそうな気がします。
理想を言えば、それぞれの自治体ごとに総合病院があれば良いのですが、マンパワーの不足はそれ以上に深刻で、この問題を放置すれば、豊岡病院以外の8病院が共倒れになりかねないだけに、この不祥事の影響で、さらに問題がこじれなければ…と思います。
但馬地域9病院の現状を報告したレポートはこちら
http://www.d1.dion.ne.jp/~itoku/toyooka4/t608-2.html
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます